アナタは、どう思いますか?
こんにちは。
元技能実習生監理団体職員です。
新制度の過渡期は、ステージを変えて、
未だ混乱と混同の中、様々大変な状況にあろうかと思われますが、
アナタのところは、大丈夫でしょうか。
ふと考えさせられるコメントをいただきましたので、
共有させていただきます。
—
最近ある建設会社の社長より聞いた話です。
昨年までベトナム実習生を受け入れていたが、
数年トラブルが続いたため
送出し国を変更したところ何の問題も無くなった。
ベトナム時代のトラブルは、
実習生の要求にほぼすべて応えていたら
だんだん要求がエスカレートして
応えられなくなった瞬間関係が悪化したもの。
現在の送出し国は中国。
送出しの要求は、
月の補償手取金額を高めに設定してもらえたら
実習生には一切文句を言わせないというもの。
○○地方では平均手取額は9~10万円前後ですが、
送出しの要求は最低手取保証額は11.5万円(残業含む)
配属後ある実習生が態度が悪かったため
注意したことを送出しに報告したところ
翌日から実習生の態度が激変し、
素直に言うことを聞くようになったそうです。
どんな方法で実習生に言うことを聞かせているかは
気になりますが(聞くのも恐いですが)
企業にとっては管理が楽なメリットは大きいようです。
—
コチラを読んで、
素直にどう思われましたか?
監理団体や受入企業の方であれば、
『その送り出し機関教えて~?』
他の送り出し機関の方であれば、
『そうすれば監理団体はウチに頼んでくれるのかな?』
なんて、一瞬考えちゃいますよね。
実習生の要求には、法的にも常識的にも、
問題ない範囲、ケアすべき範囲であれば、
当然応えるべきですが、
何でもかんでも応える必要はありません。
自社内で、また監理団体がかかわっても、
解決できないほどのワガママ放題の問題児であるならば、
話し合って本人の都合で途中帰国させるパターンが
本筋でしょう。
それを送り出し機関に任せて、
何らかの裏の強制力を働かせての話であれば、
それは監理団体も職務放棄であり、
受入企業に至っては、企業や担当者の面倒なく、
奴隷のように強制労働させているにほかなりません。
たとえまともな先であっても、
楽するためにドンドンおかしくなっていくことでしょう。
実習生側ではウップンが溜まり溜まって、
最終的には駆け込み寺に…。
本末転倒ですよね。
こういうところは、日本人でさえも近視眼になりがちです。
そんなこと言ったって、忙しくて手が回らないんだから、
送り出しにだって管理費支払ってるんだから、
働かせて当然じゃないか…なんて声も聞こえてきそうですが、
このお仕事、本当に良くできていて、
ちゃんと4者がwin-winにならないと、
安定してうまく進まないし、
結果的には4者揃って損することになります。
会社は実習生が来てくれない。
法令違反となれば、この制度自体も使えない。
監理団体も送り出し機関もお客さんを逃してしまう。
何なら、失踪を出した団体とレコードに載ってしまう。
実習生にとっては言わずもがな。
怠慢な送り出し機関はスイッチすることも視野に入れて、
改善指導の必要がありますが、
楽できる方に、できるだけ楽できる方に、
と、この点が最優先事項になると、
色々おかしくなっていきますので、
今一度お考えいただけると宜しいかと思われます。
楽な仕事ってないですよ。苦笑
まして、他人様のお世話に励む仕事には。
強いて言うならば、入り口の時点で、
品行方正な問題を起こすことなく素直に頑張って働いてくれる子を
ちゃんと集めてもらって、ちゃんとそういう子を選べたなら、
後々のトラブルは少なくなる可能性が高くなります。
もちろん多すぎるの借金などの後顧の憂いがあまりない状況での
来日を見込める子ですね。
更には、実習生がおかしくならないように、
何か起きる前から、最初が肝心とアレコレきちんと対応指導して、
定期的に様子を見て、話をして、信頼関係を構築していくことが
とても大切だと思います。
そこまでやり続けていればこそ、
問題なく3年を全うできるのです。
こういうことって、誰も教えてくれないですよね。
下手すると監理団体の職場内でも、
話し合うことすらないのかもしれません。
それだけ自分のことしか考えていない方が
多いように思えるときがあります。
でも、たとえ誰に教わることがなくとも、
国、関係なく、社会人として、大人の先輩として、
また、仕事のプロとして、
こういう視点をもって、事に当たるべきではないでしょうか。
自然とこういう考え方に行きつくべきではないでしょうか。
ご存知の通り、他国との人財争奪合戦は、すでに始まっています。
本物しか生き残れない時代は、すでに始まっています。
せっかく取り組んでいる実習制度事業であるならば、
感謝をもって笑顔で帰国していく子を見送りたいものです。
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