外国人技能実習制度廃止へ…その解説というか見解と、今後の流れ

外国人技能実習制度

さて、早くも『中間まとめのたたき台』が公表されましたね。
こちらです。

技能実習制度及び特定技能制度の在り方に関する有識者会議(第5回)
https://www.moj.go.jp/isa/policies/policies/03_00063.html

この中に、

資料2-1 中間報告書(たたき台)…32ページ
資料2-2 中間報告書(たたき台)概要…A4ペラ1枚

なるものがあります。

32ページすら読まない、読めない方が多いと思われ、
2-2のみ、載せておきます。

大きなポイントは6点。

1.制度目的と実態を踏まえた制度の在り方(技能実習)
  → 廃止…そのほうがわかりやすいから。

2.外国人が成長しつつ、中長期に活躍できる制度(キャリアパス)の構築
  → 3年、5年と言わず、もっと日本で働いてね!って大きな方向転換を明記、名言。

3.受入れ見込数の設定等の在り方 
  → 島国、村人(むらびと)の日本国民向けに、移民政策のアレルギー対策として、
   相変わらず、上限を設けていく路線に変更はない

4.転籍の在り方(技能実習)
  → 人権派の方々の努力の賜物です。地方の零細からは外国人労働者の姿も少なくなっていくのか?
   いやいや、変わりなく地方の最賃先へも出稼ぎへ来てくれる外国人がいるのかどうか

5.管理監督や支援体制の在り方
  → 現状以上に厳しくしていく予定

6.外国人の日本語能力向上に向けた取組
  → 諸問題を根本的に減らすためにも、入国前と後と両方でケアしていく

検討の大きな方向性
技能実習制度を廃止し、人材確保と人材育成を目的とする新たな制度の創設を検討すべきである。

 
文中にも書きましたが、世論的にも、対外的にも(主に米国向け)にも、
「制度廃止」が求められているからでしょう。
プラスの部分がどれだけあっても、マイナスの部分にしか人はフォーカスしないですからね。

逆を言えば、「廃止」となれば、騒ぐ人権派たちの留飲を下げることも、
人気商売の政治家としては、必要なことです。

有識者の方々にしても、
何らかの明らかに新たな具体的な方向付けを成しえた…という実績も欲しいですからね。

どのみち、有識者の方々のお仕事は、意見を出すコトであり、
制度設計や、責任を負うことではありませんから。

よって、この先、官僚がどのように具体的に新たに制度設計していくのか…にかかってきます。

 
私達、現場で悪戦苦闘している方々にとっては、
ある意味、そこまで騒ぐことじゃない。

制度、ルールがどう変わろとも、
現場で、初めて日本へ降り立つ若者へ、
どう支援、保護すべきかは理解しているし、
それこそルールがどう変わろうとも、
現実として必要不可欠なことは山ほどよくわかっている。

ただ…またアウトラインとしてのルールが新たに定まるのを、
キャッチアップし直すのは、メンドクサイ。苦笑

ただ、それだけのことです。

しかしそれらも、従前はこうだったけど、
新たな制度ではこう変わった…ってな感じで、
「型」が入っていれば、そこから軌道修正を掛けるだけのコト。

書式が変わるのも少々メンドイけど、
所詮、その程度です。

本質、現場の現実は、何も変わらない。

日本の慣習も価値観も考え方も常識も、日本語さえも、
何も知らない無垢な?外国人の若者たちが、
訪れてきてくれる間は、特に。

1点、気にかかるのは、
「有識者」にとって、「送り出し国側の思惑」は、「有識者ではない」ってコト。

各国それぞれに「技能実習制度が続く前提」で国内の様々な整備を進めていた部分があるものを、
例えば、N4要件を入国前の送り出し国側へ押し付けるって形になると、
送り出し国は日本離れが進む確率は上がります。

相手の機嫌や背景、諸事情を加味していたなら、
何も進まないのも事実。

でも、それで送り出し国側の負担やハードルが上がり、
結果、日本ではない国へ出稼ぎ推奨するようになるかどうかもまた、
送り出し国側の思惑による。

 
下々の私達は、上に法あれば下に策アリと、
徐々に見えてくる姿を基に、策を講じていくのみです。

ホンモノは生き残るべくして生き残っていく。
ホンモノではない方々は、淘汰されるべくして、業界から退場していく。

喫水線は上がり続ける一方な時代。

必然的に、勝ち組、負け組と、2極化が加速していくことでしょう。

生き残りたいなら、生き残るべくして、生き残っていきましょう。

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