外国人労働者をワーカーとして受け入れたい

<外国人労働者を受入する目的>

中小企業が外国人労働者の受入を考える場合、
そのほとんどは、単純にワーカーとしての受入を目的としています。

本来であれば、日本人で賄えていた人材という供給力が、
少なくとも自社では需要に対して成立しなくなってきたからこそ、
外国人労働者で賄えれば、という考え方がほとんどです。

もちろん、その考えに否定はありませんが、
どうせ受入を考えるならば、その目的は、最低限として考え、
もっと大きな視野と多様性のある視点をもって、
最大限の相乗効果を求めていくべきではないでしょうか。

それは、

・硬直化している現従業員への新鮮な刺激

 新人の若い子が入ってくれば、年上の方にしてみると、
 いろいろ教えてあげなくてはと、自然と優しい気持ちになります。
 結果、コミュニケーションも増え、社内の空気も活性化につながります。

・やる気、姿勢の改善
 
 素直で前向きな子が隣で懸命に頑張っている姿を見ると、
 前からいる従業員は、負けちゃいけないと手を早めることも多く見受けられます。
 結果、業務効率が全体的に上がる場合も少なくありません。

・多様性への免疫

 様々な手法にてワーカーを集める上で、様々な外国人と共に働いていると、
 自然と外国人に対する接し方も体験を通じて理解が深まります。
 今後増々同僚に外国人が増えてくると考えられ、その方の人間力的な点でも、
 許容範囲が広がる一助となります。
 また、社会に増え続けている外国人と、普段の生活の中でも接点が増えてくるにあたり、
 付き合い方も少しずつ上手になっていくことでしょう。

・海外への視点

 同じ仲間として外国人を内包していると、その方の国に通じる点が増えていきます。
 それは、その国への興味や関心も徐々に増し、その国に行ってみる機会や、
 その方を通じての海外への広がりが自然と生まれてきます。
 経営者にしてみると、人、自社内の人脈という点からも幾重にもメリットが広がっていきます。
 *そういった視点がなければ、単なる一従業員との接点でしかありませんが。

外国人のみならず、人の問題は、派遣の問題とかぶります。
日本人も外国人も、人なんです。
生活を安定させたいし、そのための努力も惜しみません。
それを、単にワーカーとしてだけの受入では、当然問題も発生してきます。

注:滞在期限のある実習生については、そのレベルから見ても
  ワーカー受入としてしか現実的に考えにくいのかもしれませんが。

そしてそれは、日本の国の外国人労働者の受入の考え方にも沿うこととなります。

単なるワーカー確保だけでなく、そこからどう発展させていくべきか。
従業員それぞれのステップアップについても、一考いただけると、
より有益な外国人労働者の受入へとつながっていくことと思います。

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