ミャンマー受入について率直に思う事

受入企業向け

前々からずっと水面下でアレコレと言われ続けていますが、
なんかこう、不慣れな方々のためにも、整理してお伝えしてみようって気になりました。

特に、先日、こんなお話(2)をまた聞きしてしまったので、
どうせそんな影響力もない、マニアしか見ていないコチラでなら、
変に炎上することもないでしょうから。笑

 
ミャンマー…誰が悪いでもなく、残念ながら業界人は受入の候補先としてあまり上位に上げません。

ナゼか…。

カントリーリスクが高いから。

この1点につきます。

周りから聞き及んでいる限り、決して人材が総じて悪いなんてことはありません。
同時に、送り出し機関もまた、下手すると他国などよりよほど頑張っていらっしゃる先も少なくないかもしれません。

ですが、業界人はあまりお勧めしない。

不慣れな方のために、具体的に列挙してみます。
注:あくまで口の端にあがるお話ですので、各自、ご自身の目や耳でご確認くださいね。

 
1.緊急避難措置
入管ではミャンマーの国難に対して、以下の臨時対応を続行中です。
https://www.moj.go.jp/isa/publications/materials/10_00036.html

そして、現実的には残念ながら、情報弱者な外国人の若者たちは、一定数がこの緊急避難措置へと流れているとのこと。
つまり、業界人が指導や仕組み化など頑張っても、「歯止め」を有効的に機能させられない。

技能実習でも特定技能でも、現状においては雇用契約を締結した期間は、
間違いなくそこに招聘責任や雇用責任が発生するため、かなりの保護が受入先や業者に強いられます。

しかし、緊急避難措置へ逃げたばかりに、悪質と言えるブローカーは金づるとしてしか見ておらず、
入管への申請費用や残念な就労先へのあっせんで稼ぐなど、良いように使われ、
なおかつ誰一人として保護や受入責任を法的に縛られ切れていない状態。

せっかく時間もコストも費やし、色んな方々が苦労して選抜し教育して招へいしたにもかかわらず、
入国後、どこかへ移っていってしまうリスクは、現実的に、相当なものがあります。

ココをケアしきれない現実が、業界人があえてミャンマーをおススメできない最大の理由です。

 
2.出国前の出国拒否リスク
コレ、さすがにここでも言いにくいので、ふわっとだけ書いておきますが、
軍事政権下において、色んな理由で、スマートカード発行時や最悪は出国時に、
全ての準備が問題なく整っているにもかかわらず、出国させてもらえないケースが発生しうるようです。

ここもまた、聞き及ぶ限りは、とても日本側でコントロールできるものでもない。

選んだ人材がそもそも来日しないかもしれないリスク。

この辺りも、根本的なストレスになります。

 
…他にも細かい点はいくつかありますが、個別具体的には書くべきではないのかもと端折ります。

こういった背景や諸事情から、国としてのリスクも承知した上での招聘でない限り、
あえてトラブルを招く行為に他ならないとした場合、
他国でそんなリスクはないからこそ余計に、あえてミャンマーを選ぶ理由がない。

 
ただし、勘違いしないでいただきたい。

人間、理屈だけで生きてないし、事業も実施していません。

たまたまご縁のあった先がミャンマーだった…。
そこで本当に頑張って必死に生きようとしている若者たちがいた…。
そんな方々を懸命に支援し指導されてる方々がいた…。

上述の現実を知っていても、知らなかったとしても、
一度決断して進めていた動きは、とても途中で止められるものではありません。

信頼関係、人間関係、そして契約って、そんなに軽いものじゃない。

上述のリスクを踏まえて、折り込んででも、
ミャンマー受入を進めていく様々な理由のある先も当然多々あることでしょう。

前述の通り、しっかりしたルートを通ってくる人材は、
他国に劣るどころか間違いなく素晴らしい人材が多くやってくるのも、
また相対的に評価されている現実があります。

 
何も今回のミャンマーに限らずとも、
カントリーリスクのない送り出し国であったとしても、
マトモになかなか来日までこぎつけられない残念な素人集団の先や、
送り出し国のルールなどつゆ知らず、裸の王様でokokと軽い気持ちで進めている先もあります。

来日してからモンスターだと発覚し、むしろ招聘しない方が良かったと言える現実を招いている先もあることでしょう。

いずれにせよ、現実として横たわる判断材料を必要十分に並べ、
適正、適切に選択と決断を進めねば、求める結果にはたどり着きません。

特に業者側は、問題なく予定通りに来日し、なおかつその労働力をいかんなく発揮し、
問題なく契約期間を全うして当然…とプロとして見られているからこそ、
受入先はその業者へ依頼していきます。
決して安くはないお金を支払って。

 
お金をもらう以上、プロとしての仕事が求められます。
責任も問われます。

個人的には、法的責任などよりも道義的責任の方がよほど大きく重たい。

叶うなら、無知の知を少しでも埋め続けている業界人のみが、
プロとして立ち回っていただければと願ってやみません。

追伸、
いつもながら、新規参入者を排除する意図は一切ありません。
むしろ優秀有能な方々はぜひともご活躍願いたい。
でも残念なブローカーもどきも多いのがこの業界…。

少しでもどのようなリスクがアナタの目に見えないまま、目の前に横たわっているのかを、
想像できる目や頭を養っておくと良いのではと。

追々伸
…って書いてたら、お仲間から正にタイムリーにこんなニュースも回ってきました。
https://www.nna.jp/news/2570785

————————————————————–
現在、6年続いている解体新書企画をご案内中。(お申込は9月30日まで)
メルマガ無料登録はコチラ
自分で言うのもなんですが、業界人は特に、無料登録しとくと良いと思います。
————————————————————–

コメント

タイトルとURLをコピーしました