もしかしたら人権保護が日本の労働社会をダメにするかもしれない…

たとえ嫌なことがあっても我慢して乗り越えて働いてれば、
できることも増えるし、
給料は上がるし、
何やかやで対人コミュニケーション能力も上がるし、
ストレス耐性やその自分なりの解消方法も身につけられる。
ソレは何も会社の中だけのことじゃなく、
様々なプライベートの局面でも自然と能力発揮する。
そんな時代が平成初頭くらいまで…バブルがはじけてしばらくまで…だったかもしれません。

大企業にお勤めの方は、いまだにそういった部分もあるのかな。

今、ツラいのは、我慢して働き続けても、
何年もいるからこそ会社の勝手がわかり、業務効率レベルがアップしようとも、
厳密な同一労働同一賃金などは存在せず、
給料がそう簡単には上がり続けないということ。
この現実がハッキリわかる日本人が増え続けていること。

ネットの高速化やスマホ化、そのコスパが高まるにつれ、
より複雑怪奇な高度情報化社会になったおかげで、
色んなものが透けて見えるようになった。
（今まで直視せずに生きてこれたけど、どうにも直視せざるを得なくなっているというコト）

結果、
我慢、辛抱、逃げずに向き合う、粘る、乗り越える…
こういう踏ん張りが人を成長させるという概念そのものが、
忘れ去られ、価値を見出さず、フォーカスされず、
常に目先の表面的な出来事にばかり左右されて生きる人が増えているのかもしれません。
（少なくとも表に出なくなった…お分かりの方だけが水面下でコツコツと踏ん張っている）
（苦労は勝手でもせよ…ではなくて、手取り足取り丁寧に教えない自分じゃない誰かが悪いと）
（失敗は悪で落伍者だって恐怖感も強い世の中なのかもしれません）
（謙虚に自分の非を認める以前に、相手に落ち度があれば攻め立てなきゃ損だ！ってあさましいほどの考え方が前に出過ぎてる気もします）

　
かつてと違うのは、
技能実習生も然り。
特定技能外国人も然り。

やいのやいのと保護が叫ばれ、
同時に真面目で優しい日本人は、ルールを守る。
結果、モンスターが生まれやすくなっているのも確か。
ナゼかって、どの国も全員とは言わないまでも、
騙すより騙された方が悪いという、厳しい社会環境で育ってきたものも少なくないから。
それは、入口で懸命にスクリーニングをかけても、
来日後の多大な耳障りの良い自分に得な情報ばかりが偏って入ってきて、
知らずと染まっていき、気づいたら自動的に身勝手モンスターが量産されていく…こともあるやもしれません。

保護保護保護と声高に叫ぶ方々は、
たいていは表裏一体である義務や責任を蔑（ないがし）ろに騒ぐ。
（モンスターの声だけを聴き続けた方も、受入先や監理団体側との会話の中で、モンスター側の方がおかしいと感じる学びや気づきが増えている方もいらっしゃると思われますが、その救済行為自体をご商売にされてる方は、気づかないふりなのでしょうね）
確かに保護が必要な残念な狭間に陥ってしまっている場合もあるけど、
じゃあと、ソレに群がって悪質行為を働く外国人のほうが多いことも無視できない面だと思う。

　
さて、そんなこんなで右を向いても左を向いても、批判も非難も多く声が上がる中、
はたして有識者の方々は、どういったマトメを世に提言してくださるのか。

多大に期待が高まらざるを得ない。
現場をお分かりの方は、現場も知らない有識者が大した提言を届けてもらえるとは期待してないみたいですけども。苦笑

何も人権保護が悪いとは思わない。
むしろ、良いコトだと思う。
左右の意味じゃないんだけど、
右しかなかった世界に左という選択肢を空気感的な常識にまで持ち込んだのは素晴らしい。

ただ、書いたように、
当然、全てが右や左と決めつけられるものではない。

また、人もまた、私のように、
未熟から少しはマシな成熟へと成長する生き物。
そして、いくつになっても失敗もするし、血迷ったこともしでかす。

結果、両面をアウフヘーベンしていくしか道はない。

矛盾を成立させるとも言える。

さて、人は、日本は、日本人は、
どこまで成長、進化していけるのか。

不謹慎ながら、大変オモロイ時代を私達は生きている。

　
追伸、
以前からずっと言い続けてますが、
どれだけ情報に振り回されようとも、
それを上回る信頼関係を構築できている場合は、
残念なモンスター化は、ほぼ防げる。
コレをグリップと言い続けてます。

グリップは何も外国人側だけじゃない。
受入先も上司も同僚も仲間も、
全部同じ。

アナタにグリップ力があれば、
入口のスクリーニングさえ間違いなかったら、
トラブルはほぼほぼ起きない。