外国人労働者:特定技能の登録支援機関、技能実習の監理団体の選ばれ方

問題解決

先日、営業行為についての相談があったので、
少しだけ自分の考えを書いてみます。

ここでは、シンプルに営業行為が可能な特定技能について、

人が思わず動いてしまう行動原理から、
どうすればお客さんが獲得できるのかについて、
考えてみましょう。
(監理団体の営業は営利行動として禁じられていますが、
 本質的に人がどういう心理を経て意思決定するのかは、
 同様です。)

まず、みんな思いつくことは、宣伝ですね。
つまり、広く対象となる人へ、
届けたい情報を見てもらえるように、
懸命にアプローチしようとします。

昔で言えば、
TVCMやラジオ、新聞、チラシなどですね。
でも今はこんな非効率的な動きをしても、
コスパは成立しません。
イヤ、資本力のある大企業が長期戦略でドカンと初期投資できるのであれば、
それもまたアリなのかもしれませんが、
この業界の特徴を考慮すると、考えにくいことです。
(端的に言えば、全国に有能なスタッフを置いての展開はムリゲーだから。
 あぁ、○○法律相談事務所みたいなビジネスモデルは出て来るのかもしれませんが。)

そうして、こういったネットを活用します。
今やほとんどの方々が情報収集含め、
ネットに繋がらない日は、一日たりともない時代です。

特に対象者をセグメントしやすいことも、
大きな理由です。
求めてもいないヒトへお金をかけて情報露出しても、
もはやウザいだけでマイナス効果にすらなりますから。

そうして、
興味関心のある企業の担当者へ、
受け入れを検討している社長さんへ、
情報が届いたとします。

その時、
その方々は、どうすれば問い合わせやリアクションなど
してくれるのでしょうか。

おそらくは、

実績をこれでもかと訴える。
長年取り組んできているから業界通だと思わせる。
今までにどの国で何人招聘してきたか、
どんな在留資格の受入をしてきたか、など。

依頼してもらえれば、
どれだけアナタが楽できるか、
どれだけ痒いところまで手が行き届くサービスなのか、
どれだけお得なのか、
メリットをこれでもかと打ち出す。

それも、問い合わせせねばいられなくなるほどに、
人の欲求を駆り立てるように見せる。

そうして、入口のハードルはできるだけ低く、
そして間口はできるだけ広く。

私自身、他人様のことは言えず、ご多分にもれず、
色々被っていることが多くありますが、

だいたい、こんな感じなのでしょう。

要は、動物的な欲求に応じて、
思わず、問い合わせなどのリアクションをしてもらうことに目的があります。

さて、そのうえで、
受注までこぎつけるには、
それぞれの営業手腕が問われるところですね。
このお仕事の場合、ある意味、
チョーアナログな人間関係そのものにもなるので、
おそらく最終的には、対面営業にて決まることでしょう。

デジタル的に、白黒と機能すれば事足りる話ではないのは、
受入側も十分理解しているハズです。

さて、やっとたどり着きましたが、
では、どう接すれば、選ばれるのでしょうか。

個人的に、気をつけようと意識しているのは、
まず最初に、

安全ではなく安心を。
信用ではなく信頼を。

相手に心を開いてもらうためには、

私は安心してもらえる相手ですよ~
私は信頼を寄せるに値する相手ですよ~

そういう相手からの主観的に肯定的な認識をいただけるよう、
心がけます。

この業界的に言えば、
メリットがどれだけ大きいかを改めて訴えるのではなく、

アナタにとって、害のない、リスクのない、
安全な道筋をちゃんと提示できる人間ですと。

アナタがこれから進もうとしている道のりには、
アナタにとって起きうるリスクを事前にアレもコレも顕在化して指摘し、
それらを踏まえて、どうすれば良いのかについて、協議したい姿勢で臨む人間ですと。

つまり、安心して信頼を寄せていただけるに値する人間ですと
まず認識していただくところからスタートです。

これらの説明をしていく中で、勝手に安全と信用は、
相手にとって伝わっていくことになります。

安全とは、身の危険にさらされない事実であり、
安心とは、主観的に心が休まる拠り所を感じる心の在り様です。

信用とは、積み上げられた事実であり、
信頼とは、主観的に信じられ頼れると思う心の在り様です。

つまり、いくら安全で信用があっても、
人は心を開かないけれども、
安心して信頼を勝ち得れば、
相手は心を開いてくれるということです。

まず一丁目一番地はココだと思います。

ココができてから、初めて価格などの話に行くべきです。
でないと、どうやっても駆け引きや交渉が
話の主になってしまうから。

相手から安心と信頼を得ていないと、
価格に対しての説明も、全ては言い訳にしか聞こえてこず、
もっと勉強しろ、企業努力しろなんて言葉すら返ってくるのは、
目に見えているからです。

価格交渉大好き、
勝負の勝ち負けのやり取りが大好きな方は、
楽しんで頑張ってやり取りされればよいと思いますが、
そんなところで頑張る人は、
たぶん、受注できても、
これは割に合わないからやらないとか、
価格交渉で勝てても、それは俺様の努力や能力のおかげだとして、
結局丁寧にやらないん場合が多いですよね。
あわよくば、面倒な現場仕事は、
仕事が取れない奴にやらせればよい…なんて考え方にすらなりがちです。

そう、この相手との人間関係を築きあげたり、
相手からの安心と信頼をかち得る人でなければ、
受注できても、その後、外国人労働者とも人間関係が構築できず、
結果、十分にグリップできる監理や監督指導などは、
不可能です。

=事業が成立しない。

入口だけ良くても、次から次へと櫛の歯が抜けるがごとく。

じゃあといって、得意不得意で役割分担を分けるのもアリですが、
これまたこの業者の業界でも、人手不足の影響は大きく、
イチバンは、そう簡単に酸いも甘いも経験し乗り越ええてきた人財は、
いないってこと。

これらがきちんとできる人こそ、
監理団体の一職員であっても、
登録支援機関の一スタッフであっても、
一人前として立ち回ることができるのではと思います。

また、そういう先にこそ、
業者として、受入側から選ばれることになるのではないかと。

残念ながら、薄っぺらい社長さんや担当者であれば、
いかに安いか、いかに自分が楽できるか、
そんな基準でしか業者選びはしませんが、
そういう先は、願い下げしていかねば、
結果、赤字しか出さないのは、経験者の方であればよっくお分かりのことでしょう。

それよりも、こういう視点で話が通じる相手であれば、
逆に自分自身も気持ちよく、とことん応援できるのではと思いますし、
事実、ちゃんとした会社、ちゃんとした担当者であれば、
こういう選び方になるハズです。

会社は、見込み客を呼び込むまでができれば御の字。
対面営業の場合は、どこまでも一担当者、営業マンの実力次第です。
逆に、組織がしっかりしていなくても、担当者がしっかりしていれば、
何とかなるケースも少なくありません。

*ダメダメ提携など根本的経営的な問題は一担当者じゃどうにもなりませんが。

そして、どうせならば、
選ばれるよりも、選ぶ側にまで突き抜けた会社、
ないし担当者に、よりお客は列をなして並ぶ時代だとも思えます。

*個人的には、会社も担当者もイーブンな業界と思われ、
 担当者は会社に不満があれば、別先へと移っていく時代です。
 つまり、担当者のファンはいても、会社のファンはあまりいないように思います。
 圧倒的な大樹であり、その庇護を好む受入先であれば別ですが。

そして、このお仕事は、
地理的、時間的、コスト的に、ある程度限定されがちなので、
現実は並べないですけどね。苦笑

目先のテクニックなどに逃げずに、
正面からぶち当たって望み、王道を歩む
まともな業界になればという願いから、
一助となれば幸いです。

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