監理団体や受入企業がガラパゴスに陥るワケ、それが心配なワケ

受入企業向け

そういうものなんだよなぁ…と思える事例があったので、
土曜日にもチェックしてくださっている方へ、
こんな話題(視点)を。

以前、ある監理団体&受入企業先で、
実地検査があった際、
(実地検査…お役所自体も実地調査といったりイマイチワードが定まらない)

検査員の方々には、指導したという実績が必要なため、
お土産方々なのかはわかりませんが、

寮においても貴重品保全のために、
鍵付き移動不可の金庫的対応を、
一人一人の技能実習生のために、
完備させることを指摘指導されていました。

少し具体的に言うと、

・鍵付きのもの
・簡単に持ち出せないように設置されている事

この2点を具体的なポイントとしていたため、
個々に持参した鍵付きのスーツケースを、
動かぬ柱などへ、
自転車のチェーンロックなどで、
固定させておけば、
それで、指摘条件を満たす改善実現となりました。

ちなみに、改善指導を受けた場合は、
キチンと改善されているかどうか、
画像付きで報告(立証)を求められる場合もあります。

コレ、単体で見ると、よくあるお話ですよね。

その後の続きを見てみます。

しばらく時間がたって、あじゃあじゃと目の前の業務に邁進していたら、
また実地検査がありました。

そこでは、
(正確にはその際の対応をされた検査員の方の指導ポイントは)

・会社が用意した収納である事

が加わり、この件についてのポイントは3つになりました。

よって、
スーツケース×チェーンでは不適切とのことにて、
一般常識で考えたら、アホかと思ってしまうほどに、
受入先が実習生個々に鍵付き不動の収納場所を設置せねばならなくなりました。

コレ、マトモに受けたら、
一社で30人、50人受入している先では、
その人数分、用意せねばなりません。

そりゃ、言われれば、対応せざるを得ないのが、
足元を見られている弱み。

また、指導に従い、対処するしかありません。

…これらが続くと、どういう事態になるか。

長年取り組んでいる先では、
こういう細かなノウハウが積み上がり続けます。

結果、ルールでがんじがらめになり、
共に乗り越えてきた受入先では、教育効果も相まって、
襟元を正し続けていけるのですが、
まだまだ不慣れな先であれば、アレルギー反応すら起こしかねないほどに、
アレもコレもダメ、アレもコレもしてください…
ついていけずに、ダメダメゆるゆる組合へ流れていく。

管轄先が違えば、ルール指導の温度もまた違う。
監理団体として、どの程度の幅を持つべきか、
自団体内でも、担当者ごとに考え方や指導の度合いが変わる。

現実論的には、
ストレスだけ抱え続けてもいかがなものかと、
ある程度の幅を持たせる場合も少なくない。

これらが続き、独特のハウスルールがアチコチで生まれていく。

世間を、周りを知らない場合、
指導を受けたら、その都度対応していく、出来高運営。

出来高運営が決して悪いとは思っていません。
なるべくしてなっていく分は、致し方ないのでしょうし、
必要以上のストレスを抱え続けていくのも、
はたして…というお考えやお気持ちもわかります。

何が言いたいのかといえば、
そこにビジョンがあるかどうか。

信念や哲学的な、目指す方向性やゴールがあるのかどうか。

それらを基準として、
自団体としては、どうあるべきなのか。

ココが肝だと思っています。

キレイごと抜きに自転自走すべく、お金の算段は必要ですが、
儲からなきゃやる意味がないって考え方しか根底にない場合、
明らかに、目先の指導を受ければ、受けた時に対応すればよいとなります。
なぜならば、コストがかかることだから。

だけど、
受入先が良くなるためには、
技能実習生の様々な後顧の憂いを可能な限り排除して、
安心して目の前の実習に取り組んでほしい。
それが、結果として、受入先のコスパにもつながっていくとの考え方があれば、
法で指摘されたから致し方なく…ではなくて、
トラブルが起きた場合の対処方法が、すべからく変わっていきます。

私並びに他の協力関係者の方々は、
コレを端的にわかりやすく『笑顔』と目指しています。

別に、カワイソウな実習生たちの肩を持つべきだという、
一律的表面的な意味で訴えているワケではありません。

ソコを目指したほうが、win4allへと繋がっていくからです。

時代は、実習生を泣かせて、自社の利益をむさぼることは、
土台、不可能だと、訴えています。

それは、貧乏人を憐れむ気持ちからだけではないって意味を、
ぜひ理解していただけると、
些細な、細かいルール設定についても、
メンドクサイとか、金かかることばかり言いやがって…となっていかないハズです。

どうあるべきか…から降りてきたものであれば、
それらは、関係各者との丁寧な協議の末、
現実に根差した結論へと導かれるのではと思われます。

ガラパゴスが悪いワケじゃなくて、
目指す方向性が間違っていなければ、
キチンと共有、共感できていれば、
ルールなどはガイドラインでしかなく、
細かい部分は些事にしかなりません。

目先しか見えていないトップや担当者であれば、
良い関係性は築けないし、
適正、適切な距離感も保てません。

周りや世間はもちろん、
自身の立ち位置、歩む先を見据えていれば、
結果、適正なガラパゴスが実現できていくのではと。

同時に、自団体内が、どういう意味で、どういう視点から、
ガラパゴスなのかを知っておくと、
余計に迷わず、ブレず、まっすぐ歩いて行けるんですけどね。

他を知り己を知る。

最近、富に、本質は変わらないんだなぁと思います。
時代がどれだけ変わっても。
逆に多様化が尊重され、ルールが細分化されればされるほどに、
根っこの当たり前のことが置き去りになっていくようで、
ちゃんと俯瞰的に全体最適を目指すうえでの、部分最適化を図るべきだと、
忘れないように心がけたいと思いました。

どうせなら、胸を張って、ガラパゴスしていきたいですからね。苦笑

————————————————————–

本ブログサイトにご興味ご関心のある方は、
以下、ご確認ください。

①初めて当ブログにいらした方へ

②『目指すべきNEXT STAGE』とは

③フロー(flow)

★無料メール配信登録フォーム

リリースラインナップ

————————————————————–

コメント

タイトルとURLをコピーしました