特定技能の登録支援機関ビジネスのキモを解説

問題解決

相変わらず、特定技能ビジネスに群がる様々な新規参入者が、
ろくに周りを見渡すこともせず、
深く考察することもせず、
リサーチもままならずに、
意識的に自身の先行者利益を追い求め、
グイグイ各地で蠢いているようですね。

正直なところ、私の周りには、
まったくそういう安易な方がおらず、
情報自体が入ってくることが少ないのですが、
別角度…つまり、受入先や、現地の方々の周りには、
有象無象が群がっているようです。

そんな方々に出会う機会がある方は、せめて、
インターネットで、もっと色々勉強したほうが良いと思うよと、
伝えてあげて頂きたいとも思いますが、
それもまた初対面では言いにくいでしょうし、
色々角が立つのを嫌う日本人気質でしょうから、
言えずに、フェイドアウトを狙うばかりでしょう。

そんなこんなだから、結果、
そういう輩は、自身の考え以外に触れられる機会もなく、
ドンドン裸の王様になっていく。
そうして、同じく裸の王様同士がくっついて、
結果、被害者を量産していく。

調べることをしない人。
情報を探そうとしない人。
疑問を解決しない人。
人の言うことを聞かない、耳を貸さない人。

色々な方がいますが、
じゃあといって、一人一人余計なお世話はできないし、すべきでもない。
難しいところですね。

で、私が伝えられるのは、コチラを見に来てくれている人のみ。

そして、そのほとんどが、すでに十分な注意を払われている方ばかり。
少なくとも、情報を探しに来ていただける方ばかり。

であれば、伝えるのは一つだけ。

『仕入れ』(失礼)

この1点のみです。

でも、このたった1点であっても、相当な深みがあります。
単に良い送り出し機関と繋がれば、OK!なんて簡単なことじゃないですよね。

特定技能では、候補者に要件があるのが特徴です。
つまり、誰でも候補者にはなれない。

試験は各分野まったく整備が潤沢ではないので、
この際、考えもしません。

もう一つの要件を満たすとされている、元技能実習生。
元技能実習生をただただ集めれば仕入れ確保になるなんて、
安易に考えていないですよね。

協定調書なる、元監理団体、元受入先の様々な調書と捺印が必要なのはもちろん、
技能実習生としての入管申請時のレコードもちゃんと踏襲できねばなりません。

そして、それらのハードルをクリアできたとしてさえも、
現実は様々横たわっています。

在庫さえ集めれば、受入先側が採用に足る人財が確保できるとお思いですか?

受入希望側にも、譲れない諸条件があります。
それは、日本語能力だったり、
提示できる給与額面であったり、
対応できる上司の能力であったり、
総合的に求めたい業務対応能力であったり。

そして、人財側にも同様に選択の権利があるということです。

つまり、送り出し機関も人財側で選べるということ。
元実習生であれば余計に、今の時代、様々な情報入手機会があり、
お世話になった送り出し機関じゃなくても、より良い採用条件を求めて、
アチコチの送り出し機関へダメ元エントリーします。
(協定調書や入管レコードの背景など全く理解できていませんから。)

つまり、Aさんという在庫は、
αにもβにもΘにも、送り出しリストに仕入れ登録されているワケです。

送り出し機関と言えども、残念ながら、
日本側の協定調書や入管レコードの問題など、知らない方々の方が多いのではないでしょうか。
また、知っていても、だからただただ集めても仕方がないとまで、
頭が回らないのか、何かやりようがあると漠然と信じているのか、
たくさん集めてさえいれば、客寄せパンダとしての集客効果となると信じているのか、
ナゼなのかわからないまま、今でも集めているところが多い。

集めること自体は、まったく問題ないのですが、
自組織の利益につながらない彼ら彼女らに、
正しい情報を配信して、警鐘と啓蒙を繰り返し、
注意喚起に励むような送り出し先ならばまだしも、
どうも客寄せパンダにしかしてないような印象で。

そして、不勉強な輩が、またそこに群がると。
悪質ブローカー候補者をいくら集めても、手間ばかりかかり、
互いにマネーゲームばかりするだけなので、
結果、受入先や元技能実習生たちの為になっていないコトばかりとなり、
意味ないと思うんですけどね。

悪循環に思えてなりません。

せめて、自送り出し機関から送り出したAさんは、
どの監理団体を通じて、どの受入先で世話になり、
結果、協定調書への記載協力がいただけ、
なおかつ入管レコードもちゃんと保管されている確認が取れ、
そのうえで、Aさんが既に帰国しているのであれば、
Aさんの希望を聞き、その希望に合う受入先との調整…
こういう個別対応がなければ、
安定した適切なマッチングが成立しないコトでしょう。

ココ、順番も大切です。

受入先を最優先に考えがちですが、
もはや売り手市場です。
買い手市場はとうの昔の話です。
お金を出す側が偉いんじゃありません。
働きに行く側に選択権があると認識しているほうが無難な時代です。

なので、Aさんを基準に考えるべきだということです。

でないと、いくら金勘定して蠢いても、
騙してレールに乗せる以外、成立しないし、
騙している時点で、悪質そのもの。
結果、絶対に受入側の目論見は成立しませんから。

だから、人財イチバン、受入側ニバンなワケです。

目的を見誤ってはなりません。
社長のメンツなんて、犬にでも食わせてください。

本当の社長のメンツ、プライド、目的は、
良い人財を自社に招き入れて、
かかるコスト以上に活躍してくれる状態を実現させることです。
そして、安定して定着してもらうことです。

そして、コレを支援するのが、
登録支援機関の本当の支援となります。

わかりますでしょうか。

そう、あくまで私の個人的な見解であり、
どこに定めてあるルールなどでもありません。

でも、コレだけ混乱しやすい業界なので、
どこに力を注げば、穴をも穿てるのかどうかは、
とても大切です。

間違った方向へ注力していたら、
どんな事態を巻き起こすか、
何が出てくるかわかったもんじゃない。
(結果、ほとんどが詐欺師呼ばわりですね。)

…だから、この業界を良く知る方々は、
安易に特定技能で踊りません。

私自身、生活に困っている状態ですが、
まったく踊る気にもなりません。

結果、時間と労力とコストばかり出ていくだけで、
回収できないのは目に見えてわかっているから。

…だから、わかっている方々は、
特定技能は技能実習制度のオプションの一つとしてしか、
見ていないのです。

3号へ行くか、特定技能へ行くか。

それでさえ、外国人労働者側の希望によります。

お父さんお母さんが、お金は頑張って稼いだんだから、
もう十分だから、帰ってきて結婚して身を固めてくれ…
なんて言われたら、帰国していきます。

嫁と子供を置いてきていれば、
イチバンかわいい幼い子供に会いたくて仕方ないでしょうから、
何をさておいても、しばらく一緒に暮らしたいと思う気持ちは当然ですし、
ソコを曲げてまで日本で働いて欲しいとは、とても言い切れません。

コレが、特定技能の現実です。

キモは仕入れ。

そして、仕入れが安定的に潤沢に確保できない現実を
ちゃんと直視できるならば、踊り狂うほうが間違っているとさえ言えます。

宿泊や外食、介護は、また少し勝手が違うのかもしれませんが、
本質的な理屈は同じです。

外国人労働者側のリクエストが様々あり、
それらを丁寧に個々に拾って、
受入側でそれらを全てとは言わずとも酌んであげられる先へ、
マッチングできるのかどうか。

ある意味、そこからこのビジネスは始まります。

なお、もう一つ。

登録支援機関は、受入先にAさんを受け入れることが決定していて、
諸条件も合意に至っている時点からが、スタートな場合もあることでしょう。
本来は、そこが支援業務ですからね。苦笑

この場合は、支援業務に専念すればいいだけですが、
結果的には、ご縁から採用締結に至ったまでの背景や流れなど、
様々知っておかねば、安定した定着にはつながらず、
賃金不払いなどの確認もできず、
入管への報告もきちんと出来ず、
結果、全てを知っていないとできない業務だと、
取り組む前からわかっていただいていたほうが、無難だと思います。

何はともあれ、
不幸が量産されることなく、
笑顔で感謝される機会が溢れることを、願ってやみません。

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