特定技能出戻り組は、職員よりも年上になる場合がある

受入企業向け

今年の入国再開を受けて、
一気に監理団体や登録支援機関も人手不足となったり、
新規参入組が実際に動き始めるにあたり、
若い方々も少し増えてきているように感じています。

そもそもが、入国がない=売り上げが立たない間は、
雇用したくてもできなかったし、
人手も不要でしたから。

逆に、動き始めたら一気に欲しくなるんですよね。
で、、、
ふと思ったのが、年齢差

20代の若い職員の場合、
特に特定技能の出戻り組などは、
30代はもちろん、40代も出てきていると、
年齢差はソコソコ大きい。

20代の日本人は、はたして30代、40代の外国人を、
上手に適宜支援できるのでしょうか。

 
法的役割という機能的な業務(義務的支援)については、
問題なくこなせばよいだけですが、
いわゆる任意的支援をどう捉えているのか。

どれだけ人手不足であっても、
どれだけ通常業務にゆとりがなくても、
適切・適度な寄り添いがなければ、特定技能者は会社からいなくなります
当然、登録支援機関は支援費?がなくなり、
特定技能所属機関、受入先は困ります。
義務的支援だけで済むのは、ほぼレアケースです。

当該事業を金儲けでしか考えていない先は、
結局のところ、事業としても成立しなくなります。
=20代の不慣れな新人が受入先も外国人もグリップできなかったら、
(もしくは、もっと高度に受入先にグリップさせられなかったら)
事業そのものが成立しません。

私は、個人的にも、ことあるごとにグリップ力が大事だと言い続けてます。
ソレは、今や経済格差と選択の不自由からくる、
手つかずでもグリップできていたような昔とは、
状況は大きく異なっているからです。
*特定技能では技能実習とも異なりますし、
技能実習でさえ、好きに転籍可能な時代ですからね。

 
ソレは、組織的なグリップの仕方もあるでしょうし、
属人的なグリップの仕方もあります。

今回、組織的な話は置いといて、
属人的=個人の資質について考えてみると、

特定技能において、
20代の不慣れな担当者には、
法的にも経験者である支援責任者がいますから、
支援責任者が間違いなく指導とフォローをすべき部分ですね。

ただ、2年以上の経験があれば、支援責任者にもなれるので、
在籍さえしてれば、条件を満たす方も増えていきます。
もしかすると、このコロナ禍であっても、
2年在籍していただけで、実務もろくにこなすことなく、
自動的に有資格者に成れている方もいそうですね。

そう、支援責任者が支援担当者を十分に指導・フォローできない場合、
20代の職員は、はたして離職、退職とならないように、
グリップ=任意的支援を必要十分にこなせますでしょうか?

相手に本音を話させたり、
相手の声に耳を傾けれたり、
相手を理解することは、
はたして十分にできますでしょうか?

そのうえで、
相手に納得がいくようなコミュニケーション能力は、
身に着けているモノでしょうか?

未然にトラブルの芽を摘むべく、
微妙、微細な変化に、気づくコトができるほどの観察眼を、
持ち合わせているモノでしょうか?

今までの人生の経験上で、
色んな人間と関わってきたこと、
何か同じ目的の下、協力関係を築いてきたこと、
日本人と違う外国人との接点を持ってきたかどうか、
キャラも含めて、人間力そのものが問われるのが、
現場業務
です。

受入先との丁々発止?もまた、
別の実力が問われます。

…私、何も20代の若者を否定したいんじゃありません。
今の若者は、時に年配の方よりも、よほど高い意識を持ち合わせていたり、
高度な能力をフツーに発揮したりする方々も少なくありません。

ですが、確かに、総じて、
人生経験≒特に挫折、失敗、多様な経験や、
社会の何たるかを様々理解・実体験してきたといった厚み部分は、
年配者のほうが、多く大きいものがあるのも事実です。
*当然、年配者の中にも、ただただ年月を経てきただけの方もいます。

外国人によっては、
年齢差関係なく、謙虚に支援者との協力関係を築ける方もいると思いますが、
外国人もヒトなので、
コミュニケーションを重ねる度に、
トロくさい対応をしていたり、雰囲気や結果から、
相手をナメてきたり、指導や助言に素直に従わない人も出てきます。

こういった目に見えない肌感覚から、
トラブルは自然発生していきます。
ソレも、同時多発的かつ偶発的に。

言いたいコトは、決して年齢差ではありません。
ですが、その可能性、確率も十二分に計算に入っていないコトには、
事業自体も成り立たない。

=支援責任者(上司?)は、
支援担当者との密なコミュニケーション以外、
事業は立ち行かなくなりかねません。

ちなみにコレ、どんなお仕事でも同じなんでしょうけどね。苦笑

忙しいのはみんな同じ。
経営者(リーダー²)が、
支援責任者(リーダー)を、
どのように管理、指導しているかの問題。

オマエの役割だ、オマエの責任だ…
丸投げは誰にでもできるし、
そんなんで事業が成立するなら、
なんてお気楽なお仕事、事業でしょう。

間違いなく、すべきをしない悪質ブローカーであり、
長続きはしないでしょうね。

追伸、
グリップ力とは、『相手に一目置かれること』かもしれません。
つまり、この人に任せていれば安心、安全であると。
信用を積み上げ、信頼されることであり、
相手がアナタから離れ難くさせる事とも言えそうです。

 
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