技能実習先の監督指導・送検統計からみる法令違反の『本当の数字』…

受入企業向け

今月の行政処分は統計発表で終わるのか、
それとも今日明日にも、また月一行政処分が出るのか。

定期的に公表していかないと、
たまる一方なので、小出しにしていくように感じていますが…
去年後半から、特に今年に入って毎月20件前後の処分案件の公表が進み、
現在、累計180件強が行政処分されています。
(コレ、実習実施者のみです)

その『前段階』となっているのが、
コチラの【監督指導、送検等の状況】統計です。

令和3年8月27日(金)

 

 
なお、コレは『個人的主観的見解』ですが、
何年も何年もこういった違反統計を見てきていて、
いっつもいっつも、7割前後と数字がそろう
いっつもいっつも、チクリ通報があったり、トラブルがあったり、
何かと危うい先へと、労基が臨検に入った先の統計データ。

逆を言えば、
通報もなく事故もなく、大丈夫な先へは、調査に行かないってこと。

税務署が、赤字企業へ税務調査に行かないのと同じ。
利益が出ている先へ行き、粗探しをしてお土産を稼いでこないと、
仕事をしてると評価されない役所の評価論理からこうなっているだけ。

この前提を飛び越えて、7割って数字だけが独り歩きを始める。
何度も言ってますが、この先もたぶん何度も言うと思う。

アホみたいに制度廃止と、木を見て森を焼き払えと叫び続ける、何でも否定派はいなくならないから。
(それでご飯を食べてる方々は、否定をやめたらご飯が食べられなくなっちゃいますからね)
そういった批判の声だけをメディアがこぞって取り上げるから。
(メディアが取り上げるのは、批判し是正したいからじゃなくて、インスタントでイージーに注目率高まるから)
悪い部分は直すのが当然…私はバランスを取りたいだけです。

 
あ、それと、今回はさらに、
行政側による意図的なミスリーディングも感じられています。

<注>違反は実習実施者に認められたものであり、技能実習生以外の労働者に関する違反も含まれる。 

コレ、意味わかりますでしょうか?

日本人が労災事故を起こした…
日本人に対する長時間労働が行われていた…
日本人への賃金不払いが行われていた…
・ソコの企業が、たまたま、技能実習生も受け入れしていた…
(技能実習生は小ウルサイから細かくやってるけど、日本人は誰もウルサイこと言わないから…)

って先もあるってことです。

 
更には、
こういった数字も、大変興味深い

・実習実施者に対して8,124件の監督指導を実施
・その中で、5,752件で労働基準関係法令違反が認められた

コレに対して、

・労働基準監督機関から出入国管理機関・外国人技能実習機構へ通報した件数は414件、
・出入国管理機関・外国人技能実習機構から労働基準監督機関へ通報された件数は1,381件

との報告も…
わかりますでしょうか。

圧倒的に『入管&機構⇒労基』への通報が多いってことは、
入管と機構が、全国組織の労基より頑張ってるってこととも言える。
分母的には労基がケアすべき企業のほうが圧倒的に多いのにって意味で…
実習生受入先の会社のほうが違反疑惑率が高いと言えそうだけど、そもそも機構と違い労基は全社へ年一の定期検査は義務付けられていない…
などから、一概には言い切れないから、頑張ってると表現してみた。

そして、
何より、8,124件の違反中、1,381件しか、実習実施者の違反疑惑先がない。

イジワルな見方をすれば、入管も機構もチェックが甘くて怠慢で、
1,381件しか挙げていないのかもしれない。
でもその場合、逆の労基からの通報が、414件だったのは、どういう意味でしょうね。

もちろん1,381件以外に見落としている先があり、
労基の臨検で発覚した先もあるかもしれない。
いや、それが414件だとしたら…

コレ、もしかして、
1,381件+414件の、計2,176件しか、ホントの意味で、
技能実習生受入先(実習実施機関)の違反は、なかったってこと?苦笑
 

皆様、お気を付けくださいネ。
コレも、私が勝手な解釈をして、ミスリーディングを誘っているのかもしれません。笑

 
こういった行政による公的一次情報の公表には、
世間を導きたい方向へと持っていこうとする意図がある場合が多い。
いつものこの7割公表は、
気をつけなはれや!って注意喚起、警鐘、啓蒙、啓発が目的なのでしょう。

ただし、こんな感じで、
読み解いていくと、オモロイ発見がありますので、
たまにはざっとのナナメ読みばかりじゃなく、
丁寧に一字一句、何度も読み直してみることもおススメします。
ふと、アレ?って気づくこともあるでしょうから。

そうすると、
メディアの断片情報に踊らされて一喜一憂せずに済みますから。

追伸、
8,124件の監督指導から、違反発覚が5,752件だとしても、
内、ホントに悪質だったのだろうと思える先が「送検」されている。
その送検数が、たった32件しかなかったという点においても、
着目しようとはしない。
ほとんどが指導に従い、改善に励んでいる…

この32件も、ちゃんと監理団体が管理指導しろよ!と、
声を大に出して言いたいのと同時に、
そもそもが、5,752件で労働基準関係法令違反が認められたと記載されていて、
送検する先としない先があるって意味を、
世間様はどう考えているのか。

「一匹でも虫食いが見つかった木は、全て根っこから切り倒してしまえ!」
なんでしょうね。
ご自身が何様か知らないけど、
今までに横断歩道以外を渡ったことなどなく、
時速30キロの道路を30キロ以上で走ったりなどもってのほか、
道端でタッションしたことなどあるワケないような、
一度の失敗もなく、
周りに迷惑などかけたことなく、
品行方正に生きてきたという傲慢な人たちなんでしょうね。
(久々に辛口で言ってみた。苦笑)

追々伸、
ルサンチマン…
恨み(の念)。
ニーチェの用語では、強者に対し仕返しを欲して鬱結(うっけつ)した、弱者の心。
人間、無意識にも持ち合わせているものなのかもしれませんね。
 
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