「アナタが故郷を離れてまでこの先、家族を呼び寄せて、日本でずっと暮らしたい理由を教えてください…」

経験談や実例

先日、日系人3世の方が「直接日本の入管で在留資格申請するための短期滞在」にて来日するとのことで、
対応してくれる人がいないとして、私が日本国内での3日間のアテンドをしてきました。

その中で、ご飯を食べてる時にお聞きしてみた質問です。
本当は3つ理由を上げるとしたら?って聞いてみたんですけどね。苦笑

彼はこう答えました。

平和で規律が守られているから。

そこで、さらに聞いてみました。

アナタが今、暮らすフィリピンは、平和ではないんですか?
規律は守られていないんですか?

日本では、出入りする人がかち合うとき、譲る場面を何度も見た。
エスカレーターも、譲り合って乗っていた。
フィリピンでは我先にとなり、見られない景色。

私(彼)は、妻と子供のために、平和で規律の守られている日本で、この先、暮らしていきたい。
できれば、家も建てて家族で住みたい。

そう言ってくれてました。

なんか中国やベトナムみたいな印象も受けましたが、フィリピンもそうなのかと。

なお、これは私の片言カタカナ英単語並べ会話力の中でのお話で、
多少なりともコミュニケーションストレスがあったため、
伝えきれない部分も多々あったであろう中でのお話です。

当然、もっともっとたくさんの会話がありました。

 
ちなみに、上記の会話はアテンド3日間の内、3日目の朝飯のとき。

それまでたくさん時間を共にしてお話してきました。

今回の在留資格申請が無事に通れば、年明けには再度、日本へ来れること。
その後は、子供を預けて奥さんを招いてダブルエンジンでお金を貯めながら、日本の暮らしに慣れること。
日本語能力を高めること、練習すること、
そして、子供を招いても通学や世話などの見通しが立ってから子供も呼ぶこと。
今まで5年越しで支援し続けてきた引受先にはキチンと約束を守り役に立つ働きをすること。
彼を引き受けてくれる会社のこと。
彼自身、ドバイとオマーンで出稼ぎしてきた経験があること。
30代の男性で、子供がまだ幼いこと。
今は独立してWebクリエイターで稼いでいること。
お父さんが地元で歯医者を営んでいること。
兄弟は3人いて彼は次男坊だってこと。
アニメもお城も何もかも色々好きで、たくさん調べてやってきたこと。
奥さんの姉妹にまでねだられてお土産をいくつも買っていたこと。

彼はその気だったので、今の時代らしく相当に色々調べていました。
その地域で有名な商店街、お城、
ボクシングをしているので、そのコーチからも頼まれていたバンテージグッズを購入できるお店、
呪術廻戦をはじめ最近人気のアニメから、ジブリまで、子供はもちろん奥さんの兄弟姉妹からも色々と頼まれて…。
(技能実習や特定技能と違い、お金はそこそこあり、クレカも所持していましたし、simも自分で用意して来日しました)

 
彼は予定通り3日間の日本滞在を終えて、無事に帰国していきましたが、
帰国後、さらにこんなメッセージが、私の個人アカウントに個別に届きます。

Takai-san I would like to say thank you again for your help and time while I was in ○○.
I’m travelling back to △△ now and would like to say thank you and hope to see you again in the future 🙇‍♂️🙇‍♂️

ちょっと言い方がいつも通りアレですが、
彼にとって初めての日本で、これから再度来日して新たな生活にトライしていく中、
日本で相談できる信頼できる相手ができて、とても心強かったのではと…。
(私はアナタに個別に寄り添い続けられないし、別の人(通訳や担当者)がすることも伝え済)

子供じゃない彼が、これから独立独歩で日本で暮らしていくうえで、
どういう姿を描き、その実現のためには、何をどのようにしていくべきか…。
自分の頭で考え、調べ、歩んでいくうえでの、ちょっとした気づきやヒント、
いわゆる一歩目のお役に立てたのかなと。

そして、彼がいたく感じ入っていた風に、私自身が感じたのは、
「今までそういう話をしてくれた人はいなかった」んだろうなってこと。

これ、技能実習だろうが特定技能だろうが、
送り出し機関だろうが監理団体だろうが登録支援機関だろうが、職業紹介事業者だろうが、受入先であろうが、
もっと言えば、自分の子供だろうが、
全部全部、同じこと。
(なお、身内は距離が近すぎるので他人関係の方がより伝わりやすいですね。苦笑)

どちらが偉いとかじゃなくて、
年配者(先生、先輩、上司、親など)は若輩(生徒、後輩、部下、子供など)に助言する。
この人間社会の中で、あまりにも当たり前すぎること。
それをただ、自然と無意識の中で口をついて会話してただけのこと。

それは、今まで自分にそう接してきてくださったたくさんの方々がいたから。
その年配者の方々の中には、
「自分もまた先輩にそう教えられてきたから、今度はアナタがアナタの後輩たちにそうしてあげてください」
と、私からの感謝とお返しをやんわり断る方々までいらしたから。

人材育成やら、指導やら教育やらと、全てが上から目線でも、
中身がこういうストーリーであったなら、
人は自然と育まれ、それぞれの道を自ら歩んでいきます。

なにも小難しく、大上段に構えて取り組むことじゃない。

コミュニケーションを通じて相手を知り、
相手が無意識にも欲しがる何かを自然と伝え、導くように応えていく。
ギブギブし続けてあげる。

それだけシンプルで自然な事なんですよね。

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自分で言うのもなんですが、業界人は特に、無料登録しとくと良いと思います。
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