外国人労働者の手取り下限額の問題について

問題解決

各国それぞれ、手取りいくら以下だと希望者が集まらない。
とびや農業などは、いくら以上でなくっちゃ無理。
介護は一律、いくら以上でなければ、不可能。

どこにも明文化され、一律的に公表されている数字はありません。

ただし、先日、有料会員内のトーク内にて、

フィリピンって、手取り11万以上になってないと、
許可してくれないの?

なんて話題が飛び交いました。
他にも細かい意見がいくつか出ましたし、
手取り11万にさえしておけばOKとか、そういう簡単な問題でもないのですが、
ココで言いたいのは、

足元を見た内政干渉そのものだなぁ…

そう感じたことです。
良い悪いじゃないですよ。

オタクでウチの労働力が欲しかったら、
彼らにいくら以上は条件保証してくれないなら、
ウチは送り出させないって意味です。

自国民保護を掲げて、
日本の最賃など一切関係ない。

たぶん、経営者側にすれば、一方的でひどいと憤る人もいるのでしょうけど、
まぁでも、コレは極端な例として、大筋世界全体がこういう流れだってことですね。

ココから言えることはたくさんあります。

フィリピンのお役所を見れば、
もしかしたら自分たちの仕事を減らすために、
ただ子供みたいに権力をふるいたいがために、
数を減らしたいだけなのかとも邪推されます。
(そう受け止められても仕方のない行為がさんざん見受けられてきた組織ですから)

受入企業や監理団体からすれば、
は?公式発表すらないのに、いくら行政機関だからといって、
唐突にいくら以上の雇用条件設定でないと、
許可出さないなんて、あまりにも横暴だ、
日本側では機構も許可が下りていて、入管へも申請中だというのに、
日本側では合法的に在留資格が下りて招聘の手続きを踏んでいく段階だというのに、
フィリピン側では出国させないというのは、
あまりにおかしいのではないか…
などど、理論立てて責め立てても、フィリピンの機関が、
そうだねー、じゃあ、次からちゃんとケアしてねー
なんて折れるハズがありませんので、
全て機構申請からやり直し。

ココでは実習生の手取りの事例ではありますが、
もちろん、実習生のみならず、
技人国や、おそらく特定技能も同様でしょう。

けっきょく、振り回されるのは、
振り子の先端にいる受入企業と外国人労働者。
予定も狂い、不信も募り、待っている期間の様々な負担がのすだけ。

コレ、情報収集できていない先では、
(外部とのアンテナの立っていないガラパゴスな団体では)
ウチは、受入先はこの条件なんだから、
ナゼそこにいちゃもんをつけられなきゃならないんだと、
いくら怒り狂っても、権力には逆らえず、
周りのせいにして、だから国は、フィリピンはどうしようもない国だと、
批判の矛先をいつまでも自分には向けない。
結果を出すのがプロの仕事だというのに。

そして、そういう先に限って、
フィリピンを辞めない。
なぜならば、次の国を開拓するのが面倒だから。笑

ぶっちゃけ、フィリピン側も頭悪いなぁと思ってしまうのですが、
最初から事前に公式通達しておけば、
ちゃんとチェックしているところでは、
二度手間を減らして対処してくるのに、
けっきょく、自分の手間暇を増やしているだけなのに。

曲りなりにも行政のトップに就任している方であれば、
頭がよく能力の高い方であると思われるのに、
いつまで気づかないものなのか。

いや、民間の中小レベルで、
まずはやってみようって行政スタイルなのか。

それにしても、振り回す影響力を理解してなさ過ぎて、
コレが本当に自国民の労働者保護を本気でうたっている組織なのか。

冒頭にあげたように、
まだ送り出し機関が、その国毎の現実として、
手取りいくら以上でないと、集められないんですっていうのは、
まだよくわかる。

だが、国の行政機関が権力をもって、
ふりかざすならば、
せめて日本国との二国間取り決めなどの協議に応じて、
せめて数カ月前の事前告知をもって、
無理なく堂々と公表して対応すればよいのに。

何が言いたいのかと言えば、
いっそ現実問題として、手取り下限額は、
なんなら最賃のように、国が国同士で決めて、
なんなら毎年見直しをして、
ソフトランディングさせたほうが、
いらぬ事務コストや周辺関連コストを全方位で減らすことができるのではってこと。

日本側だって機構や入管は、大きく行政コスト削減につながるのだから。

最賃のように、
毎年、この国の労働者へは、理由の如何を問わず、
手取り下限は11万以上とか決めてしまえば良いのに。
国毎に決めるのが不公平ならば、
どの国であっても統一で11万以上とか。

まぁ、コレも外国の権力機関が余計な口を突っ込んでこなければ、
自然と相場の動きに任せておけば、
日本の最賃上昇トレンドに任せておけば、
こんな面倒なこともなくなるのですけど。

市場の需給調整力は、こういう労働者賃金相場にも、
コレだけの情報化社会であれば、
有効に機能するものと思われますので。

とまぁ、色々言ってみても、あまり意味はないので、
我々下々のものは、いかにして協力し合って、
一人じゃ、一組織じゃカバーしきれない各種問題を、
十分に前もってケアして行けるかどうか。

こういう環境づくりを自分でできるかどうか。

意味は、お分かりでしょうか。

キャッチできていたならば、
事前に受入事業者側と協議し、納得の上で、
予定通りに話を進めていきます。

キャッチできていなかったならば、
おそらくは1,2,3カ月くらいは予定は遅れるし、
書類作成や郵送コストなどお金で計算してみれば、
数万円では済まない換算です。

面接合格者も、待ちきれずに他の選択肢へと流れるリスクも発生します。

この違い、想像できますでしょうか。
意味、分かりますでしょうか。

別に、イチイチ意識する必要もないのですが、
例えば、先の有料会員グループのトークをチェックしている人は、
その人がこういう部分に敏感であれば、
こういうリスクは自然と避けられるってことです。

まぁ、また宣伝にしか伝わらないのでしょうから、
ご理解いただける方だけで構わないのですが。苦笑

こういう見えない落とし穴はたくさんあります。
業界歴の浅い方、
考えが及ばないほど、目の前の仕事だけしか見ていない方、
立ち位置的に、送り出し側のコトは送り出しの責任だからどうにかしろという考え方の人、
視点が乏しく、視座が低い方には、なかなか難しい問題かもしれませんが、
どこまでいっても、大変な思いをするのは自分なので、
とっとと成長サイクルに入ったほうが、楽だと思うのですが…

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