フィリピン送り出し機関リストの大量削除の裏側で何が起こっていたのか…

問題解決
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(追伸まで読まないと答えがわからないと思われ、お気を付けください。汗)

1月27日の外国人技能実習機構のアナウンスから、
フィリピンで149もの送り出し機関が、リスト削除されました。

コレ、とんでもない数です。
ウズベクで14、前回の11月には、フィリピンで12あった。
他国では1、とか、3とか、一桁なのに。

機構のリストを見る限り、
実際にリストに載っている有効なフィリピンの送り出し機関は、238。

実に1/3以上の数が減ったということ。

ナゼ、コレを色々確認してみたかといえば、
長年の事業実績があり、事業規模も大きく、
なおかつ大統領から表彰されていたり、
POEAやPOLOなどの機関との連携も一般的な送り出し機関よりも、
よほどスムーズに連携が取れていた先まで、
リストに載っていたから。

それに、たまたま私のお付き合い先の方の所属先も2,3入っていたので、
色々確認してみて、見えてきた、日本の常識では考えられない現実。
(長年の方は理解できる送り出し国の現実)

まずその前に、理由の如何を問わず、
リスト除外された送り出し機関は、
1月27日以降、機構への新規申請は通りません。

コレ、入管にも当然共有されているでしょうから、
これらの送り出し機関を通した申請は、
入管側でも通らないってことに等しい。

技能実習以外、入管が送り出し先を問うことはあまりないので、
(特定技能であったかどうかくらい)
あまり日本側では技能実習以外、問題視する必要はないかもしれない。

だけど…
わかりやすく、技能実習生の実習計画認定申請は通らない。

また、日本側を別にしてフィリピン側で言えば、
この国では、送り出し機関、いわゆるエージェンシーを通さずして、
海外出稼ぎ労働ができる国ではありません。
(企業単独型受入は、ほぼ不可って意味)

=OEC(受けないと出国できないセミナー)も受けられない。
(POLOさえ通っていれば大丈夫との見解もありました)

日本と違って、勝手に他国へ渡航はできない国。
まして、出稼ぎに行くには、必要書類を提出しないと、
飛行機にすら乗れません。

たまたま、今の日本では、
フィリピン含めて、海外労働者の受入自体を拒否っているので、
今すぐにどうこうの問題ではなかったのが不幸中の幸い。
(緊急事態宣言自体も、一カ月延びたしね。)

ちなみに、この点、機構へ確認した人に聞くと、
日本側からの処分などではなく、
あくまでもフィリピン側からの通達に応じて、
通達公表しているとのこと。

ってことは、日本側で何らかの問題があったという理由ではない。

で、

じゃあ、フィリピン側で何が起こっていたのか。

ふたを開けてみれば単純。

エージェンシーライセンスの更新がキチンとできていなかったかららしい。

???

そう、ライセンスは更新制。
(それも今は、日本へ送り出す場合、日本向けのライセンスが別個で必要。)
(=一般的なフィリピンエージェンシーライセンスだけでは、日本へ技能実習生は送り出せないって意味。)

で、

そのライセンス更新には、
役員の?NBIクリアランス(無犯罪証明)の添付が必要。
(他にも添付書面は色々あるのでしょうね、私が聞いたのはたまたまこの書類)

で、

その発行機関がコロナのおかげで、
平常運転できていないので、
発行自体に、ものすごく時間がかかっているという現実があるらしい。
複数の先から聞き及んでます。
(その役員(年配者)がコロナ旋風を怖がって取りに行かなかったってオチも聞きました。苦笑)
(同姓同名が裁判係争中などでヒットして、止まってるって話も聞きましたが、それで150近くが止まっているとは思えない)

監理団体や実習実施機関で言えば、
役員の住民票など添付書類として必要ですよね。
その住民票が何カ月かかっても出ないってこと見たい。

で、

じゃあ、それさえ出せば、問題ないってこと?
そんなことで、POEAは除外リストを日本側へ送ったってこと?
事の重大さなど全く考えないお役所仕事をしているのは、
容易に想像がつきますが、
そんなことで止まったってことみたいです。

で、

私、対象の送り出し機関を、機構のリストにすら載っている、
POEAライセンスチェックリストで、
具体名を打ち込み検索してみると…
全く問題なく生きてる。苦笑

それも、1月27日以降の日付での確認情報として。

コレ、機構の認定フィリピン送り出し機関リスト。

https://www.otit.go.jp/files/user_img/210127-1.pdf

ココの1枚目の右肩に、

※フィリピンの認定送出機関については,フィリピン海外雇用庁(POEA)が運営する以下のURLにて,送出機関の名称を入力することにより,同機関の連絡先やライセンスの取得状況等を検索できます。 

http://www.poea.gov.ph/cgi-bin/agSearch.asp

ってあります。

ご心配な方は調べてみてください。

ホントにトラブルか何かでライセンス剥奪(はくだつ)されているような送り出し先でなかったら、
問題なく「Status : Valid License」って、出てますから。

フィリピン側、POEA側では、
「あぁ、わかってますから、追加書類を後でも出してくれれば大丈夫ですよー」
みたいな回答らしい。

それで、日本側へリスト削除通達出すか?フツー?!(怒&苦笑)

狭間にハマった送り出し先と、
そのお付き合い先は大変です。

こういう巻き込み事故もあるんですね、まったく。

リスト更新がどの程度の頻度で、
日本⇔フィリピンとやり取りがあるのかわかりませんが、
リスト復帰してもらえないと、
受入手続きをしたくてもできない。

無論、NBIクリアランスのような問題であれば、
そんなもん、早く出させろ!、そんでPOEAへ出せ!ってのも当然ですが、

さすがに数が数なので、機構へも問い合わせは増えているでしょうし、
半年先までは引っ張らないような気もしますが、
フィリピンがフィリピンだけに、
みなさんでギャーギャーギャーギャーギャーギャー言い続けないと、
書面一つ、HPのリスト更新一つ、日本側への通達自体、進まないかもしれません。
難儀な国です、相変わらず。

追伸、
機構へこの件、直接確認してみました。
除外リストに載っている先であっても、
POEA公式チェックでは問題ないとされている場合、
新たな計画認定申請は、できるものなのかどうか。

答えは…ダメです。

ライセンス自体は生きていて、問題はない。
だけど、リスト(日本向けライセンス)からは外れているので、
新規申請は受け付けられないと。

つまり、フィリピンから日本へ正式通達を出してもらえない限り、
新規は止まり続けるってことですね。
ご愁傷様です。

まったく外国側の諸事情はわかりません。苦笑

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