人づくりの技能実習制度で働く「職員の人づくり」の仕方

問題解決

<AさんとBさんの成長の仕方>

監理団体の職員で書きますが、
たぶん、どんな業界でも抽象的にアテハマることでしょうね。

AさんとBさんが同時期に業界に入ってきました。
それぞれ違う組合です。

新人だけに、右も左もさっぱりです。
ただし、二人とも興味のある業界だったので、
自分たちなりに多少は調べてニワカ知識くらいはありそうです。

Aさんは、先輩が付きっきりで懇切丁寧にアレコレ教えてくれて、
受入申し込みや面接中などの入り口のお客さん、
技能検定受験を控え、対策中のお客さん、
帰国を迎えるお客さん、
様々なステージで同行させてもらい、
三か月でひと通りは目の前で見て、
教えてもらいました。

かたやBさんは、入ってすぐに、
お客さんを取ってこいと言われ、
わからないことがあったら、機構のHPに全部書いてあるから読め、
それでもわからなかったら、直接機構に電話して聞けと言われ、
制度の説明もおざなりに、
営業に外出させられました。

当然、Aさんは先輩の仕事を手伝いながら、
少しずつ成長していきます。
Bさんは…

二人共、この業界に漠然とながらも期待を胸に
思い切って飛び込みましたが、
先行きは雲泥の差が開きます。

しかし、

BさんはBさんなりに苦悩の日々を送っていましたが、
あるとき、ふとしたことで、
「ある集まり」があることを知り、
思い切って飛び込んでみました。

そこには、業界の現実について、入口から出口まで
様々な出来事やポイントが記されていて、
なおかつ、機構やJITCO、入管や労基に恐る恐る電話せずとも、
色々聞いてみたら、答えてくれるではないですか。

更には、そこに集う方々も、自分と似たり寄ったりな悩みを抱えて、
たまに質問しているので、
何をせずとも色々理解が深まります。

一念発起して、お金まで払って飛び込んだなら、
どうせならせっかくだから使い倒してやろうと、
アレコレ聞きまくり、
オフ会的なプチイベントまで参加して、
様々な立場の方々とも面識を取って、
なんとか一人前になって行きました。

おそらく、みなさんがAさんのパターンが理想的で、
誰もが望む進み方なのでしょう。

ですが…

実際に、地方の監理団体で求められているのは、
また地域問わず、
立ち上げて間もなく、軌道に乗っていない監理団体は特に、
たぶんBさんを求めています。

そして、
おそらく実はお客さんや実習生たちからの信頼を得られる職員になれるのは、
Bさんです。

先々、見えてくることが多くなり、
おかしい送り出しとの切り替えができない自組織に嫌気がさしたり、
自身がすべき業務と、上層部から言われる業務との様々な乖離が、
質量ともにストレスになってきて、
我慢ならずに飛び出しても、
転籍なのか独立なのか、
自分で道を切り開いていけるのはBさんです。

別にAさんがダメだとか劣っているとかではありません。

素晴らしい監理団体に入職できたAさんは確かにラッキーです。
素晴らしい団体は、個々の成長と組織の成長の両立を、
上手に図り実現していきます。

でも、人生、どこでどう転ぶかわかりません。

この団体がおかしくなって、ある日突然、
ホッポリ出されたなら。

いや、潰れるまではいかずとも、
組織の都合で、我が身に異動が起きたなら。

人間関係でどうにも嫌な人、相性が合わない人、
近づきたくない人と、顔合わせ続けなきゃならなくなったら。

終身雇用が崩れ、実力社会になっているということは、
勤める会社はどれだけ大きな会社であっても、
潰れるリスクは抱えているということ。

また、自身の都合ではなく、
会社の都合で、自分がすべき仕事も変わるということ。

また、大きければ大きいほど、分業化が進み、
一部分の業務に特化するようになっていき、
その部分だけの専業化になる。
飽きることなく、一つのことを勤め上げきれる人は、
おそらく適正的に良いことでしょう。
職人の域まで行けば、どこかで誰かが必要としてくれますが、
そういう選択肢はおそらく大都会でしか生まれない。

また、人間関係は自分では選べないということ。

人間は、贅沢というか、なかなか満足しないというか、
常に現状での満足をよそに、粗探しが始まり、
どこかしらで必ず不満を抱き、ストレスを抱えます。

我慢しきれる範囲ならば、対処可能な範囲ならば良いのですが、
もう無理!ってなったら、所属を離れるしかなくなります。

仕事を超えて、人生というステージに立ったならば、
自身で色々と選べる立場になったほうが、
自分で道を切り開ける力を身につけられた方が、
幸せと言えるのかもしれません。

そもそも、監理団体のみならず、
その会社で実際に働いて見なければ、
自分に求められている職務、業務は、
自分に合っているのか、
自分が得意な分野なのか、
自分が活躍できるポジションなのか、
わかりません。
先行きなんて、もっとわかりません。

「逃げ」としか見られなかった退職、転職も、
今や自分が最も自分らしく活躍できる場を求める行為と、
理由次第で受け入れられやすい空気も生まれています。

おそらく二極化はドンドン進み、
この業界も同じと思われ、

自身の適性や将来設計を考慮したうえで、
確率論的に言えば、
大手に進み活躍の場を求めるか、
中小に進み早くから修行を自発的にする環境に飛び込んでしまうか。
いやいや、もっと違う道を歩んで行くのか。

自分の選択の結果は、自分の人生の終末期に判明することでしょう。

あぁ、もう11月。
2019年、令和元年も終わり。
(いや令和は年度末までだろうから2020年3月までか。)

光陰矢の如し…とは本当によく言ったもの。

時間の経過に見合った成長を常に求め続けたい私は、
常に自分に不満を抱いて、上を求める衝動に駆られています。

昔、ある方(同世代ちょい下)と話をしていたら、
「○○くんは、成長したいんだね」
と言われて、
(え、成長したくないの?)と、
驚いたことがあります。

それが中小とはいえ、いっぱしの経営者の言葉だったので、
なおさらでした。

もしかしたら、そういうことは、
口に出して言わないタイプだったのかもしれません。

失敗や恥を恐れていたら、
何にもできずに立ち尽くすばかりなので、
地に足をつけつつも、前見て上見て成長して行けたならと思います。

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