理由はただ一つ。
労働者を雇って養っているから。
無論、業者側の経営者も同様に。
はっきり言って、労働者の雇用ほど、
面倒極まりないものはない。
私のような狭量の器では、
とてもじゃないけど、
他人様なんて雇える度量がまったくない。
ゼロどころかマイナススタートでひたすら給料+αの人件費関連コストを支払い続けるのだから。
その人材も、いつ辞めるかわからない。
育つかどうかもわからない。
想定しているコスパが成立するほど労力を発揮してくれるか、何の保証も補償もない。
なのに、
懸命に育てなきゃならない。
挙げ句は、今やゴネ得も問題ナシ。
自身はおろか、社内も同僚も先輩も、
全部引っ掻き回して、
損失も気分の悪いメンタルストレスも全て巻き散らかして、
何の責任も負うことなく砂かけて去っていく可能性も否定できない。
それでも何でも、
労働者依存の事業であれば、
雇用して育ててみるしかない。
だからこそ、誰でもできる簡単な仕事だってあるし、作ってるし、
それを低賃金だの単純労働だのと切って捨てる世間も浅はかだとさえ思う。
ただ、そこから次のもっと稼げる業務へとステップアップさせてかなきゃならない宿命こそ、
大変なのを、よく知ってるつもり。
それを一言で、「育成」って片づけられてることも。
ソレを延々と繰り返す日々をずっと送っているのだから、
何の問題もなくキチンと人選し、
戦力として育て続けている経営者に、
尊敬以外、持ち合わせられません。
そう。
私みたいに、もう労働者を雇用する経営者ではない人間が、
育成なんて言葉を偉そうに吐き出してて良いのか、
甚だ疑問なのではないかと、
ふと感じてしまったんですね。
でも、じゃあと言って、
雇用を続ける現役経営者が、
わざわざ育成について語ってくれる機会はまずない。
あるのは有識者でございって、したり顔で話す方々ばかり。
もし私が許されるのだとしたら、
労働者というサラリーマンを経験した後、
300名強の会社で経営側の末席にいて、
総務も労務管理も諸手続きも全てやっていた事であり、
独立した後も、雇用こそしていなくとも、
労働者を雇用している経営者に寄り添い続けている事であり、
なおかつ、
現場の業界人の方々の為に、
アレコレと成長と進化が加速してしまうことに取り組み続けている事を持って、
偉そうに話す事くらいは許容くださるなら、
大変ありがたい限りです。
ぶっちゃけ、有識者の方々って、
人材育成してきた事ある方々なのかな。
外国人労働者が技能実習だの特定技能だのと働く現場の、
そこの日本人の生まれや背景、考え方、価値観、クセ、傾向などなど、
ある意味マイルドヤンキーどっぷりの労働者と、
長い事付き合って使ってきた事あるのかな。
育成したことない官僚達が作る法案って、
私達はもちろん、もっと直接対象であるマイルドヤンキーに響くのかな。
良い悪い抜きにして、
鼻で笑われて見向きもしない場合、
いろいろ議論を重ねていても、
単に形骸化のオナニーになるだけなんだけどな。
そんな事がしたくて法案作ってるわけじゃないと思うんですよね、さすがに。
話がそれましたが、
経営者こそ、ある意味、宿命を背負い続ける片道切符。
自分で自分と会社の終点を決めなきゃならない。
もちろん、付き従ってくれている労働者の事も考えたうえで。
労働者の権利が手厚くなる一方で、
つけあがる勘違い労働者も増える中、
労働者こそ、経営者に対する感謝や敬意を決して忘れてはならないと思う。
お互い様…とは、一方的な理解や解釈では成り立たない。
笑顔も感謝も、労働者はもちろん、
経営者にもまた、量産されていない事には、
それこそ救われない。
安近短、インスタント、低きに流れる経営者もいますが、
日本の中小零細の経営者をナメてちゃいけない。
人一倍、苦労を重ねてきている厚みは、やっぱり尊敬に値する。
そんな方々と共に、歩みを進める現場担当者は、
本当に意思疎通と相互理解を推し進められる能力やスキルが必要です。
その一歩目は、やはり敬意をもって接しているかどうか。
この業界に居ると、当たり前すぎる事を忘れがちです。
監理や支援とは、小手先のルールのアナウンスではなくて、
それらをもっと相手に寄り添って伝えていくこと。
同時に、結果として守ることになる流れを、いかにして作れるかどうかがお仕事。
時折、まったくもって、サラリーマンに務まるお仕事じゃないとさえ。
それをこなし続ける現場職員もまた、私が最初から敬愛してやまない理由です。
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