いつも通り、昨日の続き…
受入企業側の行政処分の深掘りです。
早速行きます。
技能実習計画の認定の取消しを行った実習実施者
(1)池上工業株式会社(代表取締役 池上 智威)
認定計画の取り消しは(3件)
令和元年6月10日~同年9月5日認定分。
処分理由:
労働安全衛生法違反により罰金の刑
処分根拠:技能実習法法第 16 条第1項第7号
第 16 条第1項
七 出入国又は労働に関する法令に関し不正又は著しく不当な行為をしたとき。
相変わらず安衛法違反の罰金先は、建設ですね。
作業構台の組立て作業を行わせる際、労働者に対して作業構台の組立て作業に係る作業順序を周知しなかったもの
R3.1.14送検
冒頭からなんですが、アルアル過ぎて呟く言葉も尽きてくるってものです。
どれだけ厳罰化しても、こういう問題が無くなることがないのが現実。
さて、われわれ日本人の、役人の知恵や工夫は、今後どのような改善策を?
いつもながら法には無理があるから、自前で様々選択するしかないと思うけど。
(2)OSJ有限会社(取締役 大江 淳子)
認定計画の取り消しは(16件)
平成30年3月9日~令和2年2月19日認定分。
処分理由:
認定計画に従って技能実習を行わせていなかった
外国人技能実習機構の職員に対し、出入国又は労働に関する法令の規定に違反する事実を隠蔽する目的で虚偽の帳簿書類を提示した
処分根拠:技能実習法第 16 条第1項第1号、第2号(同法第9条第6号)及び第5号
第 16 条第1項
一 実習実施者が認定計画に従って技能実習を行わせていないと認めるとき。
二 認定計画が第九条各号のいずれかに適合しなくなったと認めるとき。
五 第十四条第一項の規定により機構が行う報告若しくは帳簿書類の提出若しくは提示の求めに虚偽の報告若しくは虚偽の帳簿書類の提出若しくは提示をし、又は同項の規定により機構の職員が行う質問に対して虚偽の答弁をしたとき。
↓
第9条
六 技能実習を行わせる体制及び事業所の設備が主務省令で定める基準に適合していること。
縫製業、3つほどのグループ会社の一つ。
今回の処分には、同グループの残り2社の名前はない。
女性代表としてどこぞのインタビューにもお応えしていた記事もありました。
虚偽…今までの全ての信用がガラガラと音を立てて崩れ去っていく。
まあ、わかってやってんでしょうね。
ということは、事業も縮小するか、いっそたたむのかな。
縫製系は取引先次第で一発アウトでしょうからねえ。
(3)株式会社織部(代表取締役 相馬 香)
認定計画の取り消しは(16件)
平成30年3月23日~令和元年10月30日認定分。
処分理由:
方出入国在留管理局より外国人の技能実習に係る不正行為に対する通知を受けた
処分根拠:技能実習法第 16 条第1項第3号(同法第 10 条第9号)及び第7号
第 16 条第1項
三 実習実施者が第十条各号のいずれかに該当することとなったとき。
七 出入国又は労働に関する法令に関し不正又は著しく不当な行為をしたとき。
↓
第 10 条
九 第八条第一項の認定の申請の日前五年以内に出入国又は労働に関する法令に関し不正又は著しく不当な行為をした者
かばん製造・卸とか出てきました。
店舗?ご自宅?お店?工場?
よくわかりませんが、住所を見ると二棟の拠点がありました。
いつもながら、どんな不正行為をしたら、こういう行政処分を受けるのでしょうね。
昨日の話じゃないですが、「改善」願いたい点です。
でないと、啓蒙に繋がらない。
(4)株式会社川中鉄工(代表取締役 坪井 勝三)
認定計画の取り消しは(9件)
平成30年6月4日~令和元年7月4日認定分。
処分理由:
認定計画に従って賃金を支払っていなかった
処分根拠:技能実習法第 16 条第1項第1号
第 16 条第1項
一 実習実施者が認定計画に従って技能実習を行わせていないと認めるとき。
出た、賃金不払い詐欺会社。
日本人の賃金も詐欺してるのかな。
3社のグループ会社ですって。
他の2社でも同様なコトが起きてそうですね。
雇用条件や労務管理もテキトーなんだろうな。
そういう先で働く労働者にさえ、同情できなくなってきてる今日この頃。
(5)株式会社関西溶接(代表取締役 仲林 宏明)
認定計画の取り消しは(3件)
令和元年6月20日認定分。
処分理由:
認定計画に従って技能実習を行わせていなかった
処分根拠:技能実習法第 16 条第1項第1号
第 16 条第1項
一 実習実施者が認定計画に従って技能実習を行わせていないと認めるとき
溶接会社で、職種不適合とは言い難いような…
と思いきや、実は建設会社だったという。苦笑
建築、土木現場での溶接作業…鉄筋みたいですね。
なんだかなーなんだかなー…職種不適合なんだろうな。
あ、でも、こういうときも、作業内容での就労制限は無意味だと思ってしまう。
いや、技能実習という苦肉の策では、致し方ないのだけれども。
(6)株式会社サンテック(代表取締役 飯領田 弘美)
認定計画の取り消しは(30件)
平成30年9月20日~令和3年4月16日認定分。
処分理由:
認定計画に従って技能実習を行わせていなかった
外国人技能実習機構の職員に対し、出入国又は労働に関する法令の規定に違反する事実を隠蔽する目的で虚偽の帳簿書類を提示した
虚偽の答弁をした
処分根拠:技能実習法第 16 条第1項第1号、第2号(同法第9条第6号)及び第5号
第 16 条第1項
一 実習実施者が認定計画に従って技能実習を行わせていないと認めるとき。
二 認定計画が第九条各号のいずれかに適合しなくなったと認めるとき。
五 第十四条第一項の規定により機構が行う報告若しくは帳簿書類の提出若しくは提示の求めに虚偽の報告若しくは虚偽の帳簿書類の提出若しくは提示をし、又は同項の規定により機構の職員が行う質問に対して虚偽の答弁をしたとき。
↓
第9条
六 技能実習を行わせる体制及び事業所の設備が主務省令で定める基準に適合していること。
「株式会社サンテックは同名法人が302社あります」…苦笑
縫製ですね。
30件なんて久しぶりにソコソコの数字かと思いきや、縫製かい。
つかね、ホント思う。
こういう人身売買のヤカラに実習生の斡旋配属を支援してる監理団体名も晒せ!って。
企業単独型ならまだしも、どだいこういうヤカラには、
悪質ブローカーが付いてないと無理なんだから。
虚偽の裏には、賃金不払い詐欺などさらに多くの違反が隠れているコトでしょう。
どうして機構は、こういった受入先は処分するのに、
斡旋した監理団体は処分しないのか。
そもそもの制度の建付けが、全ては実習実施者にあるとなっているのは百も承知で、
その監理指導責任があるのが監理団体。
知らなかったで済めば警察はいらないんじゃなかったんかい!って、ついつい…
続きはまた、明日。
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