↑ こんな感じで、
病気になった外国人労働者を、病院へ連れていくような対応って、
できますか?
人はいきなり病気になりますが、その時に、
忙しいからちょっと待ってて…
今日は無理だから日を改めてもらえない?…
そんなこと言えますか?
何となく吐き出しきった感もあるので、
久しぶりに原点回帰して、日ごろのニュースについても、
コメントして考えてみようと思います。
2カ月で相談117件、職員手応え 県の外国人支援施設
https://www.chunichi.co.jp/article/mie/20191106/CK2019110602000045.html
以下、一部抜粋。
—
昨年度までは県国際交流財団が自主事業として生活相談に応じていたが、積極的な周知はしてこなかった。相談件数は昨年同期(四十三件)の二・五倍で、担当者は「こんなに問題を抱えている人がいるんだと実感した。誰に聞いたらいいか分からなかったという人たちの窓口になれている」と手応えを感じている。
一方で、課題も浮かぶ。窓口で受け付けた相談は必要に応じて行政機関や行政書士などに取り次いでいるが、取り次いだ先が外国語に対応できないケースが少なくない。県ダイバーシティ社会推進課の担当者は「紹介して終わりというわけにはいかないが、時間やコストを考えると、どこまで相談者に寄り添えばいいのか」と頭を悩ませる。
—
「こんなに問題を抱えている人がいるんだ…」
当然ですね。
ちゃんと一つ一つ直視して向き合う機会がなかったから、
こういう感想が生まれます。
「時間とコストを考えると、どこまで相談者に寄り添えば良いのか…」
そう、寄り添うには、時間とコストと労力がかかります。
ぶっちゃけ、特定技能での受け入れをお考えの企業側では、
どこまでお分かりなのでしょうか。
ちゃんと寄り添える担当が決められて付いているのでしょうか。
その担当は、どこまで寄り添うべきか、
どう寄り添えばよいか、
お分かりなのでしょうか。
コスト面を考えれば、
企業単独型が多くなると思われる特定技能。
技能実習制度受入などで、書面や外国の法や入管とのやり取りなど、
その意味を痛く理解している先では、
登録支援機関へ委託すべきかどうかの判断も分かれると思われますが、
特に宿泊や外食などでは、
企業単独型が当面、主だってとりたい選択肢だと思われます。
(登録支援機関の方も、お分かりでない方が大半でしょう。)
外国人労働者の支援は、おそらく、経験してみなければわからないことだらけ。
独立した経営者が、実際に日本人を雇用するにあたっても、
自分が雇用する社員とはどこまで、どう向き合っていくべきかは、
おそらく経験しかないのでしょうから、
まして外国人の労働者などは、よけいにやってみなくちゃわからない。
そこでまた、
「こんなに大変じゃ、受け入れる意味がない」
など、本末転倒な結論になる場合と、
「良い経験ととらえて、日本人労働者の採用条件や接し方まで見直していく」
とする、前向きな結論と、
大きく分かれていくように思われます。
そう、必要十分な支援には、
コストも時間も労力もかかるってことです。
担当者が自身で経験を積んでいかねば、
適切な判断もできないし、
様々な加減も、距離感もわからないことでしょう。
その担当者によっては、こんなことまでやってられないと、
辞められたら、またゼロから担当者育成が始まります。
お分かりでしょうか。
人を傷つけたいワケじゃない、
不幸に陥れたいワケじゃない、
だけど、結果、対応が不十分であれば、
win-winを目指して受け入れを進めたはずが、
lose-loseに成り下がっていくリスクは低くないってことです。
お役所が窓口をいくら設けようが、
お役所自体が個別に寄り添ってはくれません。
また、書かれているとおり、どこまで寄り添えるものかなど、
たかがしれています。
それでも、困った外国人は相談に来ます。
「個別」寄り添い「続けてもらわねば」、解決できない内容がほとんどなのに。
だから、人、カネ、時間、労力、など(総じてリソースといいます)にゆとりのある会社でなければ、
そもそも外国人労働者の受け入れは、win-winには成りにくいものです。
でも、人手がいない=リソースがない会社だからこそ、
外国人労働者にも頼りたい。
こんな矛盾がついて回る業界です。
また、今はまだゆとりがあるとしても、
じゃあ、だからといって、ゆとりがあるうちには、
外国人労働者の受け入れにお試し的にトライしていこうという、
そういう考え方になる会社もまた少ない。
結果、人手が足りなくなって、初めて、
本気で外国人労働者の受け入れを考え始める先ばかり。
業者側も、教育指導ばかりで、
理解が進むにつれ、コスト高、面倒、リスクが高いコトがわかれば、
最初は興味津々で問い合わせてきた受入希望側も、
躊躇して決断できず、イタズラに時間ばかりが過ぎていく。
それじゃ、商売にならないからと、
業者側は、煽ってOKOK詐欺に傾いていく。
悪循環。
受入側も、業者側も、
こういう想像力が、アンテナがないと、
「絶望」を直視して、感じ取るチカラがないと、
とても目指すwin-winの関係性までは築けません。
屍を踏み越えて、歩みを進めていく覚悟をもって、
(大袈裟に言えば、なのかもしれませんけど)
まずは、お試し的に受入にトライしていきましょう。
要は、企業単独型受入を狙う場合は特に、
改めて行政とはいえ、誰も助けてくれず、
相当大変だということまで意識して
受け入れに取り組んでいきましょう。
この大変さは、いくら説明しても、
おそらく肌感覚でしか理解できないでしょうから、
すべき業務がある程度は具体的に記されていますから、
各自にて、ご確認ください。
そこからどんな事態が派生していくかについては、
受け入れしてみないとわからないってことです。
慣れてくれば、限られたリソース内で、
より効果的に、より効率的に、より経済的に立ち回れることが可能となります。
当事者意識をもって、どんなトラブルがあっても、
雇用主がほぼ全ての責任を負うと理解して、
トライしていきましょう。
…久しぶりにニュース記事へのコメントから考えてみましたが、
やっぱり、今まで通りのテイストになってしまった。汗
————————————————————–
適正な外国人人財活用についてご関心のある方は、
以下、無料メルマガのご案内からどうぞ。
対象:受入企業側、業者側(国内、国外問わず)、士業など業界関係者
————————————————————–
コメント