全業界、全業種に通じて、言えることです。
そして、これは現実的に日本人雇用では得られないメリットです。
それは、
『会社の求心力を高めることができる』
ということ。
それも、
【自然と少しずつ…】
いきなり、何のことかわかりませんよね。苦笑
それをわかりやすく伝えていきたいと思います。
まず目の前の絶望を直視する
日本人労働者保護 ≦ 外国人労働者保護
特に海外から働きに来る外国人労働者は、
文化も背景も言葉も違い、日本での常識も慣習も礼儀もキャラもいろいろ違います。
当然、頼りになる身寄りも友人も誰もいません。
言葉だってろくに通じません。
そのため、特に雇用関係で言えば、日本国内では実質的に『最弱者』という位置づけです。
そこで、ただでさえ労働者保護が手厚い時代の流れに乗じて、
最高級の保護が確約されています。
法がアレもコレも細則に次ぐ細則が定められており、
更に次から次へと改正され続けています。
労働者を採用するということは、
雇用条件を決めるということ。
そこには、36協定や変形労働はもちろん、
就業規則についても、日本人と同等の、
いやそれ以上の権利を保障されているといっても過言ではありません。
現在は義務化並びに罰則化まではされていませんが、
母国語併記は当然のケアです。
何かトラブルがあれば、母国語表記がなく不親切で、
労働者に伝わるべき条件が伝わっていないことは、
雇用主側の責任となりえます。
入社時の安全衛生、健康診断、などなども、
当然、ケアしておかねばなりません。
常の業務変更においての労務的な通達については、
業務部署変更、配置転換、全て母国語併記での書面対応が無難です。
日本人と同等以上に、訴えれば『再弱者』という立場を逆手に、
裁判すれば負けないことのほうが多いほど。
さらには、外国人労働者の母国で知らぬ間にブラック企業扱いされ、
今後、その国からの招聘は難しくなることすら考えられます。
脅しと思ってる方も多いと思いますが、
現実的なリスクです。
これら現実を踏まえて、外国人労働者の雇用をしなくてはなりません。
つまり、外国人労働者は、雇用せずに済むならば、それに越したことはないのです。
でも、募集しても誰も来てくれないので、
先々を考えれば余計に、外国人労働者も内包して行ける会社にしていくべきなのが、
足元を見られている時代の流れ、現実でもあります。
そして、会社として、日本人でも外国人でも、
何人でも、誰に刺されようとも、問題のない会社にしておきたいものではないでしょうか。
*一昔前の、労務管理や総務人事系の非生産業務(直接利益を生まない部門)には、
ほとんどコストも労力もかけずに、最低限で何とか回っていた時代とは、
今は明らかに違います。
それがわからない旧態然の考え方の経営者の方は、この先も会社存続を願うのであれば、
根本から考え直すべきです。
別に120%完璧にする必要はありません。
今の時代に応じた、最低限の防御体制を
『手遅れになる前に』『先手を打って』整備すべきだということです。
会社の現状を確認する。
よって、今まではホッタラカシであった就業規則の基本的なアップデート、
並びに、外国人労働者を雇った場合を想定した見直し、再整備について、
その母国語表記を含め、対応することが必要になります。
社労士の方も、ちゃんと法をアップデートできている方に、
また、可能ならば外国人労働者の受け入れをしている会社の
就業規則を作成したことのある方に、お願いすべきです。
この時、雇用条件についても同様です。
注:この辺りは、士業の先生方より、私たち業者のほうが詳しい場合があります。
私がそうですが、全てコチラで要点を整理した書面を作成し、
それらを基に、逆引きして、就業規則などのケアをしています。
社労士の先生方に、そこまでしなきゃならないの?とまで言われることも多々あります。
各種整備し、実際に受け入れた後も、
特に実習生などでは、監理団体による給与チェックまでありますので、
どれだけいい加減に残業代計算をしていたのか、
36協定や変形労働を、どれだけおざなりにただただ更新し続けていたのかが、
よくわかるようになります。
全て、チェックし、総合的に賃金不払いがないよう、
厳しく見ています。
つまり、外国人労働者の受け入れをするだけで、
会社の労務管理体制が、どこまでテキトーであったかが、
よくわかるようになります。
そして、結果として、特に法的な面での、社内の体制不備が浮き彫りになり、
見事に対処せざるを得なくなり、社内整備が進みます。
外国人の受入が、労働者への接し方を見直す。
それだけ大変な思いをして、なおかつ高い初期コストを支払ってまで受け入れた
外国人労働者を、どうせならどこまで有効活用せねば、
能力を発揮して、頑張って働いてもらわねば、と思うようになります。
そして、それは、外国人労働者への対策のみならず、
日本人労働者、つまり、今まで付き従ってくれていた方々へも、
周知徹底が必要です。
例えば、有給については、後から相談されるよりは、
会社側から、積極的に取らせるよう仕向けたほうが、
労働者側も気持ちよく申請できます。
おずおずと申請相談してきた労働者に対して、
渋い顔して、嫌がり、煙たがり、評価を下げる経営者には、
労働者側もケチ臭いとしか思わず、忠誠心は薄れ、
この先もついていこうとは思いません。
権利は主張される前に、小出しでもいいので、
会社側が自発的に行使させてあげるほうが、
先々賢い手法であると言えます。
…
…
…
なんとなく、会社に求心力が、つき始めると思いませんか?
顧客満足度同様に、今後は、従業員満足度も高める工夫が必要だということ。
そして、それは決して難しい話ではなく、
外国人労働者の受け入れに挑戦してみるにあたり、
ちゃんとした業者とタッグを組めるのであれば、
自然と、自身の襟元を正し、見直すことができるということ。
それは、社労士にお金を支払ってできるものではなく、
むしろ、プロがセカンドオピニオン的に改善ポイントを無料で指導してくれるということ。
それらに取り組む姿勢次第で、会社に求心力を持たせ、
既存の日本人労働者に対しても、好影響を与えられるということ。
そして、会社が求心力を持つ最大のメリットは、
新たな日本人スタッフを呼び寄せる、自社独自の口コミネタが作れるということ。
最高の理想は、日本人スタッフだけで回せる会社に戻ること。
注:マーケットが縮小していく日本では、
会社存続発展のために、営業利益を増やすため、
海外進出や提携など考えていれば、それはそれで外国人労働者の受入はしていくべきですが。
外国人労働者の最大の受け入れメリット【中小企業向け】
話すと長くなるので、簡潔にまとめたつもりです。
一つ一つには、もっとドリルダウンしたり、知恵を絞るべきポイントがたくさんあります。
でも、これらが、他ではあまり指摘されていない、
外国人労働者を受け入れるうえでの、
最大のメリットだと思います。
会社を潰さない為に。
今後も事業を発展させていく為に。
コメント