最近、改めて話題に上がるのは、
選択肢が増えて、いったいどういうルートで入国を図るべきか。
日本にとって、受入企業にとって、業者にとって…ではなく、
外国人にとって、その国にとって、その国の業者にとって、
どういうルートでの外国人就労への道のりが良いのか。
どのルートも一長一短ですが、
誰=どの層を対象に考えるかによって、
大きく変わってこようかと思われます。
ここでは、最大ボリュームである層を考えてみます。
在留の人数で言ったなら、
就労では、技能実習でしょう。
要は、いわゆる貧困層。
学歴もないものの、苦労している親を見ながら育ち、
家族の為に、不安定な家庭の家計を支えたい若者。
4大卒でもなく、
特別な技能を習得しているわけでもなく、
世間もろくに知らない、
下手をすれば、ろくに会社で働いたこともないような若者。
彼ら彼女らにとっては、
どのようなルートがイチバン良いのでしょう。
特定技能は、日本語試験とその分野の技能試験に合格せねば、
有資格は得られません。
技人国は、4大卒でないと、そもそも有資格者ではありません。
留学生は、支弁能力を立証できねば、
ビザはおりません。
*特定技能ビザ創設の為なのか、
30万人計画が達成されたからなのか、
お役所の人でない限りわかりません。
しかも、上役でなければ、余計に。
技能実習生は、少なからず、
初めて日本へ来る健康で問題のない人であれば、
誰にでもチャンスがあります。
*前職要件については、偽証であろうが、
その国としての正式な書面であれば、
許可が下りている現実を踏まえたうえでのお話です。
つまり、
技能実習バカという声を横に置いておいたとしても、
技能実習制度での受け入れは、当面続きます。
現在、技能実習生は30万人弱在留していることでしょう。
この30万人も、1993年から3年受入がスタートして、
何年かけてこの数字まで伸びたかを考えれば、
いくら人手不足が表面化しているとはいえ、
法やオペレーションの現実を考えれば、
特定技能が、5年でマックス総勢25万人強とみていても、
特にこの1年、2年で、どこまで増えるかは何とも言えません。
現在の30万人を無視して、
いきなり技能実習生についても、
留学生同様に、在留許可を厳しくしたとしても、
いきなり30万人が帰国となることはありませんし、
なによりこれらの受入を止めたら、
全国の中小企業の稼働が回らなくなることさえ考えれば、
相当な数にもなり、社会問題=政治家の人気(票田)に陰りが見えてしまうので、
考えにくい。
ならば、
いっそ、理想を言えば、
まずは、技能実習生で受け入れをする。
労働者、受入企業、共に、3年間で、
良くも悪くもお試し期間ととらえる。
労働者にとっては、
その受入企業で3年後以降も継続して働きたい人には、
その選択肢として、特定技能へ進むチャンスがある。
もちろん、可能であるならば、転職でも構わない。
受入企業にとってみても、
この労働者であるならば、3年後以降も、継続して働いて欲しい、
といったオプション的選択肢を得ることが可能となる。
例え1年でも2年も、使える人財がいてくれるならば、
それはボーナストラックとしてでも、現実的に成立する。
もちろん、延長して特定技能での受け入れをせねばならないワケではないので、
不要な労働者は、継続雇用しなくて済む。
つまりは、お互いにとってその見極めをする期間としても、
とらえることができる。
特定技能カテゴリーがない分野、職種作業については、
その特定技能オプションがないだけ。
そうして、技能実習生として来日することが、
イチバン、ストレスなく、日本への就労来日が可能であると思われます。
技人国については、
一般的に、この在留資格要件や、その就労制限などを理解したうえで、
その業務を増やせる企業が増えるほど、
少しずつ増えていくようにも思われます。
他国と比べて、日本ブランドが通用する間は。
少なくても日本への就労に魅力を感じてくれる送り出し国の4大卒人財が、
希望をしてくれる間は。
留学生であれば、
まだ予断を許さないものの、
現時点で輪切って言えるのは、
留学生で入国しようとしても、
国にもよるものの、
不安定で、頑張ってもそもそもいけない場合もあることを考えれば、
就労を考えるならば、
選ぶべきではない在留資格なのかもしれません。
注:
宿泊、外食などについては、
現時点でそもそも技能実習にない職種ということで、
日本語試験+技能試験対策の専門学校への留学などであれば、
国や人にもよりますが、通るべく在留資格になるやもしれません。
支弁能力などちゃんとした人であれば。
留学生が安定して来日してくるところであれば、
そして日本での就労を目指す方が多い学校であれば、
技能試験対策講座なども増えそうですね。
少なからず、現時点では、
この1年はこんな感じだと思われます。
そして、その先まで読むことは、
あまり意味がないようにも思います。
なぜならば、
また移り変わるから。
法も、そして、現実も、
それは、日本だけでなく海外でも。
未だに、海外では特定技能での送り出し方すら、
ルール確定していません。
ルール確定してからでも、
じゃあといって、翌日から在留資格交付となり、
来日できるワケではありません。
早くとも数か月後。
来日、就労人数が伸びていくのは、
少しずつ、少しずつ。
さぁ、来年、再来年は、どう移り変わっていくのでしょうか。
願わくば、今よりもwin-winが量産され、
不幸は減産されることを、切実に願うばかりです。
また、そのためにも微力ながら、
色々訴えていければと思います。
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