現地日本語学校経営者がおよそつまづくポイント

問題解決

時々、現地での日本語学校の経営者から、ご相談が届きます。

ウチでは懸命に日本語を覚えて頑張っている子がたくさんいます。
特定技能も創設されたことだし、どうにか日本へ働きに行かせてあげたいんです。

なんて、コレもあるある話です。
現地にいる日本人として、私こそが日本とこの国との懸け橋になろうと、
志高く、熱意をもって学校設立に動き、
大金を自腹で費やして、学校を作る。
教師を集める。

手に職のない子たちに、日本語を覚えられれば、
日本で働けるよと、漠然とした夢を言い伝えて。

そうはいってもビジネスにしないと自分も飯が食えない。
投下した資金も出来れば回収したい。

生徒を集め、懸命に日本語を教え…

そして、ふと思い当たる。

どうやったら日本へ送り出してあげられるの?

こんな方が、実は各地各所でかなりいらっしゃいます。

10や20じゃ聞きません。
それも同じ国で。

もしかしたら、同じ地域で。

良かれと思って取り組んできたものの、
出口戦略までちゃんと考え整備しての学校設立に動く方は、
意外と少なくありません。

そして、結果的には、自身がそこまで手が回らないとして、
どこぞの送り出し機関という、ライセンスのある業者に、
ウチの素晴らしい子たちに日本行きチケットを取らせてあげてください。
そういうチャンスをください。

と頭を下げに行脚することに。

はたまた、戦略も戦術も何もなく、
ただただやみくもに、日本の求人募集先にメールなどでコンタクトを入れ、
ぜひウチの頑張ってる子たちを雇ってあげてください!
と、案内メールを送る。

受け取る側は、どこの誰か、どんな子たちか、
はたまた、コンプラ上、どんな在留資格を取得できるのか、
はたまた、それらは実現可能なのかすらわかっていないのに。

そうやって、私のところまでご相談いただく方が、
年に何件かあります。

ジタバタ悶絶して、結局自分でやらねば、
水の流れるレールを自らが敷かねば、
自分のところで頑張って勉強しているかわいい子たちを、
旅立たせてあげられない。

そうなっていきます。
現実は、一人でできることなどたかが知れているのに。

ドツボってヤツです。

いいんです、現地のお金持ちの方々が、
日本を好きで、ご子息を日本へ留学させようとして、
日本語を覚えさせようとするような富裕層な方々を生徒にもって
日本語を教えているところは。

はたまた、現地進出の日系企業への就職を目指して、
日本語を教えていたり、
もしくは、逆にそういう企業から日本語教育を請け負うような、
日本語学校であれば。

自分が知らないがために、
良かれと思って組んだ送り出し先で、

他にもたくさん推薦して欲しいという学校がある。
オマエのところの生徒を推薦してやるから、
賄賂をよこせと言われ、
しかもそれが、最終面談にこぎつけた時に、
唐突に言われた場合、
可愛い生徒を落胆させたくないがために、
自ら支払う経営者。

もしくは、生徒と話して、受益者負担的に、
日本で稼げば元は取れるからと、
本人に借金させて工面させる苦肉の策に走ったり。

まぁ、どの国でも、たぶんあるある話じゃないかなと。

日本語学校での日本語教師も、
日本では在留資格を得るうえでは、
有資格者に教わっている優良な学校でなくては、
許可を出さないともなりかねない動きをしています。

アナタの当初の想いはいつの間にやら置き去りに、
マネーゲームにも巻き込まれていきます。

理想を実現するためには、
夢を叶えるためには、
ガムシャラ、やみくもに突っ走ればいいわけではありません。

また、走り始めてしまっていたならば、
もしかしたら、勇気をもって途中で一度歩みを止めてみるのもアリです。

特に日本へ働きに行けるとして、生徒を集めていた日には、
詐欺そのものですから。

送り出し機関のライセンスは、ネガティブローを含め、
そう簡単にはとれません。

また、それでもとトライする方も多くいらっしゃいますが、
ライセンスを取るためのハードルは時間も労力もコストも、
相当なものだと思われます。
時間だけ言っても、順調に行っても一年以上はかかるのではないかと。

そして、ライセンスを取れたとしても、
優良な受入先や、日本側の優良な業者も、
そうは簡単に提携してくれません。

ライセンスを取ってもいないのに、
取れたらすぐにゴーしたいからと、
事前に水面下で動くこと自体も、
国によっては違法行為となり、最悪は捕まります。

道はそんなに緩やかなものではありません。

そんな簡単ならば、誰もが苦労せずに、
可愛い教え子たちを日本へ送り出せています。

解決策は、コレもまたこうすればいいなんてゴールデンルートはありません。

どこも毎年何十人、何百人を受け入れると固い保証をしてくれる先など、
そもそも、ありはしないからです。
(大手は別。そしてそんな大手と組めるならば。)

また、たとえそうだったとしても、
そもそもに問題のある子や、受入側が求める適性を満たせない子は、
要は選ばれない子は、
どれだけ頑張っても、いつまでたっても日本へは出稼ぎに行けません。

先日、介護で書いた言い方をすれば、
絶望を直視したうえで、どう踏まえて乗り越えていくべきなのか。

これらの出口を実現できた先にこそ、
アナタの当初の夢が叶うことになります。

アナタの夢自体を否定するつもりではないんです。
(なんなら、ご相談は受け付けますが、
 解決策を明示することはお約束致しかねます。)

特に、これから日本語学校を設立しようとしている方、
狙っている方は、特にこの出口戦略をきちんと整理してから、
実際に動くと良いのではと思います。

ご参考まで。

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