ルールを覚えたり、育成指導する前に、デキなきゃいけないこと。

受入企業向け

先日、期間更新の際の雇用契約のまき直しに立ち会ってきた。

このタイミングでこそ、会社として、
どのポイントにフォーカスして、成長して欲しいかを、
個人個人に伝えるべきと思われるので、
ちゃんと整理しておいてください…

従前から伝えていたのに、当日になって全く整理できていなかったので、
ギリギリもギリギリになって、もう一度、出直して行ってきた時の話。

普段から工場長も色々気にかけて、個別に話をしたことはあったらしい。

そこで、一人、出荷を任せている特技人材に、Aへの出荷、Bへの…、Cへの…を、
全て含めて、アナタに出荷は全部できるようになって欲しい…との指示が改めて出た。

本人は渋い顔…。

どうやら難しいのか、何かしらのストレスが強いのか…。

色々話した結果、頑張ってみるとの返答。

その後、工場長が席を立ち、
私は、契約書の説明とサインを求めるべく、
フォローの声をかけながら、手続きを進めていく。

その時の、渋い顔をしていた一人の顔つきが、目が、
さっきは何だったんだと言わんばかりに、
力が入って集中度合いが増している。

コレ、その場にいないと、全く正しく適切に感覚を捉えられないんだけど、
彼女は、決して工場長が嫌いではない。
むしろ、仕事は難しいけど頑張ってて、集中してるって私自身も彼女の口から聞いたこともあったくらい。

そして、無論、しがないオッサンの私が、イケメンかのように見えたなんて事も決してない。

…何が言いたいかというと、

工場長や社長、別の管理者が伝える言葉よりも、
私が伝える言葉の方が、彼女たちに響いているって実感してしまった瞬間。

この背景には、かつてのトラブル仲裁を、
私が間に入って上手に解決できた経緯があるんだけども、
その時以来、私に相対するときの顔つきが、目力が、
以前よりも更に厚みというか熱というか圧というか、増している肌感覚。
明らかに実感できたのは、この瞬間。

立ち位置的な部分もあると思う。
普段、毎日のように顔を突き合わせている直属上司たちよりも、
労使としての当事者ではないナナメウエの視点から、
上司たちはしないような、誰にでもわかるような説明の仕方から、
アナタたちに伝えたい、理解してもらいたい、わかって欲しい、頑張っていこうぜ!という熱のあるメッセージから、
言外から客観的な説得力を感じられたからかもしれない。

なによりも、
ちゃんと“意図や伝えている意味を理解しようとする姿勢”になっている。
自分で言うのもなんですけど、この人の言う事はちゃんと聞いておかないと…って、
自然とそんな顔つきになっている

工場長もまた、ご自分で指導したときと比べて、
私という第三者がいて改めて伝えたときとでは、
多少なりとも違う感触を得られたらしい。

 
社長が口を酸っぱく言い続けていた、彼女たちそれぞれに会社として求める成長として、
会社側が整理して絞った内容と、その伝え方が充分だったかどうかはともかくも、
会社側がそれぞれ彼女たちに期待している部分は、結果としてしっかり伝わった。

何が言いたいか。

勘のいい方はお分かりの通り、

「相手との信頼関係」を”十分に”築けていないと、
せっかくの指導も、あまり意味を成さなくなる。
十分どころかデキてないと、全く意味のない行為はもちろん、真逆の効果(イジメとかパワハラね)にすらなる。

ルールでも仕事(育成)でも何でもそうですが、
これらは指導する側の問題。

本気で心底育って欲しいと指導したいのならば、
相手に声を届かせたいなら、響かせたいなら、
相手から寄せられる信頼が厚ければ厚いほど、
届くし響くようになる。
結果、指導が行き届き、自発的に能動的に真剣になって、
「求める成長」が自然と加速していく。

所詮、相手次第で自分次第。

そして、はるかに変えやすいのは、相手よりも自分。

つまりは、自分次第で、相手も変わる。

コレを自己責任とか、当事者意識とかとも言う。

 
どれだけルールを覚えても、徹底できなきゃ意味がない。
どれだけ熱意をもって指導しても、相手に届かなきゃ、響かなきゃ、全く効果的でない。

決して目に見える力ではない。
誰かに懇切丁寧に教わって身に着けられるモノでもない。

全ては自分で頭脳労働×アウトプットの実践を様々な相手に繰り返した末に、
自分なりに、自分らしく、自分だったらこう立ち振る舞うと、
この相手には効果的なんだなって腹落ちした実体験が積み重なって、
自然と現れてくるものなのかもしれない。

ちゃんと向き合って、寄り添っているかが、一人ひとり十分かどうかだけのことですが、
この「十分」を一定以上で満たせるかどうか、
加えて、「間に合わせられる」かどうか。

まったく、業界人は大変です。苦笑

それこそ、
オレサマ一人で○百人も見てるんだぜ!
お前らとは稼ぎも大変さも業務量も事業規模も違うんだよ!
とか言外におっしゃってる方々には、なかなかできない芸当かもしれませんが…。

追伸
こういうのって、AIが進化したら、カバーできるのかな?
信用は生まれても、信頼…とくに信頼感ってのは難しいと思うんだけどね。

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自分で言うのもなんですが、業界人は登録しとくと良いと思います。
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