富山の技能実習生殺人事件について、
(末尾に残念な追記もしてありますので、最後までご確認ください)
そもそも監理団体がきちんと実習生の状況把握をしていれば、
ここまでの事件にはなっていないはずだ!
○○協同組合に立入検査をせよ!
監理団体の責任を追及せよ!
なんてコメントをいただいたので、
ちょっと思うお所を書いてみます。
事件の記事はこちら。
側溝にベトナム人実習生の遺体 殺人容疑で捜査 富山
どうも勘違いしている人が多い。
どうも上っ面しか見えていない人が多い。
説明されれば容易に想像がつくことを書いてみましょう。
なお、当方と、この該当先監理団体とは、
全く関係はありません。
そもそも知らないから。汗&苦笑
首や腹に複数の傷があった。
司法解剖の結果、死因は失血死で、死後約1カ月が経過していた。
4月2日夕方から行方がわからなくなり、
グエンさんに仕事を紹介した石川県内の団体が同7日、
同署に行方不明届を出した。
その際、部屋から身の回りのものが一部なくなっていると申告されていた。
異臭がしたため、側溝の中を確認したところ、遺体が見つかった。
Tシャツ姿で、靴やズボンは身につけていなかった。
以上が事件で報道されている事実です。
(それ以上はわからないので事実とします。)
コレを踏まえて、
改めて監理団体の責任を追及してみましょう。
まず、
監理団体は何の責任を追及されるのでしょうか。
明白なのは、法の名前にも入っているように、
技能実習生の保護…この1点につきます。
それでは、この保護について、
どこまでを責任と追及できるのでしょうか。
いや、追求すべきなのでしょうか。
結果として、失血死に及んだ原因を考えてみると、
先の事実から、誰かと何らかの争いになって、
失血死に至るまでの行為に及んだ犯人がいるのでしょう。
では、誰と何の争いになったのでしょうか。
監理団体職員?
受入企業の社長?技能実習指導員?生活指導員?
刺殺と言える行為に及ぶまで、
争うことになった原因は何でしょうか?
いや、そもそも日本人は実習生を刺殺するほどの行為をするのでしょうか。
保護の責任を追及しましょう。
24時間365日、付き添っていても、
ぐっすり寝ているところを抜け出されたなら、
見守ることはできません。
いや、当然、そもそもプライベートまで管理することは、
法的にも認められてはいません。
なにより、彼らは子供じゃなく、大人として来日しています。
保育園児や小中高生ではないんです。
そもそも、日本人との争いであったと考えるよりは、
ベトナム人同士での争いであったようにも考えられます。
保護の責任というならば、
どこまでを監理団体に求められているのでしょうか。
私が思う、フツーの監理団体であれば、
当然、ケンカはしてもいいこと一つもないし、
何なら傷害事件で犯罪者扱いされて、
借金が残っていようがいまいが、
帰国とならざるを得なくなるなど、
入国前でも、入国後でも、配属前でも、
必ずなんどか説明と指導がなされます。
いくら懇切丁寧に目を見て顔を見て、
相手に届く言葉で伝えて指導してみても、
人間、月日が経ったら忘れることがあるものです。
まして、上述通り、四六時中の監視は不可能であり、
また違う意味で法令違反です。
どこまでを監理団体に責任追及したいのでしょうか。
ある意味、監理していたからこそ、
失踪届もきちんと出していたのかもしれません。
これも事務的に処理しただけなのでしょうか。
捜査権というモノがありますが、
権力は警察などの行政機関にしかありません。
失踪は、調べたくても調べられない。
民間レベルでは限界もあります。
身の回りのものもなくなっていたならば、
間違いなく失踪を疑うのは至極自然であり、
調べようもないので、警察へ届け出を出す以上のことは、
実際にはできません。
実習生の状況把握をしていれば、
ここまでの事件にはなっていないはず?
何をどこまで状況把握しておくべきだったのでしょうか。
警察だって、
立ち入り検査どころか、捜査として、
監理団体にも受入企業にも何度も足を運んでいると思われます。
機構だって、最低限、説明くらいは求めていることでしょう。
臨検も十分考えられます。
私にじゃなくても、
誰に対してでも、何を訴えたかったのか。
私には、どうもよくわからない。
何か具体的に知っていることがあれば、
それは外国人技能実習機構や、警察へ届け出るべきであるし、
特に事情もよく知らない方が、
ただただ闇雲に監理団体だけを一方的に決めつけて非難する。
それも自分には矢の届かないところから。
何がしたいんでしょうね。
たぶん、自分は絶対正義だと思っているのでしょうね。
コロナで県外移動する車をあおったり、
駐車している県外ナンバーのワイパーに、
コロナを巻き散らすな!帰れ!などの紙をわざわざ張り付ける輩と同じ。
残念な方々のように思えてなりません。
もう少し想像力を働かせていただきたい。
思考停止してメディアの報道を鵜呑みにして、
世論操作されないでいただきたい。
ここにその証拠があるならば、
自らがそう切実に願うならば、
自分の手で事件解明に協力して動けばいい。
たぶん毎日、相当ストレスが溜まっているんだと思います。
それを自分のせいじゃないから、誰かのせいだとして、
憂さ晴らしに訴えて、自分の絶対正義を言いたいだけの人。
絶対正義なんてどこにもありはしないのに。
無責任に騒ぎ立てるだけの輩が大嫌い。
わかって自分の頭で考え始める人は大好き。
思考停止している人は嫌い。
何ら生産性もなく、建設的でもないから。
事件を悼んでいるのではなく、
事件を利用して憂さ晴らししているだけだから。
それこそ、被害者のベトナム人が浮かばれない。
警察も入管も機構も、
監理団体も送り出し機関も受入企業も、
様々協力して、事件解明はちゃんとしていただきたい。
原因がわかれば、
それは今後の防止策、抑止策にもなりえるのだから。
色々と解明されていく中でこそ、
本当に監理団体に落ち度があれば、
その責任は追及されるべきであるし、
受け入れ側に問題があったならば、
処罰されるべきでしょう。
日本人が刺殺されても騒がないのに、
ナゼ、技能実習生が刺殺されると、
これだけ騒ぐのか。
メディアも昔から残念な事件はあったのに、
ナゼ、これほど報道するようになったのか。
日本人のショッキングではない刺殺事件は、
なぜ報道も大きく取り上げず、
人々の興味もうせているのか。
良い悪いの問題ではないのですが、
時代だってことですね。
末筆ながら、
被害者の方やご遺族には、心からお悔やみ申し上げます。
また母国にいるご遺族の無念を想像すると、
本当に事件の解明は真摯になされるべきだと思います。
そして、願わくば、きちんと結果を公表願いたいものです。
追伸、
って、書き終わった後に、そういえばとググってみたら、
続報が出てましたね。汗
ベトナム人技能実習生殺人事件 ベトナム人の男一部容疑認める/富山
http://www.tulip-tv.co.jp/news/detail/index.html?TID_DT03=20200514183209
騒いでいた方々は、チッ…って感じなんでしょうね。
追々伸、
と、たまたま「追伸」も書き終わった翌朝、
こんな情報も飛び込んできました。
この富山の技能実習生殺人事件が起きてしまった監理団体の代表理事と、
つい先日、朝日新聞の取材から、
虚偽の技人国申請の横行により、大問題になっている派遣会社の代表と、
同一人物であるとのお話です。
また、この派遣会社(のグループ会社)、
名古屋入管の窓口業務までアウトソースを受けていたとのこと。
こういう根拠が出てくると、
この富山事件の原因は、アホな監理団体のずさんな現場対応も、
遠因だったのではないかと思われます。
たとえこの殺人事件自体については、事実無根であったとしても、
そうみられて致し方ないでしょう。
なお、この派遣会社も監理団体も、
HPには美辞麗句がこれでもかと並んでいます。
旧時代の価値観を引きずり、
事業実績や、事業規模という外堀に重きを置いてお付き合いしているようなところは、
残念な結末を共有することになるのかもしれません。
この業界、小さな業者だと記事にもならないこともあるやもしれませんが、
大変残念ながら、中大企業であっても、
やれ許可をスムーズに出してもらうために役人にワイロを裏で送っていたとか、
同様の虚偽申請があって、会社がおかしくなったとか、
時々、ニュースとして取り上げられます。
HPにも代表者の顔にも、担当者の顔にも、
本心は書かれてはいません。
誰と組むか…会社の事業規模は関係ありません。
お気を付けください。
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