基本方針2018、新たな外国人材受入れの骨太方針原案について

 6月9日、政府は、2017年の「経済財政運営と改革の基本方針」(骨太方針)の最終案を閣議決定した。骨太方針では素案にあった一般の外国人労働者の受け入れを巡る課題について削除され、今後「真摯に検討を進める」との表現に変更された。写真は安倍首相、5月撮影(2017年 ロイター/Toru Hanai)

先日の政府方針の発表について、リクエストが届きますので、
簡単にコメントさせていただきます。

というか、こんな私にリクエストいただくなんて光栄です。
でも、あくまで個人的な見解ですので、ご注意ください。

まず、元となるのはコチラ。

平成30年第8回経済財政諮問会議
開催日時:平成30年6月5日(火曜日)17時15分~18時05分
開催場所:官邸4階大会議室

議事
(1) 新たな外国人材の受入れについて
(2) 骨太方針の原案について

内閣府のHP公表先はコチラ

この会議の資料となるのが、
資料1 「経済財政運営と改革の基本方針2018(仮称)」原案ってものです。

リンク先より確認してくださいね。
外国人財については、P25~27の辺り。

以下、キーワード抜粋&コメントです。

4.新たな外国人材の受入れ

外国人材の受入れを拡大するため、新たな在留資格を創設する。

就労を目的とした新たな在留資格を創設する。

○ 受入れ業種の考え方
新たな在留資格による外国人材の受入れは、生産性向上や国内人材の確保のため
の取組を行ってもなお、当該業種の存続・発展のために外国人材の受入れが必要と
認められる業種
において行う。

→報道では5分野といいつつ、サービス業系に広がりを持たせるような言い方ですね。

○ 外国人材に求める技能水準及び日本語能力水準
在留資格の取得にあたり、外国人材に求める技能水準は、受入れ業種で適切に働
くために必要な知識及び技能とし、業所管省庁が定める試験によって確認する。ま
た、日本語能力水準は、日本語能力試験N4相当(ある程度日常会話ができる)を
原則としつつ、受入れ業種ごとに業務上必要な日本語能力水準を考慮して定める。
ただし、技能実習(3年)を修了した者については、上記試験等を免除し、必要な
技能水準及び日本語能力水準を満たしているものとする。

→???
 ということは、「3年+2年」+「5年」じゃなくて、
 「3年」+「5年」でOKってこと?!
 +2年なんて誰も行かないと思います。
 だって、転職はできるし、
 送り出し機関には、縛られることも無くて済みそうだし、
 詳細不明ながら、もし監理団体などが間に必須で入らなくてもかまわないのであれば、
 受入企業側との直雇用で、企業側にしても余計なコストを支払う必要ないですから。
 人財側にも給与上乗せできるでしょうし。
 転職するかはわかりませんけど。

○ 有為な外国人材の確保のための方策
有為な外国人材に我が国で活動してもらうため、今後、外国人材から保証金を徴
収する等の悪質な紹介業者等の介在を防止するための方策を講じるとともに、国外
において有為な外国人材の送出しを確保するため、受入れ制度の周知や広報、外国
における日本語教育の充実、必要に応じ政府レベルでの申入れ等を実施するものと
する。

→まず、『有為(ゆうい)』って何?苦笑
 能力のある、役に立つって意味みたいです。汗

 悪質な業者=これは、日本国内を言っているのでしょうか。
 つまり、企業から手数料を取らずに、送り出し機関と結託して、
 裏で人財側からお金を取るってことなのでしょうか。
 相変わらず、日系4世のように、監理団体のように、
 非営利のうんちゃらなんて、諸条件を入れるのでしょうか。

 外国における日本語教育の充実って、
 相手国にまたODAなどのおカネをばらまくの?
 たかられて良しでしょう、実現できるならいいけど。

○ 外国人材への支援と在留管理等
新たに受け入れる外国人材の保護や円滑な受入れを可能とするため、的確な在留
管理・雇用管理を実施する。受入れ企業、又は法務大臣が認めた登録支援機関が支
援の実施主体
となり、外国人材に対して、生活ガイダンスの実施、住宅の確保、生
活のための日本語習得、相談・苦情対応、各種行政手続に関する情報提供等の支援
を行う仕組みを設ける。
また、入国・在留審査に当たり、他の就労目的の在留資格
と同様、日本人との同等以上の報酬の確保等を確認する。加えて、労働行政におけ
る取組として、労働法令に基づき適正な雇用管理のための相談、指導等を行う。こ
れらに対応するため、在留管理、雇用管理を実施する入国管理局等の体制を充実・
強化
する。

→法務大臣が認めた登録支援機関って、、、監理団体の事?
 それとも、派遣会社の事?…派遣会社は厚労省じゃなかったかな。
 労働局が指導してますからね。
 新たにOTITみたいに作るのか、OTITに技能実習の延長線上として、
 対応させるのか。
 いや、入管の体制強化とあるので、入管直の旧制度のようにするのか。
 どう転がっていくんでしょうかね。
 利権争いの整理がつくまで、振り回されないことです。笑

家族の帯同は基本的に認めない。

(従来の外国人材受入れの更なる促進)
留学生の国内での就職を促進するため、在留資格に定める活動内容の明確化や、
続負担の軽減などにより在留資格変更の円滑化
を行い、留学生の卒業後の活躍の場を
広げる。

介護の質にも配慮しつつ、相手国からの送出し状況も踏まえ、介護の技能実
習生について入国1年後の日本語要件を満たさなかった場合にも引き続き在留を可能
とする仕組み
や、日本語研修を要しない、一定の日本語能力を有するEPA介護福祉
士候補者の円滑かつ適正な受入れを行える受入人数枠を設けることについて検討を進
める。

→在留資格に定める活動内容の明確化…是非していただきたい。
 そのために無駄な時間と労力を費やす企業と留学生がどれほどいることか。
 手続き負担の軽減、在留資格変更の円滑化…どうやるの?
 入管職員を増やすの?行政書士にアウトソースするの?

 介護はけっきょく日本語要件はN4だけにするの?
 検討を進めるとして、先送りするだけなの?
 ここではそう言っておいて、来年の実効策が具現化するときに、
 ねじ込むの?

こんなところでしょうか。
なお、どれだけ気をもんでも、
じゃあ実際にスタートはいつからなのかが肝心です。
それと、ルール詳細

ここがちゃんと定まらない限り、
介護で踊り狂い、散々迷惑かけた有象無象の方々と、
同じ穴にハマっていきます。
*わかっていずに躍った方々は、今でも苦しんでいるはずです。

新制度の1年前、2年前はこんな感じでした。
2016年3月に閣議決定がなされ、翌年2017年4月からは施行のはずが、
いつまでたっても原案詳細が公表されず、
春前後に衆議院の法務委員会にて審議が始まり、
夏前後に、その詳細が様々公表され、パブコメも出て、
やっとこさ施行は2017年11月。

そして、さらに2018年6月現在、新たに門戸を開いた介護の実習生は、
未だ一人も入国すらできていません。

同様の道をたどるのだとしたならば、
2018年6月に方針がやっと出たところ。
目標は2019年の4月って言ってるけど、
もしかしたら、2019年中に施行までこぎつけられれば御の字じゃないでしょうか。

またぞろ、先駆者メリットを狙って、
学習したことのない、新たなブローカーが、
また懲りずに水面下でうごめきだしていることでしょう。

これはカネになるぞと。

賢明な方々は、十分お気を付けください。

詳細が確定してからでも、全然遅くないですから。

むしろ、見切り発車で後出しじゃんけんになることの方が、
企業にも人財にも迷惑です。
簡単に一人一人の人生狂わせますから。

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