久々？の賃金不払い、職種不適合、虚偽の三冠王がいた…
いやはや、バタバタな数日でしたが、
やっと少し落ち着いてきたので、忘れずに振り返ってみます。
ミンナ日々の業務に忙殺されてると思われますが、
ちゃんと反面教師事例は、確認しておきたいですね。
それでは、早速…
令和5年2月27日（月）
技能実習法に基づく行政処分等を行いました
監理団体の許可の取消しを行った監理団体
エスティケー協同組合（代表理事 橋口 定明）
処分理由：
・傘下の実習実施者に対する監査を、三月に一回以上の頻度で実施していなかった
・監査の終了後遅滞なく、監査報告書を外国人技能実習機構に提出していなかった
・提出期限までに事業報告書を同機構に提出していなかった
法的根拠：技能実習法法第37 条第１項第１号（技能実習法第 25 条第１項第２号（技能実習法第 39 条第３項））及
び第４号（技能実習法第 42 条第１項及び第２項）
・第 37 条
一 第二十五条第一項各号のいずれかに適合しなくなったと認めるとき。
四 この法律の規定若しくは出入国若しくは労働に関する法律の規定であって政令で定めるもの又はこれらの規定に基づく命令若しくは処分に違反したとき。
↓
第 25 条第１項
二 監理事業を第三十九条第三項の主務省令で定める基準に従って適正に行うに足りる能力を有するものであること。
↓
第 39 条
３ 前二項に規定するもののほか、監理団体は、団体監理型技能実習の実施状況の監査その他の業務の実施に関し主務省令で定める基準に従い、その業務を実施しなければならない。
↓
第 42 条
監理団体は、その実習監理を行う団体監理型実習実施者について、第三十九条第三項の主務省令で定める基準に従い監査を行ったときは、当該監査の終了後遅滞なく、監査報告書を作成し、出入国在留管理庁長官及び厚生労働大臣に提出しなければならない。
２ 監理団体は、主務省令で定めるところにより、監理事業を行う事業所ごとに監理事業に関する事業報告書を作成し、出入国在留管理庁長官及び厚生労働大臣に提出しなければならない。
「監理能力なし」で、『一発取り消し』。
なんかね、監査もしない。
してないから報告も上げようがない。
（虚偽すらしなかったんだね…ある意味、潔い。苦笑）
おそらく機構からも指導が何度もあったのでしょう。
だけど、対応しない。
事業する気がないなら、ちゃんと許可返納すれば良いのに。
てか、1件、2件、一人二人でも、せねばならないことは同じだから、
事業が続いてるなら、ちゃんとすることをして報告も期日前に上げるだけのコトなのに。
住所も一軒家っぽいし、目に見える設備投資がないから、
外部から見たらよほど気楽に参入できて儲かると思われてるのかな。
ココは2018年4月の許可日のようで、やるだけやって、お手上げでもしたのかな。
なんにせよ、やりっぱ、なげっぱ…とっとと退場してくれてよかったです。
技能実習計画の認定の取消しを行った実習実施者
（１）株式会社エヌ・ファクトリー（代表取締役 梅本 寛）
認定計画の取り消しは（23件）
平成30年６月14日～令和２年７月16日認定分。
処分理由：
認定計画に従って賃金を支払っていなかったと認められること
技能実習生との間で技能実習計画と反する内容の取決めをしていたと認められること
処分根拠：技能実習法第 16 条第１項第１号及び第２号（技能実習法第９条第６号）
第 16 条第１項
一 実習実施者が認定計画に従って技能実習を行わせていないと認めるとき。
二 認定計画が第九条各号のいずれかに適合しなくなったと認めるとき。
↓
第９条
六 技能実習を行わせる体制及び事業所の設備が主務省令で定める基準に適合していること。
令和5年の今、平成30年の分の取り消しなんて…よく意味が分かりません。
縫製の賃金不払い詐欺…出来高歩合などしてたんでしょうか。
しかし、ずっとビクビクしながら事業（というのか詐欺行為というのか）する気持ちって、
いったいどんなんでしょうね。
つか、気にもしないような人間じゃないとできないんだろうな。
（２）小清水被服工業有限会社（取締役 小清水 照行）
認定計画の取り消しは（36件）
平成30年９月６日～令和４年同年８月29日認定分。
処分理由：
・認定計画に従って賃金を支払っていなかったと認められること
・認定計画に従って技能実習を行わせていなかったと認められること
・外国人技能実習機構の職員に対し、出入国又は労働に関する法令の規定に違反する事実を隠蔽する目的で虚偽の帳簿書類を提示したこと
処分根拠：技能実習法第 16 条第１項第１号、第２号（技能実習法第９条第６号）及び第５号
第 16 条第１項
一 実習実施者が認定計画に従って技能実習を行わせていないと認めるとき。
二 認定計画が第九条各号のいずれかに適合しなくなったと認めるとき。
五 第十四条第一項の規定により機構が行う報告若しくは帳簿書類の提出若しくは提示の求めに虚偽の報告若しくは虚偽の帳簿書類の提出若しくは提示をし、又は同項の規定により機構の職員が行う質問に対して虚偽の答弁をしたとき。
↓
第９条
六 技能実習を行わせる体制及び事業所の設備が主務省令で定める基準に適合していること。
メディアで「2700万の賃金不払いが…」と叫ばれ、ともいきさんが支援し、
のちにワコールが500万円を支援した案件ですね。
悪質のオンパレード。
あげく当の本人は自己破産で逃げるだけと。
こういうカッコ悪い大人にはなりたくないし、誰もなって欲しいとは思わない。
ぢょうどサプライチェーンうんぬんのアナウンスも出始めた頃だったし、
ワコールさんも、これらが続くと大ダメージ…
縫製も少しは変わっていく（淘汰が進む）キッカケになることを祈ってます。
（３）有限会社小平建設（代表取締役 小平 良司）
認定計画の取り消しは（１件）
令和２年１月29日認定分。
処分理由：
労働安全衛生法（昭和 47 年法律第 57 号）違反により(罰金の刑に処せられ、これが確定）
処分根拠：技能実習法法第 16 条第１項第７号
第 16 条第１項
七 出入国又は労働に関する法令に関し不正又は著しく不当な行為をしたとき。
4日以上休業の労災隠しです。
以前もこの理由での処分がオンパレードでしたね。
建設系の受入先では残念ながら少なくないので、くれぐれもお気を付けください。
（４）株式会社ＴＥＳ（代表取締役 坂元 隆文）
認定計画の取り消しは（９件）
令和２年７月２日～令和４年１月６日認定分。
処分理由：
労働安全衛生法違反により(罰金の刑に処せられ、これが確定）
処分根拠：技能実習法第 16 条第１項第３号（技能実習法第 10 条第９号）及び第７号
第 16 条第１項
三 実習実施者が第十条各号のいずれかに該当することとなったとき。
七 出入国又は労働に関する法令に関し不正又は著しく不当な行為をしたとき。
↓
第 10 条
九 第八条第一項の認定の申請の日前五年以内に出入国又は労働に関する法令に関し不正又は著しく不当な行為をした者
無資格の労働者をフォークリフト運転業務に就かせたもの
おー、100名近い会社…地元の中堅ゼネコンなのかな。
入札なども止まるんだろうし、大変ですね。
リフトの免許くらい、取らせておけばよいのに。
（５）株式会社中藤電機産業（代表取締役 田中 敏之）
認定計画の取り消しは（14件）
平成31年４月１日～令和２年12月８日認定分。
処分理由：
労働安全衛生法違反により(罰金の刑に処せられ、これが確定）
処分根拠：技能実習法第 16 条第 16 条第１項第７号
第 16 条第１項
七 出入国又は労働に関する法令に関し不正又は著しく不当な行為をしたとき。
労働者に感電のおそれのある場所で作業を行わせる際に、感電防止対策を講じなかったもの
自動制御装置、配電盤、空調自動盤の製造加工業の会社。
工場では厳しく色々な事故対策に余念のない会社ばかりだと思われますが、
こういう会社もあるんですね…社長さんが金でもケチったのか。
（６）有限会社ナカムラ（代表取締役 中村 裕彦）
認定計画の取り消しは（10件）
平成30年６月19日～令令和元年８月８日認定分。
処分理由：
・認定計画に従って賃金を支払っていなかったと認められること
・技能実習生との間で技能実習計画と反する内容の取決めをしていたと認められること
処分根拠：技能実習法第 16 条第１項第１号及び第２号（技能実習法第９条第６号）
第 16 条第１項
一 実習実施者が認定計画に従って技能実習を行わせていないと認めるとき。
二 認定計画が第九条各号のいずれかに適合しなくなったと認めるとき。
↓
第９条
六 技能実習を行わせる体制及び事業所の設備が主務省令で定める基準に適合していること。
あら…（１）の関連会社って記載を見つけ…いもづるかーい。
ホント、賃金不払い詐欺は牢屋へ入れて欲しい。
刑務所で肉体労働でひたすら稼がせて、返済させてほしい。
（７）株式会社中元（代表取締役 中元 彰一）
認定計画の取り消しは（７件）
平成30年５月７日～令和元年７月22日認定分。
処分理由：
・認定計画に従って賃金を支払っていなかったと認められること
・認定計画に従って技能実習を行わせていなかったと認められること
・外国人技能実習機構の職員に対し虚偽の帳簿書類を提示をしたこと
処分根拠：技能実習法第 16 条第１項第１号及び第５号
第 16 条第１項
一 実習実施者が認定計画に従って技能実習を行わせていないと認めるとき。
五 第十四条第一項の規定により機構が行う報告若しくは帳簿書類の提出若しくは提示の求めに虚偽の報告若しくは虚偽の帳簿書類の提出若しくは提示をし、又は同項の規定により機構の職員が行う質問に対して虚偽の答弁をしたとき。
射出成形の会社。
賃金不払い詐欺、職種不適合、虚偽…悪質の三冠王だ。
未だにこんなのが、会社構えて操業してるんですね。
ココで働いてる日本人も、労働搾取されてるんだろうな。
（８）株式会社西川工業（代表取締役 西川 太人）
認定計画の取り消しは（６件）
令和元年12月11日～令和２年12月10日認定分。
処分理由：
労働安全衛生法違反により(罰金の刑に処せられ、これが確定）
処分根拠：技能実習法第 16 条第１項第３号（技能実習法第 10 条第９号）及び第７号
第 16 条第１項
三 実習実施者が第十条各号のいずれかに該当することとなったとき。
七 出入国又は労働に関する法令に関し不正又は著しく不当な行為をしたとき。
↓
第 10 条
九 第八条第一項の認定の申請の日前五年以内に出入国又は労働に関する法令に関し不正又は著しく不当な行為をした者
安全又は衛生のための特別教育をせず作業を行わせ，死亡事故が発生した
建設、足場屋。
ホント、建設は多い。
そして、情けないほど残念な労災事故…
今さっきまで一緒に働いていた仲間が一瞬で死に至り帰ってこない…
どんな気持ちでしょうね。
（９）有限会社ビューモード（取締役 小清水 照行）
認定計画の取り消しは（６件）
令和元年８月30日～同年11月26日認定分。
処分理由：
・認定計画に従って賃金を支払っていなかったと認められること
・認定計画に従って技能実習を行わせていなかったと認められること
・外国人技能実習機構の職員に対し出入国又は労働に関する法令の規定に違反する事実を隠蔽する目的で虚偽の帳簿書類を
提示したこと
処分根拠：技能実習法法第 16 条第１項第１号、第２号（技能実習法第９条第６号）及び第５号
第 16 条第１項
一 実習実施者が認定計画に従って技能実習を行わせていないと認めるとき。
二 認定計画が第九条各号のいずれかに適合しなくなったと認めるとき。
六 前条第一項の規定による命令に違反したとき。
↓
第９条
六 技能実習を行わせる体制及び事業所の設備が主務省令で定める基準に適合していること。
（２）の2700万×ともいき×ワコール500万と同じ代表、同じ住所。
なんかね、住所も見てみると、更に別の会社名もあったり…。
悪いやつだねー、本当に。
情けない日本人…縫製業界の恥…まともに取り組んでる方々が本当にカワイソウ。
（10）矢澤 一郎
認定計画の取り消しは（３件）
平成31年２月14日～令和２年６月25日認定分。
処分理由：
事業活動に関し外国人に不正に出入国管理及び難民認定法（昭和 26 年政令第 319 号）の規定に基づく許可を受けさせる目的で、虚偽の帳簿書類を提供したこと
処分根拠：技能実習法第 16 条第１項第３号（技能実習法第 10 条第９号）及び第７号
第 16 条第１項
三 実習実施者が第十条各号のいずれかに該当することとなったとき。
七 出入国又は労働に関する法令に関し不正又は著しく不当な行為をしたとき。
↓
第 10 条
九 第八条第一項の認定の申請の日前五年以内に出入国又は労働に関する法令に関し不正又は著しく不当な行為をした者
全国酪農協会で表彰されてる方は、同じ方なのでしょうか。
技人国の資格要件を満たさないのに、虚偽の申請を出したとか？
なんにせよ、法が杓子定規だからと、虚偽したらこうなるのは当然ですよね。
結果、技能実習もダメになると。
日本全国で、入管法も労働関連法もリンクしてるのに。せっかくの受入をパーにして、
なおかつお金もたくさんとられる受入先は、いくつもあるんじゃないかな。
今回はバラエティに富んで…というか、
昔の許可取り消しが多い。
＝即刻処分には至らなかった理由があるのでしょうね。
そんで、メディアを騒がせた案件も、即刻じゃなく、この時点での処分。
処分理由もここ数カ月は同一処分理由が並んでた気がしますが、
どういう基準で処分の順番が決まっているのか。
いずれにせよ、反面教師として、意識して気を付けていきたいものです。
追伸、
特定技能も時間の問題ですね。
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自分で言うのもなんですが、業界人は登録しとくと良いと思います。
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