特定技能の登録支援機関の本当の要件(業務内容)とは

問題解決

明示されている要件は以下リンク先をご確認いただければそれで済みます。

https://www.kantei.go.jp/jp/singi/gaikokujinzai/kaigi/dai2/siryou2.pdf

本当の要件とは、適正な業務内容をこなせるかどうかにあります。

単刀直入に言います。
技能実習制度と同様の実務をこなせるかどうか。

ここが適正に事業を継続できるかどうかの分かれ目でしょう。

第一のポイント

出入国在留管理庁が、どれだけの取り締まり、摘発機能を
実現できるかどうか。

技能実習制度の諸問題という二の轍を踏まぬよう
歴史を振り返り反省を生かすのであれば、
登録支援機関の要件はともかくも、
その適正業務に励んでいるかどうかのチェック機能が大切です。

そこまで、ちゃんと省令でも定めるかどうか。

ここがきちんとできているかどうかで、
日本の将来は大きく変わっていくことでしょう。

ただ、現状の流れを見ていると、
まずは性善説なのか、最初から予算組ができないからか、
そもそもそこまで避ける人財がいないという人手不足からか、
技能実習制度と同じ道を歩むようで心配しています。

つまり、登録支援機関になり事業に取り組める要件ハードルは
かなり低くされ、
悪質ブローカーが好き勝手に暗躍できるフィールドをわざわざ用意してあげて、
またぞろ、諸問題が勃発して、被害者が増え、
悲惨な事件が起きて初めて、また重い腰を上げて、
強制捜査機関などの独立行政法人などを興し、
人員を確保して、取り締まりに励み始めるという、
学習できないアホな道を歩む可能性が消えないということ。

ここでは、自身の利益だけ追求し、
後は野となれ山となれという方は
相手にもしていませんので、
笑顔と感謝が溢れる事業とするための要件に沿って
お話を進めます。

第二のポイント

技能実習制度事業に取り組んでいるかどうか。
実務の実態を、現場の現実を、経験しているかどうか。

既存で実習制度事業に取り組んでいる先は、
ただただ同様に、特定技能向けにアレンジして、
支援計画の策定や、日本語支援などに取り組むのみです。
同時に、提携先の送り出し機関と
特定技能向けのアレンジを協議していきましょう。

どこまでも延長線上の肉付けを調整するだけで、
ほぼ適正に事業継続できるものと思われます。

同時に、実習生にも3号か、特定技能かと、
次の選択肢を提示でき、事業としての厚みを増すことになるでしょう。

技能実習制度事業に取り組んでいない。
実務の実態を、現場の現実を、経験していない場合。

経験したことのない方で、
いきなり特定技能への実務に取り組む方は、
かなりの注意が必要です。
この仕事、どれだけ先回りして、かばい手を整備しているかどうかが、
利益に直結してきます。

例えば、以下にいくつか事例を挙げておきます。

考え方の手順

①適切な受入要件を許容できる客先をどれだけ確保できるのかどうか。

これからいくつか触れていきますが、
それらを全て、一丁目一番地から、事前にリスク含めて、
丁寧に説明し、理解をいただかねば、
後にトラブルの元となり、下手をすれば裁判沙汰にもなりかねないことを
踏まえて乗り越えていくだけの客先をどれだけ確保できるのか

ここを想定するためには、
受入先がどれだけのリスクを抱えることになるのかを、
登録支援機関がプロとして細かく知っていて当然です。

要は、どの点について、どこまでのケアが求められるのか。
どれだけの対応をしていれば、法令違反として問題視されずに済むのか。

ここの範囲を把握しておく必要があるということです。

・受入要件
 謄本、決算確認、納税証明、雇用条件(詳しくは次項)
 貸借が債務超過かどうか、損益が赤字ではないことの確認は、
 技能実習制度事業同様に、安定受入上、求められることでしょう。
 登録支援機関とつくる支援計画を実施するという
 制約踏み絵も求められるかもしれません。

・募集内容
 雇用条件(もしかすると5年同じ給与設定じゃ許可が出ないかもしれません)
 就業規則
 36協定(変形労働))
 現地で募集して集められる人財のレベルの説明
 (日本語レベル、選抜の仕方、他、背景や国民性など)

・受入後の適正監理
 賃金不払い、強制労働長時間労働などのチェック
 就労環境、入社前安全教育、健康診断、社保顧保加入確認、
 日本語教育支援
 入管への報告事項などの説明
 →技能実習同様に、登録支援機関が適正受入支援をきちんとしているかどうか
  定期的な報告義務を課せられることでしょう。
 などなど

・転職時の対応
 人財が転職を希望する際は、受入先へ事前確認することなく、
 転職先を探したり、マッチングしたり、面接手配を手伝ってあげたりすることが
 望まれる可能性があります。
 また、逆に転職を検討し始める際に、現受入先に事前協議を申し入れ、
 待遇改善などの条件変更交渉に乗り出すことも求められるかもしれません。
 どのみち、人財の転職希望を妨げるような言動は、
 人財側に訴えられる可能性があり、強制的とみられる止め方は一切できません。
 ・・・みたいな感じになると思われます。
 総じて、技能実習機構の転籍登録を人財個別にさせて、
 トラブル時の救済対応に励んでいるように、
 同様の仕組みが創設され、登録を義務化されることも考えられます。
 ただし、人財が条件優先で希望しても、希望された側にも選択の権利があるので、
 一概に転職が成立することばかりではないと思われます。

・コストの項目明示とリスクを含めた包括的な説明
 営利か非営利かはともかくも、コストシュミレーションを提示し、
 受入先は是非の決断をします。
 この際、5年ならば、5年受け入れすることを前提とした
 試算になろうかと思いますが、
 特に事前の申込金や招聘諸費用などの先支払いを
 求めることになろうかと思われ、
 その場合、5年で薄める計算と、例えば1年、2年と途中で帰国したり、
 転職したりする場合には、5年試算時のコスパの成立はないことも、
 率直に説明しておくと良心的です。
 でなければ、受け入れしたら5年は定着してもらわねばならないという、
 当事者意識と当事者責任を持っていただく必要があるからです。

*よく勘違いしている受入先が多いのですが、
 金払ってるんだから、めんどくさいことはお前らがやれ、お前らの責任だと
 責任転嫁してくる受入先がいますが、そういう先は相手にしないことをお勧めします。
 人数も多く、大得意様だからと、何でもかんでもサービスを言わんばかりに
 業者がすべてやるようになると、絶対安定して受入定着は図れません。
 ここは要注意ポイントです。
 大得意様だからこそ、支援は人一倍丁寧に対応すべきだし、
 一つ一つすべきことを手厚くし、一層の人財が能力を発揮する環境を支援すべきだし、
 相談にも逐次乗ってあげる必要があることでしょう。
 ですが、直接雇用している責任は、受入先にこそあります。
 何かあった際には、言い逃れはできません。
 ここをキチンと教育指導できるかどうかも、登録支援機関の力が問われるところでしょう。

・・・キリがないので、大まかなところだけ。

②相互に協力しあえる提携先送り出し機関の選定と契約締結

この事業、海外にまたがるため、とても自社だけで取り組める事業ではありません。
どこまでも、カウンターパートでもある、人財輩出先との密な連携が必須となります。
また、特に、送り出してくれる人財の質をどれだけ整えられる力があるかどうかにも、
事業の成立そのものが大きく影響してくる、最重要ポイントです。
極論言えば、出来の良い、性格も良い、能力も高い、素晴らしい人財とのご縁を紡いでもらえれば、
どれだけ受入後の労力が減ることか。

どうやって探しますか?
問題となっているキックバックのある先を探さなきゃ意味ないと思っていますか?苦笑

苦労している監理団体に聞いてみてください。
教えてもらえるかどうかわかりませんが。

もしかすると、介護や技能実習の新制度時同様に、
送り出し国でも、新たに特定技能を送り出せるライセンスの発行などが整備され、
提携を進めていた先で、送り出すことができず、
他の送り出しライセンスを借りて送り出すことになり、
余計にコストや手続きが煩雑になる場合があります。

ここも海外でのことなので、複雑怪奇です。

国によってもそのルールは大きく変わります。
日本側の法だけケアしていればいいというものではありません。
無論、送り出し側の問題であり、送り出しの責任だろと突き放すのは自由ですが、
独りよがりをしているうちは、良好な関係は結べないものとご理解ください。
海外との提携とは、そういうものです。
むしろ、送り出せる人材は制限もありますので、
金払ってやる側だとふんぞり返っているところは、
相手にしてもらえなくなる可能性すらあります。
まともに取り組み、優秀な人財を送り出している先ほど、
日本側の客先すら選ばれる側だという現実をちゃんと認識しておきましょう。

③トラブル時の相談先の確保

適正受入を可能とする客先が確保できて、
良質な人財を送り出して呉れる送り出し先との提携ができて、
いよいよ実務に入ると、様々な問題に直面します。
是非の判断は、管轄先の入管や労基に確認すればよいことでしょう。
ですが、何でもかんでも相談できることばかりではありません。
この時、良識と善意をもって、真摯に相談にお答えいただける経験豊富な先輩がいてくれれば、
どれだけ心強く、またかかる経費を少なくし、遺失利益を留められる可能性が高まることでしょう。

別に必須でもなんでもありませんが、解体新書企画にご参加いただければと思います。
おそらく特定技能に特化した解体新書も順次整えていきます。
ご活用いただければ幸いです。
これらを留意しながら、特定技能の支援業務に取り組む必要があります。

細々言い出すとキリがなく、
それらは全て解体新書企画で触れています。
そこそこ膨大なボリュームですが、
真剣に取り組むならば、一通り目を通しておくべき教材でもあります。

努力に励むかどうかはアナタ次第です。

世の中のどこにもない、適正を実現する考え方や事例集です。

リリースサービス一覧にご案内を載せています。
ご関心ありましたら、ぜひご活用ください。

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