本当にそれぞれにグラデーションがありすぎる…
先日、ある会計事務所の所長さんから、お話を聞きました。
ある先では、自分たちなりに考えてお世話をしていたのに、
たぶん他所の高い賃金に目がくらんで、いなくなってしまった。
ある先では、5年後の進出をにらんで受入に舵を切ったのに、
いなくなってしまった。
外国人労働者を受け入れるとは、
どれだけハードルの高いことなのか。
…我々のように、この業界にどっぷりの身とすれば、
どれだけのことに気を付け、理解し、事前に対応すべきかについて、
ポイントはアソコもココもと、一丁目一番地の入り口の手前で、
相当に説明する。
相手と話しているだけで、
大体は、わかっているかどうかが見えてくる。
それでも、良かれと思い、アレもコレも口うるさく言っていると、
わかっていないからこそ、相手は、
コイツは、ヤル気がないのか…
そもそもナゼ、オマエにそこまで言われなきゃならない…
色んな感情論が渦巻く。
ナゼ、外国人労働者を一人、二人と雇用するだけなのに、
それほどにも膨大な手続きをせねばならないのか。
これなら受入しないほうがマシだ…
不慣れであればあるほどに、そういう思いが交錯し、
結果、
なんでもお任せください!
お忙しいでしょうから、アナタがアレコレ考える必要はありませんよ!
といった悪質やんちゃブローカーが受注を増やしていく。
私などは、ある意味、この人の性質については諦めているので、
手痛い失敗をして、相当なコストと時間と労力を費やした後で、
それでも受入に舵を切りたいが、どこの誰に頼めばよいのか、途方に暮れている…
今度は色々ちゃんと整理して受入したい…
そういう方以外、ほぼほぼお相手しない。
だからこそ、
私は新規受入の現場などは、ほとんどしていない。
私自身も、積極的に新規獲得を目指していない。
(やりたいことができなくなってしまうから。汗)
注:
新人さんは、それでも一緒にアレコレと考えて調べて、
新規の受入先と共に積み上げていく、
何ならリスクも共に背負って、
共に成長していく道を絶対に踏むべきだと思います。
マトモな先は、マトモな受け入れ先からの紹介も多いものの、
そういった入り口から入ってきた場合であっても、
紹介先が、そこまでお金も労力も時間も費やして、
キチンと対応しているから、うまく回っているということを、
理解できない先も少なくない。
残念ながら、監理団体職員も、受入企業も、
ほとんど全員といって良いほど、
軽い気持ちで入り口に立ち、手痛い失敗を繰り返して、こういう流れを踏襲していく。
見えない落とし穴に、諸先輩方と同じようにハマっているヒマはないはずなのに。
時間も労力をコストも、誰もが余計に費やしたくはないはずなのに。
太陽は西からは上らない。
一晩寝たらスーパーマンや聖人君子になっていたなんて人は、
この世に誰一人としていない。
いつだって、誰だって、どこだって、
みんな屍を、踏まえて乗り越えていけた人にだけ、
外国人労働者受入の果実を様々得られ、
ストレスやトラブルが少ない状態を生み出せる。
ただし、
数少ないながらも、これらの意味をおぼろげながら理解し、
最初から、時間も労力もコストさえも費やして、
事前準備に余念のない動きができる方々がいらっしゃる。
そういう方々こそ、新規参入者であっても、
解体新書企画へご参加ご支援くださっている。
決して目先の数万円が儲かるわけじゃない。
振り返っても気づかないほどに、
知らなかったら、大変な方向へ進んでしまっていたのに、
知っていたからこそ、間違えた方向へ進まずに済んだってことが、
たくさんある…つか、なきゃおかしい。苦笑
また、どの程度の監理実務が求められるのか、
真っ当に誰に後ろ指さされることなく取り組んでいる人たちが、
どんな肌感覚で、レベルで、ステージで、取り組んでいるのかに、
触れられる機会は、たぶん他にはないものだと思われる。
(専用サイトでも、チャットワークでも、メール配信からでも、感じ取れるものがある)
フツー、人は予防にはお金を使わない。
明らかに誰もが想像がつく、自動車保険や損保、生保はまだわかりやすい。
でも、この業界で、技能実習生がどんなトラブルを巻き起こすのか、
受入側では、業者側では、どんなトラブルが発生するものなのか、
まして、それがどれほどクリティカルなのか、
知らないから、想像すらつかない。
我々が10年、20年前に経験してきたことを、
2020年も終わる、今、まだ、経験していない先に、
わかろうはずがない。
そんな簡単に受入に成功し、
受入先のほとんどが多くの果実をむさぼれているならば、
世の中、ホントに楽に渡っていける。
毎年、必ず取っていいほど思うのは、
もしかして、様々なリソースにゆとりのある大企業に近い部類の会社しか、
マトモな受け入れはできないのが、この業界なのかとさえ思う。
人的リソースがないからこそ、中小こそが受入意欲旺盛なのに。
まったく、難儀な宿命を背負っている業界です。
それでも、若者の元気、満面の笑顔を見ていると、
自然と、やってやらなくちゃなぁと思えるから、タチが悪い。笑
もちろん、受入先からの心からの感謝も含めて。
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