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ディスってるんじゃない…技能実習制度廃止論者に対する私の見解

先日、久しぶりにこの視点でつぶやいてみたら、
真正面からコメントを頂戴しましたので、
たまには、私の考えを丁寧にお応えさせていただこうと思いました。
丁寧に…=どうやっても長くなります
キチンとご確認、ご理解願えたら嬉しいけど…願望で終わらぬよう頑張ってみます。汗

特に、毎年毎年、「技能実習制度は奴隷制度だから廃止せよ!」と、
シュプレヒコールを声高に上げる、
特にまだ若い情弱(失礼)な方々に、ご参考になればと。

こんなコメントを頂戴したので、
コレを一つの視点としてもお応えしてみます。

まずは、話の流れを…(詳しくは↑のリンク先をご覧ください)

(私)
久しぶりに…
労働者として転職を認められて働きたいならば特定技能で。
カワイソウだから…で通るのは、本当に間違っていると常々思う。
車は凶器ではない、運転する人の過失か狂気なだけ。
事故の被害者家族でも、国は車を廃止せよと叫ぶ人は、世界各国でも見たことがない。
https://nordot.app/880054788567351296?c=840433919169265664 

(Bさん)
車は制度ではないので、技能実習廃止と比較して世界でも例がないとするのは適切ではないかと思います。例えるなら技能実習に問題があるので外国人労働者は全面廃止とするのならおかしいですが、特定の制度で繰り返し問題が起きているので制度廃止だと叫ぶのは間違ってはいないかと思います。

技能実習の問題が制度にあるのか別に要因があるのかを検証しなければ、制度を変えても問題解決はできないでしょうが、制度廃止を訴える方の「制度目的と実体の乖離」「来日前の多額の借金」「転職の権利の制限」について真正面から回答しなければ廃止の主張を止めることはできないかと思います。

(私)
こういう方がいらっしゃって、水掛け論になるから、こういう投稿は控えてたんです😅
個人的には、もっと抽象度の高い視座で考えてるつもりで、ソコでの重箱の隅はナンセンスだと思ってます。
なので、この議論にはこれ以上お付き合いできかねますので、何卒、ご容赦くださいませ🙇🙇🙇

(Bさん)
折角技能実習についてTwitterで意見発信をされたので、なぜ水掛け論でナンセンスだと考えるのか高い視座でお答えいただければ様々な立場の方にも議論のきっかけになるかと思いましたが、お答えいただけないとのことでちょっと残念です。

…てお話について。

「建設的な議論」にはならず、
「水掛け論」になるのは承知のうえで、
お応えしてみます。

・「車は制度ではないので、技能実習廃止と比較して世界でも例がないとするのは適切ではない」 
→ココで伝えたい「車」とは道交法のコトを示しています。
もうこの時点で、重箱の隅になり、議論にならないと思ってしまうんです😢
伝えたいのはソコじゃない…
今度は制度と法は違うとか指摘されるのかな…。
ルールはルール、法律自体が異なる種類なのは承知していて、
一般的に親しみのあるわかりやすい比較対象として引き合いに出しているだけで、
ココでは、種類の違いを伝えたいワケではなく、
そもそもがルールってさ…ってお伝えしたかったことを、何とかご理解願えると大変ありがたいです。

・「例えるなら技能実習に問題があるので外国人労働者は全面廃止とするのならおかしいですが、特定の制度で繰り返し問題が起きているので制度廃止だと叫ぶのは間違ってはいないかと思います」 
→技能実習制度で繰り返し問題が起きているのは、おっしゃる通りです。
そしてそれは、技人国でもEPAでも留学生でも、どんな在留資格でも、問題は繰り返し起こっています。
また、別に技能実習や外国人に限らずとも、
日本人にも人権侵害、賃金不払い、虚偽、労働関連法違反などなど、
たくさん起こっています。
「繰り返し問題が起こっている特定の制度は廃止すべき」であれば、
世の中のルールのほとんどは、廃止すべきなのでしょう。
例えば、安衛法違反なんて問題は繰り返し繰り返し起こっている問題です。
その数も、技能実習の違反とは比較にすらならないほどです。
廃止すべきなのでしょうか?
私が言うとバイアスがかかっているように感じるのでしょうけれど、
別に技能実習制度だけの肩だけ持とうというお話ではありません。
その本質、深さ、真因はどこにあるのかを考えるうえで、
たまたまいくつか別の引き合いを例示した方が、
底流に流れる共通点がつかみやすいから、良かれとこういう説明の仕方をしています。
そんで、こういうと、今度はまた違う理由を上げてきそうですが、
全て、それらは「本質的な真因から派生して表面化するいくつかのポイント」でしかないので、
こういう「深さ(抽象度の高い視座)」で理解すべきではないかと考えています、私は。

・「技能実習の問題が制度にあるのか別に要因があるのかを検証しなければ、制度を変えても問題解決はできない」 
→個人的には、「問題の本質」は「人」にあって、「制度」にあるのではないため、
どれだけ制度を変えても、本質的には問題解決できないと思っています。
そして、それは特定技能、道交法、入管法、労働関連法…全て同じです。
万引き、傷害事件、殺人事件…なくなりませんね、
もはや刑事罰の全ての法を廃止すべきなのでしょうか。
「廃止して本当に問題解決できるならば」私もその方が良いです。
ただ、また新たな制度が生まれます。
特定技能が良い例ですね。
原因、真因を深く考えると、「人」に問題があると、どんな法でも同じことがいえると思います。
技能実習法でも同じことじゃないですかね?
どんな「制度」もまた、「完璧な制度」なんてないので、
常に、より適切適正に変化(アップデート)していくものです…他の法律も見ればお分かりの様に。

コレらを「抽象度の高い視座」と表現しました。
俯瞰的(多面的複眼的総合的な視点)という言い方でも構いません。
本質とも言い換えられるかもしれません。

そんで…

・「制度廃止を訴える方の「制度目的と実体の乖離」「来日前の多額の借金」「転職の権利の制限」について真正面から回答しなければ廃止の主張を止めることはできない」 
→まずもって、「廃止の主張を止める」なんて上から目線な行為をするつもりは、少なくとも私にはありません。
誰にも「主張」はあるでしょうし、物事を十二分に多面的本質的に理解が十分ではない段階の人はたくさんいます。
(いつものコトですが、私が上でアナタが下で…とか言いたいワケじゃないです)
だからと言って、主張しちゃいけないなんてあるわけない。
主張を止めたいんじゃなくて、別の視点や理由があるから、
今まで廃止されずに、ブラッシュアップの路線で進んでいるのが現実なんじゃないかなと、
私もまた、主張(意見)を述べているだけのことです。

さて、お題を頂戴できたので、一つ一つ書いてみますね。
「制度目的と実体の乖離」… 
制度の建前が時代的にもそぐわないのは、有識者の方々もご指摘されている通りです。
そもそも論として、
ココを軽視し実質的な労働者として受入ビジネスに励んているのがケシカランってのが、
ケチをつけたい方々がツッコミたいところなのでしょう。
ただ、結果的に、人材育成、国際貢献、国際交流事業としてアチコチで実現できているのも、
また現実なんですよね。
いずれにせよ、より現実に即した目的表現へと変化していくべきなのだろうと思います。
目的自体が大きく変わるコトを「廃止」となるのか、「新制度」となるのかは、
役所側が決める仕事であり、ぜひより良い方向へと導いていただきたいと強く願います。

「来日前の多額の借金」… 
コレはわかりやすく言えば、フィリピンから以外は、国が受入を止めればよいのではないですかね?
ベトナム、ミャンマーなどは、その国が出稼ぎ労働者から手数料を得て良いとしています。
主権国家にルール変更させられる強制力など日本が持つはずもないので、
結果として、「来日前の多額の借金」をさせる国からの受入はしなければ良いのではないでしょうか。
こういったルール自体、それぞれに国が定めるものであり、
その国毎に尊重されるべき理由や背景、判断があります。
下々の我々は、法の下に選択をするのみです。
多額の借金と言えば、留学生も同様ですが、留学生制度は廃止しなくても良いのでしょうか?
加えて、個々の諸事情で、借金してくる方々もいますが、
個別の事情=多様性の尊重をすることなく、
一律、多額の借金保持者をシャットアウトすれば良いのでしょうか。
借金=全面悪という、ココでも短絡的な考え方は、視野狭窄と思ってしまいます。

えっと、後は
「転職の権利の制限」… 
転職はできた方が良いですね。
なので、特定技能ができてる今は、
特定技能を選択すればよい。
それだけのコトです。
その前提の上で、議論?にお付き合いしてお答えすると、
技能実習は、今でも「転籍」はできます。
マトモなレールと思いきやルールを守らぬ虚偽や虐待的受入であったならば、
救済されるためにも、転籍は現時点でも十分可能です。
「制限」とありますが、OJT的な位置づけが技能実習です。
ソレが許可されて来日しているのであって、
この点の自由を求める行為そのものが、間違っています。
繰り返しますが、転職を前提として来日するのであれば、
転職が担保されている在留資格での来日をすべきです。
もしくは、その転職が自由な自国内で活躍する選択をすべきです。
ココもまた、制度の問題ではなく、関わる人の問題だと思われます。

 
なぜ水掛け論になると言うのか? 
→前述のように記載すると、今度はその重箱の隅をつついてくるし、
別の表面的な面を荒探しして、指摘が始まります。
確かに、様々な視点で検証をすべきなのですが、
これまたキリがないので、
一つ一つの論点を丁寧に深掘りして「その視点」での結論を出していくことで改善が進むと思っています。
特にTwitterでは140文字の中では、とっ散らかるしかないので、
議論がなかなか深まりません。
また私も誰でも同じだと思うのですが、
自分の主張を否定されると(否定してるつもりではないんですが)、
どうしても気分は悪いし、認めたくない反発心が頭をもたげ、
自分の意見に従わせよう、正しいんだって言いたくなり、
次の別の理由を探して、新たに被せていきたくなります。
コレを水掛け論っていう言い方をしています。
かくいう私も、自分では気づいていない視点や問題点は、
別の立場、別の人から指摘や問題提起されないと、
気づけないし、認識できないので貴重な機会にもなるワケですが、
少なくとも、先に申し上げた「抽象度の高い視座」での議論にならないと、
派生した表面のお話ばかりになり、キリがないから、
水掛け論はご遠慮願いたいと申している次第です。

なぜ、抽象度の高い視座だと言ったのか? 
→まずもって、こういう言い方は高慢ちきに見え、
お相手の方にとっては侮辱されたと感じさせてしまいますよね。
その点は、平に謝ります、ゴメンナサイ。
ただ、上述のことは、とてもTwitterの一言では伝えきれないし、
読む人が読めば、この意味をご理解いただけるのではと、私は思っています。
高い視座=特に俯瞰的な視点というのは、
訓練しないと身に着けられないとどこかで聞いた覚えがあります。
(ご理解できない方は、既読スルー願います)

 
議論のキッカケになるのは好ましいことだと思っています。
こういうコトをダラダラと書いてしまったのも、
このお相手の方が、とても頭の良い方、私などよりもよほど勉強されていらっしゃる方だと、
わかっているからこそ、書いてみたものです。

ただ、その割に、どうも一つ一つの言葉尻の些事に固執されている気がしてなりません。
もっともっと大きな視点、深く根本的な論点で、
ズームインズームアウトしながら、全体像を考えつつ、
ご覧いただけると、ご容赦願えるのではなかろうかと願っています。

 
私は、
現行の技能実習制度が廃止になろうが姿を変えて存続しようが、
それは時代の流れなので、逆らうつもりも抗うつもりも毛頭ありません。

前述が、傍から見て、業界擁護、ポジショントークと思う方は、
それはアナタの見解なので、全面否定はしません。
私も過ちを犯す人間なので、『完璧な人間』ではありませんから。

今回のこの投稿は、
私はアナタ自身を否定しているのではなく、
アナタの見解に対して、別角度からの見解を提示して私の意見を述べているだけのコトであって、
ソコにアナタを貶めようという意図はないことを、改めて書いておきます。
(伝わって欲しいところです、ココのところは)

私は、どうしても、
単純に制度否定、批判さえしてれば問題解決する…
という短絡的、単眼的、近視眼的、安直、投げっぱな考え方には、
賛同できません。

私は目の前のカワイソウな外国人が生まれていることについて問題提起しているんだ…
周りの他の人たちのことはココでは話してない…
だから、その解決には廃止しかなく、
他で喜んで幸せに活躍している他の外国人のことなどどうでもよい…
そんな外国人や受入先のために東奔西走してる人のことなどどうでもよい…
“無意識に”思考を止めたい、逃げたい、低きに流れたい、
そういった考えなのかと感じてしまいます。

人によっては、
私を業界肯定論者として、
ソコに私自身の利益保護の思惑があるんじゃないかとアナタが想像するように、
私もまた、廃止を訴えている人たちには、
廃止論者の利益保護の思惑があるんじゃないかと、
ついつい疑ってしまう方もいます。
(このBさんのコトじゃなくて)

どのみち、急激な方向転換は、
ソコに関わる全ての方々に大きな影響を与えます。
そしてその影響は、ほとんどが悪影響の場合が多い。

廃止でも何でも構いませんが、
やはりソフトランディング的な方向転換が望ましいと思います。

 
追伸、
「人の命(人権)を軽視する発言で信じられない!」
って乱暴かつ短絡的な批判をする方が多いのが、この問題に対する人権派の方々の思考傾向。
業界人がそんな人ばかりなら、制度そのものはとうの昔に廃止どころか禁止されてます。
ほとんどの業界人は、軽視するどころか、真逆で、
水面下で、キチンと両者の言い分を聞き、公平に筋を通して、丁寧に対応しています。
単に、
「人権保護を盾にすれば、誰が誰に何したっていい…他のルールなんて無視して構わない」
とは考えていない
だけです。
メディアに載るほどのトラブルになる前に、ちゃんと収めているのが実態です。
企業側にしか立たないような収め方では、収まらないので、
独断と偏見の色眼鏡で安直に邪推しないでくださいね。
残念ながら、情けない連中もいますけど。

追々伸、
書いたようにキリがないので、ココではご指摘のあった点のみとなります。
全てを私の個人的な意見のみで判断するのも好ましいとは思いません。
短絡的にならぬよう、ご注意ください。

どこまでも個人の見解ですが、
人権派の方の大半は、
当事者双方に寄り添おう、両者の主張をキチンと聞こうという姿勢がない方が多く感じられて、
本気で解決していこうという姿勢には思えない場合が多いのも残念です。
むしろ、本当にカワイソウな外国人弱者で自身の儲けを増やそうとしてる人もいるくらい。
ちなみに、このBさんは別で、特殊な方だと思います…
じゃないと私もこうやって返答する気にもなりませんでした😅
たいていはコチラ側が相互理解したうえで、アウフヘーベンしようと思っても、
どこまでも頑なに一方的でしかなくて、決して交わろうとはしませんからね。
自身の主張のメンツや、勝ち負けとか損得に縛られ過ぎなんじゃないかな。
しかし、何かしらに対して、批判、否定するのが本当に好きなんだろうなあって感じますね。
私などは、クセで、つい、建設的生産的健全的で無理のない解決策を探し始めちゃいますが…。

えっと、最後、
結論として、意見を交わしても生産的、建設的にならないことばかりなので、
お互いに主張したいことを述べて、終わりにしておく方が、
互いにストレスがないと思います。
なので、これまた、そんな方々からの様々なコメントには、
この先のお話にお付き合いする時間は取ろうと思っていません。
あしからず、なにとぞご容赦願います。

ベースの倫理観のプライオリティが違う方、
頭脳の論理的思考回路がそもそも根っこから違う方には、
どれだけ丁寧に説明し、伝えようとも、理解は難しいのかもしれません。
だとすると、交わりアウトヘーベンすることは相当困難なのでしょう😢

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