特定技能受け入れの本当の難しさ

問題解決

「コレじゃ、どちらにも投票する気にならない、ロクな候補者がいないじゃないか…」

「民主主義(民主政治)の現実とは、
 どっちがいいかじゃない、
 どちらがマシかを選ぶこと。

 だいぶ、わかってきたじゃないか…」

そう呟いていたドラマがありました。

ある選挙の場面での候補者同士の主張を見ていた主人公が、
ふと仲間のボヤキにつぶやいたことです。

法律も、同じだと思いませんか?

とてもじゃないですが、諸事情あって、
法が全てを解決してくれることはありません。

どちらかといえば、法は、ないよりはあったほうがマシ…
そういうモノだと思います。

ルールも何も決まっていないよりは、
(だからと好き勝手、身勝手にやられて、後始末が大変になるくらいならば)
ガイドラインくらいは、整備すべきでしょうと、
法律が定められています。

そして、いったん定めたガイドラインが、あまりにもユルユル過ぎた場合、
(グレーゾーンなど隙間をぬって、また好き勝手する輩が多くいた場合)
改めて引き締める法律を作り、制定し直します。

コレを繰り返していくと、
がんじがらめの法律の出来上がりです。

それが、かつてと今の違い。

そして、この流れの延長線上に、
さらに業界毎にもルールを別に定められるようにしたのが、特定技能です。

想像つきますでしょうか。

ただでさえ、二国間に渡る、在留資格のハードル+手続きルールをケアせねばならないのに、
入管法と労基法と、幅の広い複雑な両分野の各種関連法をクリアせねばならないのに、
実は他にも様々な法が、局面ごとに待ち受けているのに、
さらに、業界ごとに別々のルールを設けられ、
とてもじゃないが、追いつかない。

「どの国」の、「どの職種(分野)」の「特定技能」のプロでないと、
さらに弁護士でも追いつかないほどの様々な縦割りの法を理解していなくては、
なかなかに難しいのではと。

だから、どんなに気をつけても、
あ、この点、抜けてた…とか、
やべ、ココ、漏れてた…とか、
どれだけ優秀な経験者であっても、
一筋縄ではいかない現実がありそうです。

いや、現時点の技能実習一つとっても、
あるくらいなのに。。。

ビザを取るのが得意な行政書士の先生方は、
ビザを取った後のことはわからない。
国毎のルールの違いや各国の現実など、
実はご存じない先生の方が圧倒的に多い。

労務に詳しい社労士などは、
配属以前のことや、
ビザのことはわからない。
まして、顧問先の社労士が、
こういう勉強をしていなければ、
入管などが求めるレベルの労働関連法的な会社整備の度合いも、
わからない。

まして、ワンサカ群がる新規参入者の素人の方々には、
失礼ながら、わかるはずもない。

一国の送り出し機関の営業マンが、
懸命に営業してきて、美辞麗句を並べ立てますが、
特に日本側の各種法や現実論など、当事者分野以外の知見など、
判るはずもない。

一つ一つの法律の背景が、流れが、
こういう展開を経てきて、今があるのだから、
この点は、こういう視点から多岐に渡りケアすべきだという
俯瞰かつ応用が、効くはずもない。

喉元を通ればそれで完結するような業界じゃない。

喉元はきちんと通して、
本番は、
その後のソフトランディング、
また「特定技能労働者側」と、「受入企業側」との、
win-winを紡げるかどうかにある。

最近、某SNSグループで、ポツポツと、
「○○の分野で、特定技能の試験に合格しましたー
 どうしたらいいでしょうかー…」
って、たどたどしい日本語でコメントしてくる外国人の方がいる。

そこには、
行政書士の先生方や、
送り出し機関などいわゆる両国のエージェントや、
もしかしたら受入企業先自体が、

良かったらいい会社紹介するから連絡くださいねー
良かったらウチで面接させてくださいねー

と、
群がる場合がある。

気持ちはわかるけど、
その労働者の気持ちや要望はどうなのか。

就業場所は東京じゃなきゃダメなのか、
地方でも良いのか、
どんな会社でも良いのか。

いったいどの程度のレンジにあるのか。

受入側にしてみても、
その労働者がどういうスキルがあるのか、
日本語能力はどれほどか、
そもそもの性格や個性、得手不得手はどんななのか。

有資格者であれば、誰でも良いワケがない。

いつも言っている、絶望ともいえる現実がある。
見過ごし進めると双方ともに手痛い失敗が、
様々な口を開けて、待っている。

複雑怪奇な法はもちろん、
現実論も含め、
世間の方々は、いったいどうやって全方位で、
整えようとしているのか。

全方位で整わなかったなら、
そもそも成立はしません。
みんなが笑顔にはならないってことです。

分業的な考えしかしない方は、ごまんといます。

ウチはビザ取り屋だから、ビザさえ取れれば、後は当事者同士の問題でしょ。
はい、その通りです。

ウチは労務管理の指導や確認を請け負っているんだから、
当事者の問題でしょ。
はい、その通りです。

ウチは送り出しの仕事だから、送り出した後は、
当事者の問題でしょ。
はい、その通りです。

ウチは、有料職業紹介事業者だから、
紹介するまでが仕事でしょ。
ウチは、登録支援機関だから、
来てから支援するのが仕事でしょ。
つまり、それ以外の外国側でのことは、送り出しなどの問題でしょ。
ビザを取るのは、依頼した行政書士の仕事でしょ。

そもそも、当人同士の問題でしょ。

そんなこと好き勝手言っていて、
労働者側も受入側も、笑顔になれるとお思いですか?

この辺り、よ~っく、考えて、
様々ケアできる手立てを確立できてからでないと、
受入側は受入失敗。
労働者側は、こんなハズじゃなかった。

業者側も、当然、事業の継続はあり得ません。

忙しくて考えるヒマもない?
それって、自分だけだとお思いですか?
相手のことはどうでも良いって意味ですか?

少しでも伝わればなぁと。

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