時事ネタ、ケーススタディ、とっても大事です。
どういう時に、どういう判断をすべきか。
それらは適正なのか、適切なのか。
自分の判断や言動は間違っていないのか。
こういう部分は、自身と目に見える周りの話だけでは、
イマイチ心配になる場合が多いものです。
特に不慣れな方々にしてみれば。
これらを補完し、支えてくれるのが、
他の方々のご意見や関連ニュースの数々です。
そして、おそらくは、
皆はどこまでやっているのかを気にして周りの考えや意見を聞いているうちに、
そもそも自分がどれだけ分厚くゆるぎない信念をもって取り組んでいるのか、
いや、そんな大上段に構えずとも、
目の前の相手のことを慮って
何ができるかをただただできるだけ深く考えることが、
思いを馳せられるかが、
根っこの部分で
とても大事なんだと気づいていくと思います。
例えば、最近で言えば、
殺人事件が起きたんだ。
へ~、悲惨だなぁ。
うちの子たちに限ってそれはないだろうなぁ。
どうしてこういう事件が起きたのかなぁ。
給料が少なかったのかなぁ。
残業代など支払ってなかったのかなぁ。
異国で人を殺すなど、どれだけのことをされたなら、
どれだけ深い恨みを抱えさせられたなら、
殺人事件なんて起きるのかなぁ。
いや、この報道を見る限りでは、
恨みつらみの原因じゃないのかなぁ。
だとしたら、ナゼこんな事件が起こったのかなぁ。
そもそも衝動であっても人を殺すという行為までしてしまうなんて、
入口の時点で、こういうスクリーニングが出来なかったのかなぁ。
いや、元々悪い子じゃなかったのに、
1千万稼げると聞いてきて、借金しまくって来日したにもかかわらず、
結果、200万の仕送りが出来るかどうかの現実をむざむざと知った一年後、
これじゃ借金すら返せない、来た意味がないとして、
金持ちの日本人は少しは自分が泥棒などの悪さしても、
自分の方がカワイソウだからと許されるとでも思っちゃったのかなぁ、
色々な背景と経緯があって、衝動的に追い込まれたのかなぁ。
受入側も、監理団体側も、
いったい何をどう指導していたらこんな事態にまで進展するものなのかなぁ。
この子は国の良心のことを考えたりもしたはずなのに、
何がこの子をそこまで踏み越えさせてしまったのかなぁ。
いきなり今日朝起きたら殺人犯になっていたという人は誰一人いないと思われ、
機構はちゃんと実習実施機関(受入側)や、監理団体をチェックしていたのかなぁ。
こういう事件が起きた後は、
受入側は入管にマークされてしまうから、
もし受入側の問題ではなかったならば、
しっかりとその証明をして入管や機構へアピールしておかねばならないよなぁ。
でないと外国人の在留資格は、受入希望しても下りなくなるリスクがありそうだなぁ。
監理団体も監理不行き届きとして、何らかのペナをもらうのかなぁ。
(公表されないところでも色々ありますから。汗)
担当していた人の気持ちって、どんなだろうなぁ。
本当に監理団体側や受入先側に問題はなかったのかなぁ。
ひた隠しにするんだろうけど、
同じ監理団体で受け入れしてる先って、もしわかったなら、どう感じるんだろうなぁ。
監理団体で働いている職員仲間は、自分の担当先でなかったとしても、
どういう思いなんだろうなぁ。
送り出し機関は、報告はもらっても、
何することもないのかなぁ。
異国の地ならではの理由があったにせよ、
自分の子供がその国の人間を殺してしまったとしたら、
この子の親はどういう気持ちなんだろうなぁ。
もしかすると親にまで連絡は届かないモノなのかなぁ。
(そんなことはないよね。)
裁判の手続き、進捗に応じた捜査協力、
送り出し国にまで事情調査が行くのか定かではありませんが、
相当大変でしょうね。
代表理事はどうされるんでしょうか。
遺族からは人殺しを連れてきやがってと恨みを吐き出されているのでしょうか。
いや、我関せずと雲隠れしているのでしょうか。
担当はオマエだとして、担当者に押しかぶせているのでしょうか。
担当者が辞めたから背景や詳細はわからないと逃げるのでしょうか。
他の職員や受入企業先を守るためと。
警察はもちろん、
送り出し側の大使館にまで出張って、
日本国内側の諸事情を報告すべきなのか、
ただ何か連絡が来るまでは何もする必要はないのか。
送り出し側とは何をどう協議しておくべきなのか。
起きてからでは遅いので、
どうすれば起きないようにできるのでしょうか。
こすっからく奴隷のような使い方をするような受入先は、
取引先の中にないモノかどうか。
元々人を殺しかねないような素性も人格も分からない人間を、
素通しで受け入れるような実態になってはいないものなのかどうか。
自分たちの見えていないところで、
どういう事態が起こっているのか、
起こってはいないコトを定期的に確認する仕組みは
きちんと機能しているのかどうか。
どこまでも実習生たちと直接接する受入先と各担当職員の意識の問題でもあるので、
こういう機会に反面教師として意識付けをすべきなのか。
送り出し側はいったいどうスクリーニングをかけているのか。
スクリーニングをどうかけてもらうべきなのか。
どこまでどういう手法ならば、きちんと機能するのか。
こういうケースが起きたのを良い機会ととらえて、
送り出し側ともそれぞれに話をしてみることも必要なのか。
今の付き合い先の送り出しでは、こういうトラブルの経験があるのか。
もしあるとしたら、どういう対応を迫られたのか。
いや、なかったとしても送り出し側ではどう対応することになりそうか。
こういう話題をふったときに、相手の反応はどうなのか。
考えればキリがありませんが、
一つのニュースだけでも、相当なことが考えられます。
この業界では常識的なことですが、
ベトナムにおいては、特に今でも相当な借金を背負わされ、
騙されて送り出されたあげくに、現実を知りにっちもさっちもいかなくなるような、
そんな送り出し機関と、
そういう送り出し機関と手を組み、裏で分け前をピンハネしている監理団体は、
残念ながら未だ一部で棲息している現実を知っていると、
こういう勘繰りがなされます。
何を言いたいのか。
普段の時事ネタやニュース、はたまた、
ケーススタディ的に飛び交う他人様の意見を見た時に、
ふ~ん、、、で済んでいませんか?
あ、地元の近くじゃない、遠い国の出来事…と無関心ですか?
冒頭の「殺人事件が起きた」としか頭に入らず思考停止している人。
「悲惨だな」「かわいそうだな」としか印象に残らない人。
「うちの子に限って…」と自分に起こりうるかもと考えられる人。
それ以上に、その先を深く考え想像できる人。
まぁ、様々な段階の方がいらっしゃると思います。
優秀な方々は、常にアンテナを張っていらっしゃいますが、
今はこれだけ情報が溢れかえっている時代なので、
ソース元は大抵が同じなワケです。
それでも、駆け出しの方と明確に別れる実力差は、
『どこまで深く&幅広く考えが及ぶのかどうか。』
もう少し言うと、
どれだけ多くの視点や視座を持ち合わせているのか。
ポイントはどこにあるのか。
ここで大きく変わっていくものなのだと思われます。
それらは、実績と経験に基づくことで
深みや幅、
またピントの合わせ方や
フォーカスすべきポイントなどが、
必要十分に、オートマティックに口を突いて出て来るようになります。
あぁ、でも根本的に自分の頭で深く考える習慣がないと、
いくら実績や経験を積んでも進歩はとても緩やかなものです。
そう、逆を言えば、
いくら実績と経験が少なくとも、
根本的に自分の頭で深く考え蓄積し応用を効かせられる方であれば、
周りの情報一つ一つからある程度は補完できるってことです。
それらが良質な情報であれば、なおさら。
つまり、ただ長年この業界にいる(いた)人よりも、
1年、2年で相当なプロ選手に成れるってことです。
一つ一つの情報を、洪水に流され溺れることなく、
掘り下げて考えられるかということ。
周りの話に真摯に耳を傾けるということ。
普段何気なく流れている情報ですが、
それを風景と同化してしまうか、
一つ一つ立ち止まって考えてみるか、
こういう意識を、常に持っていると、
とても成長が早いし、
特に時事ネタは、今のトレンドというか、
温度を肌感覚で感じ取ることができるようになります。
生きた情報に日々触れていることは、
プロとして当然のことです。
毎日呼吸しているかのごとく、自然と習慣の中で行っているもの。
今や、量が多すぎて、立ち止まることすら忘れてしまっているのだとしたら、
自分なりにピンとくる情報に触れた際には、
一息がてらに、色々と熟考してみると、良いと思います。
目の前の業務に溺れている人は、
ニュースすら追えていないのかもしれませんが、
それもまた自分次第です。
それを自分次第という言葉で片付けられない場合は、
そもそも職場を変えるべきです。
物事を多面的に深く考えるというチカラは、
何事につけ、とっても大切な力だと思います。
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