いやいや、実に面白い…有識者会議参考資料5の中身

士業

昨日も1点にフォーカスして書いてみましたが、
他にも面白いツッコミどころ満載なので、
いくつか列挙してみます。

大元資料は昨日のを見てね。

それでは早速…。

・抱える受入先の社数
特筆すべきはやはり5社未満が25%と約1/4の監理団体は事業そのものが自転自走できていないのかもしれない…。
まだまだこれからなのか、こんな程度なのか。

反面、50社以上を抱えている先も注目したくなる。12%…利益出てるんでしょうね~。

ちなみに平均値は27社、中央値は12社とのこと。
そして…見間違いかと二度見してしまいましたが、最高値は1,151社…(・□・;)
1カ月に4社訪問が適正目途と機構が提言している通りだとしたならば、
現場職員だけでも300人以上の職員を抱えている事にもなりますが…
はたして…アソコかな?いやアソコかな?苦笑

 
・監理事業を開始した年
やはりというか、半数以上が2010年代以降にスタート。
2017年の新制度以降が多いと思うと、ほぼ半数は0~5、6年のキャリアしかない。
一方、2000年代以前のスタートも意外と…生き残っています。
417団体ってことは、単純計算でも1500近く…4割近くが老舗の部類に入ってきている。

 
・受入先の多い地域と少ない地域
順当に三大都市圏が多いものの、監理団体と違い、鹿児島も山梨も島根も、受入先はそこそこある。
少ない順だと秋田、沖縄、高知、青森と続く。
東北もまた、全体相対的に見て、変化に適応していくのが鈍い先って印象が否めない。
(未だに外国人労働者なんて…なんて経営者も少なくないのか?)
最賃の上昇率含め、ワースト部類で目立つようになってきた感が。

 
・いわゆる広域で事業している場合の社数
0~5社未満を合わせると、約7割と、ほとんどが地元で展開。
(一部、隣県にはみ出したりする場合もある、紹介とか同企業事業所とか、同系列会社とか)
20社以上も11%あるが、これ、受入先数データとリンクしてる感じ。
要は、広域でイケイケドンドンやってる先か、地元で細々って先が多いって印象。
注:実質のオーナーは同じって組合もある=二つも三つも中堅クラスで回してる場合は、上記データで一概に言い切れない。

 
・受入が進む職種の割合(大)
いつの頃からか、本当に建設が増えた。
ひとえに、現場従事者がいないのでしょうね。
給料が低くて生活できないとか騒いでいる方は、四の五の言わずに建設現場で汗を流せば稼げるのに…。

・受入が進む職種の割合(中)
ベスト10を抽出してみました。

1位 とび 32.9%
2位 溶接 30.5%
3位 耕種農業 27.8%
4位 塗装 24.0%
5位 機械加工 23.6%
6位 建設機械施工 23.0%
7位 総菜製造 22.1%
8位 型枠施工 19.5%
同率9位 金属プレス加工 19.4%
同率9位 プラスチック成形 19.4%
10位 介護 18.9%

新規参入先は、この辺りに絞ってローラーかけるのがセオリーでしょうか。
競合が多い職種とも言えますので、逆張りもありですけどね。

 
・常勤職員数
平均が6名…なんて零細規模先ばかりなのでしょう。
5人未満で7割近く。
約2,500近い監理団体が5人未満?!
そりゃ、適正事業に足るだけの労力を費やせていなさそうで、
問題おきますよね…手の平から零れ落ちてく外国人や受入先は少なからずなのかも。涙
ってことは、今後、増々細分化や厳格化が続けば、
間違いなくこの7割は淘汰の道を歩むことになりそうです。
それは、ご多分に漏れず、M&A的な需要もまた、増加の一途かと。

なお、ここはセットで非常勤職員数もチェックしておきたい。
平均2~3名の非常勤を抱えているとのこと。
最大値はなんと86名…よくアンケートで堂々と出せたなあ。
もちろん、実習計画策定指導者などは、非常勤である場合は多い。
通訳などもまた、そういう契約で繁忙時期やトラブルが重なった際のバッファ対策を講じている先もあることでしょう。
なので、非常勤自体はあるものだと思われますが、
86名も抱えている意味が、ちょっと想像がつかないですね…邪推以外の理由では。

 
・常勤職員ひとり当たり実習企業数
機構が適正に対応するにはこの程度では…と見ている?のは4社。
もちろん、一概に4社であれば良いというわけでもないものの、
統計的に4社に集約してくるべき数字なのかもしれないと思うと…
674団体(61.7%)約2,200強の団体が4社以下(受入0含む)
417団体(38.2%)約1,400の団体が5社以上。
自団体平均で一人で10社以上受け持っている先は、なんと93団体(300団体以上)。
しかもオモロイのが、無回答が4件あったってコト。
この10社以上先と無回答先を機構が重点的に回ったら、オモロイのにと。苦笑
また、こういう視点を邪推してアンケート協力してこない先も十二分にありそうですから、7割先約5千の監理団体を手厚く指導に回っていただきたいものです。
※なお、マトモな先は1,000人やってようが、100社あろうが、一人平均換算で何社見てようが、実地検査が来ても何ら問題なく取り組み続けています。

  
・常勤職員ひとり当たり実習生数(無回答等 2 件除く)
コレもすごい。
私自身のやり方的には、一人で10~20人程度も見てたら、手いっぱい。
(全体的にトラブル発生数が少ない現実を実現できている場合)
役割分担や効率化などを含め、多少の色は付けたとしても、30人とか40人が精いっぱいじゃないかな。
(小中高の一クラス単位が一人の教師が見切れる最大限って御大のお一人が言ってましたが、実際にその通りだと思います。今では副担任などバックアップも数名ついてるくらいですし)
そしてやはり、40人以上もまた、95団体。
やっぱこの100団体ほど…実質どこかはわからないけど確率計算的にはもう200団体ほどありそうだから、こういう先を実地検査で確認して欲しい。
で、お願いだから、以前名古屋や北陸で潰したように、1000人規模先もきちんとお取壊しして欲しい。
せめて、改善命令をワンクッション入れて、受入人数を減らしてから、お取壊しすれば良いのに。

 
・監理責任者等養成講習を受講した職員の数
平均4名、最大値で74名。
面白かったのは、0名が1団体いたこと。
1人しかいなかった監理責任者が辞めた直後で、たまたまゼロになった瞬間にアンケート記入したってこと?
いや、それ以前にゼロはありえないから2名以上は予備で確保しておくでしょ。苦笑

 
…あーキリがない。
一つ一つ見ていくと、ツッコミどころがオモロイ資料です。

どうせチェックするなら、妄想を楽しみながらチェックしましょう。笑

しかしオモロイので、もう一日だけ、お付き合いください。
 
追伸、
外部監査などやってる士業の先生方は、
せめてこういう資料はちゃんと見て、指摘していただきたいですよね。
いや、士業のみならず、外部監査やってる方は全員…。

追々伸、
アグラをかいてる登録支援機関の方々も、
明日は我が身と今のうちにちゃんとしておきましょうね。

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フツー、一般的には流れない案内ばかりなので、オモロイっすよ。
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自分で言うのもなんですが、業界人は登録しとくと良いと思います。
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