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外国人労働者の育成には、本当は常勤通訳が必要なんじゃない…

業界アルアルな通訳問題。
特に受入先や、お世話する外国人労働者の人数が少ない、走り始めの頃。

常勤で通訳を用意する方が良いに決まってるけど、
常勤通訳者のコストを賄える原資を確保するには時間がかかるため、
結果、スポットで対応してくれるアルバイト的な方を探してお願いする流れが多い。

すると、はたして十分な指導が可能かどうかが心配になる。

つまり、ツギハギ対応で機能するのかどうか。
日常においてはともかくも、業務に対する指導、特に技能検定対策において、
きちんと機能する通訳が必要ではないかと。

※久々に同様のご相談を頂いたので、ココでも書いてみます。

 
ハッキリ言って、常勤通訳が必要なんじゃない。
常勤通訳者がいれば、解決する問題ではない。
法を守っていれば良いのではない。

目的が育成、目標が検定合格ならば、
検定合格のために、「その外国人労働者には、何が足りていなくて、どうケアすれば良いのか」を理解、把握し、
その指導ができれば良い。

わかりやすく言えば、『出川力(でがわりょく)』が大事ってこと。

TVでやってるように、彼は全くといって良いほど、英語が話せません。
正に実習生レベルです。
でも、目的地へ到着するし、お買い物だってできます。
上手くいかないときには、ちょっとしたヒントや手助けの場面も出てきますが、
それだけでも、彼はゴールへたどり着けるのです。

同じこと。
コミュニケーション能力って、その国の言語がわかること、話せることじゃない。
英語ベラベラのカワイイ女の子が出川と同じことを求められても、
ろくに相手から求める情報を聞き出せない場面もありましたよね。

現場へ足を運び、彼らとの信頼関係を育み、
彼らに声をかけ、共に過ごす時間を重ね、
彼らに届き、響く助言、提言を続ける。

そういう背景・過程があれば、
アナタが彼らに一定以上の信頼関係(グリップ力)を機能させていれば、
ポッと出のスポット通訳でも、何ら問題はない。
(以前、言葉は悪いけど、通訳は道具として主体性を持たせてはいけないともお伝えしてましたよね)
むしろ通訳は、先の例で言うと、ちょっとした手助け程度のレベルで必要なだけ。

アナタが現場で、彼らと向き合い、
検定合格しないと、アナタが大変残念なことになる…だから頑張ろう!って寄り添えるかどうか。
その思いがホンモノで、彼らにも伝われば、
彼らも機械じゃなく人間なので、動き出します。

受入先も、コスト倒れで受入失敗に終わるから、指導に励んでもらう。
監理団体も送り出し機関もまた、同様。
win4loseになるから、みんなで協力する。

 
もちろん、単なる通訳ではなく、一職員として雇用し育てている監理団体も少なくありません。
むしろ、日本人よりも優秀有能な人材も少なくない。

そうすれば、通訳費用で賄えるかどうかではなく、
職員として機能するかどうかの問題となる。
当然、常勤性の問題も結果的にクリアとなる。

 
なんにせよ、出川力≒コミュニケーション能力とは、
適性×苦労×共感力×言語化能力…などの経験値が大きくものをいう場合は多い。

伝わるかどうか、響くかどうかは、常勤性で測れるものではないということです。

 
追伸
ある方がシェアしてくださいました。
https://jaefn.or.jp/2023/12/05/20231205/
こういう動きは、現実や、何が大事かを知っていると、ナンセンスと思ってしまいます。
というより、支援側の利益最大化の為としか思えない。
確かに時代的で、その程度で十分な高レベル人材もいるとは思うけど、
十把ひとからげで、それで済ませて、義務的支援を果たしたという結果だけ作ってもナンセンス。
目的が、目先の定期訪問コスパ向上じゃなくて、支援が十分じゃないと、
「5年間を通して得られるはずの利益が無くなるリスク」って考えないのかなと。
こういう取り組みを自慢げに公表している行為そのものが、
人身売買商売してますー!ってPRと受け止められかねないって想像力はないのかなと。
わかっている官僚が最初から、現場へ足を運んでねと明示している意味が想定できないレベルの方々なのかな。
だから、年寄りが意思決定権を握り続けてるとズレてくると感じるのは、私だけ?

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