ある現場の方から、赤裸々なコメントを頂戴しました。
諸事情により、公開承認を取りやめておりますが、
せっかくですので、一部、少し加工して取り上げてみます。
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「外国人技能実習生が鉄板の下敷きにされる死亡事故を起こして罰金刑が確定した会社」が、
5年間の受け入れ禁止にされてます。
何年も前から○○人の方々が事故のあった工場で、
そこの寮に泊まり込みで現在も何十人も働いてる所ありますね。
ほとんどの人は死亡事故で行政処分されてる事自体を知らないです。
しかし技能実習じゃなくても外国人を安く雇用出来るもんなんですかね。
技能実習以外で衣食住の面倒みながら合法的に採算が合う抜け道的な外国人の雇い方があるというのなら知りたい。
もしも不法就労でまた死亡事故があった時、彼らはちゃんと迅速に保護されるのであろうか。
外国から不便な地方(特に交通の不便な場所)まで来て素直に真面目に仕事してる彼らだから、
もっとちゃんとした所に転属して働いて欲しいものですが。
地方で告発されても役所の目は中々届かないから何でもありなのかもしれません。
地方なので自ら動く訳にはいかず現状は行政に任せるしかないです。
ただ、また死亡事故が起きないようにだけ祈らせて下さい。
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私なりにですが、色々と一つ一つ丁寧にお答えしてみます。
まず…技能実習の受入停止となっている企業であっても、
労働者の雇用自体は禁止されてはいないので、
技能実習など就労系の在留許可がそもそも必要な外国人は雇用できませんが、
=身分系であれば合法的に?雇用は可能だと思われます。
また、技能実習や特定技能のように、監理費や支援費、また入出国にまつわる諸経費も不要と考えると、
技能実習よりも安く合法的に外国人労働者を雇用することも可能かと。
もう離れて数年経つので記憶も定かではありませんが、ワーホリとかもアリなのかもしれません。
要は、その受入先が在留許可に直接関係しない在留資格であれば。
ただ○○人限定で何十人も…理屈ではあり得ますが、現実ではどうなのでしょうね。
確かに懸念されてるように、不法就労者が同胞ブローカーや口コミで集まっている可能性も否定できません。
そして、皮肉なことかもしれませんが、
技能実習や特定技能以外の在留資格では、
法的保護や支援は強制義務化されていないので、
誰も助けてくれる人は紐づいていません。
その分、在留中の活動の自由範囲は広いのですが、
はたして総合的にその外国人の方にとって、
良いのか悪いのかは、その方次第なのでしょう。
(無知な情報弱者の外国人の中にも、良い人悪い人がいます。見分けは実際に会って話して付き合ってみない事にはわかりません)
地方だと行政の目が届かない…?
これ、推察を丁寧に書くと長くなるので、結論(個人的推察のね)だけ。
ある内部の方から、行政(=ここでは機構)が動くのは大きく2つと聞いた覚えがあります。
加えてもう一つ…3つかな。
一つ目は、政治家から直接個別の案件確認があった場合。
さすがに管轄機関にとって無視できない相手として、確認と報告があるようで、
その際、筋道や根拠に間違いのない場合は、許可が早く出たり、止まっている案件が動き始めたりはあるようですね。
反面、役所だけに処分根拠に合致している明確明白な証拠がある場合は、
処分は止まらないようです。
ある意味、忖度の加減幅って印象です。
二つ目は、メディアで騒がれた場合。
○○さんの死亡事件などは最たる例ですね。
技能実習で言えば、建設会社の暴力事件…証拠動画で炎上しましたよね。
NHKなどで特集としてカワイソウで極悪非道だ!って一局面だけを取り上げた偏向報道でも、
動かざるをえなくなって、動きましたよね。
受入先が軟禁させていた一点だけでも処分されて当然ですが。
結局、多くに周知された以上、処分すべきを対応できていない事は、
その管轄機関が機能しているのかどうかを問われますから、
これまた忖度の加減幅として、処分対応が早く進むって感じでしょうか。
そして最後に、「上からの指示=現場の責任・評価機会に応じて」。
例えば、去年で言うと、制度廃止、改変への有識者会議において、
今までどんな取り締まりや摘発行為をしてきたのかの統計資料を求められるとして、
有識者会議の開催が決定した頃、実地検査に注力して動き始めたり、
毎年の7割違反公表のために、普段から数字が少ない地域では、
そこの管轄部署のトップが保身目的から、違反数字、摘発数字を上げるように指示が出たとか。
要は、人と組織の心理行動に応じて、その結果が表に現れているばかりで、
人は誰もが、目の前に痛手を被ることが明白になって初めて、行動に移すってコトです。
もちろん、消極的な言い方ですが、
意識とモラルの高い現場職員がいても、組織の集団的無意識の圧によって、
均一化、同一化、村社会機能が自然と働くもので、
出る杭は打たれ、耐えられ同一化できる人材しか残らない。
(無論、踏まえて乗り越えようと昇進していく有能な方もいらっしゃると思います)
結論、地方でも注力される特別な理由があれば、摘発はシッカリローラーされますし、
そうではない場合は、置き去りにされるのでしょうね。
私達、下々の一般民間人には、誰かのどこかの権利を強制的に制限するような行為は、
もちろん、許可されていませんので、
行政がすべきこととして、適切適正な対応を願うばかりです。
(そういえば、現行犯逮捕は誰でも可能でしたっけね)
結果、死亡事故でも何でも、またどなたでも同じことですが、
自分の身は自分で守るしかないし、
自分の身を守れる程度に成長・成熟したなら、
次は周りを守れる自分になって、一人でも多くの方々をとの順番で、
結果、社会全体が良い方へ…ってのが本筋なのでしょう。
ただただ、弱者を食い物にして自分達だけ笑っているような大人には絶対になりたくない。
暴力団が堂々と表だって動けなくなった…
銀行強盗が起きなくなった…
これらはすべからく「割に合わない」から、結果、そうなりました。
だから、奴隷労働させてたら、させてる側が「割に合わない」って感じてしまう社会へと成熟させていくことが、
結果、残念な行為に励む方々を減少させていくんだと思います。
(だから厳罰化を叫ぶ方は少なくない)
ただ同時に、「割に合わない」から、
また別の、次の、「割に合う悪質行為」へと移行していくのが現実です。
結局のところ、人が成長・進化しないことには、
世の中は今よりも良くなっていかない。
歴史は繰り返す…というように、似たようなことを延々と繰り返すばかり。
情報化や生成AIなんて技術革新が、社会を一変させていきますが、
それらも”使う人”が悪質かどうかで、また別の犯罪行為が起きるのは自明の理。
衣食住は限りなく必要最低限は満たされる平和な時代ですので、
次は、多様性を尊重しつつも、自己実現、自己超越をそれぞれに成し得ていける社会へと、
一人ひとりが、変わって行けると良いなと願ってやみません。
良い意味で、色々と広く深く考えさせられる業界でもあるかと思われます。
だから、業界人こそ、未開拓な次のステージへと、歩みを進めていくリーダーになっていかないと。
それくらいの非現実的なくらいのプライドを持って取り組んでくのが、ちょうど良い。
上から目線は百も承知で…、
自分と関わる人は、そんな気も起らなくさせてしまうような、そんな大人になっていきましょう。
それが、他責でなく自責で生きる大人の当たり前の在り方だと思います。
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自分で言うのもなんですが、業界人は登録しとくと良いと思います。
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