一年がたとうとしている今、
この業界は、みんなそれぞれに疲弊している。
この一年近くの間に、本当に様々なトラブルに見舞われてきたはず。
妊娠騒ぎ、倒産による転籍支援、入国不可による転籍引き受け手配、
転職斡旋ブローカーによるあまりにお粗末な片道転職行きの事後対応、
入国できるようになったと思えば、また止まる。
レジトラによる14日間隔離×個室×公共交通利用不可の多大業務負荷。
全てが一気に重なることもあり、
それも計画的にではなく、突発的に起こることばかり。
全てにおいて、新たな活動原資となるお金はろくに入ってこない。
たぶん、今年の監理費管理簿はぐちゃぐちゃになっていて、
借入まで起こしている組合もありそうです。
債務超過や非営利事業としての損益プラマイゼロ成立なんて、
到底至難の業。
かといって、虚偽の報告は許されない。
現実論としての多少の化粧直しはあるのでしょうけど、
そのレベルで体裁を整えられる先は多くはないはず。
気概のあるプロ意識の高い方々であっても、
最初の頃はまだまだ駆けずり回れていたとは思えど、
半年、一年と経つうちに、そりゃエネルギー切れで、
タイマーがピコンピコンって鳴り出してしまう。
多様性が許容され、「個」は尊重されることが当然となった今、
働く場所、働く職業、得る賃金、生活スタイル…
コロナに関係なく、
みんな、自身が活きる居場所を求め、さまよう。
ナニジン問わず、職を失った人は、
今までの自分が認められ、評価される次を求め続ける。
そんな都合の良い現実なんか、ないことをわかっていながら。
ベトナム人のみならず、いわゆる『子供』は我慢が聞かない。
自身の存在価値を社会の中で客観的に見れる視点も知識もない。
平たく言えば、「ワガママ」。
別に「ワガママ」でも構わない。
その結果をその身に受けるのは、自分自身だから。
人は今前の生き方を、そう簡単には変えられない。
根っからの性格や、躾のなさは、そう簡単には直らないし、
そう簡単にはブラッシュアップされない。
いっとき、このコロナ禍(下)では、
社会弱者から順番に、詰んでいく。
弱者救済も盛んなこの業界。
優しい日本人はたくさんいるものの、
かつての平時でさえ、ワガママな人間は、誰も助けようとする気にならない。
まして今、当然、平時よりもあらゆる面でゆとりのない中、
ワガママな人間に費やせる時間もコストもあるハズがない。
社会弱者の中で、さらに残念な人たちから、
生活がどうにも成り立たなくなっていく。
駆け込み寺も、毎日大変でしょうね。
他責志向のぶら下がりが増え続けるんだから。
日本国民ではない以上、差別ではなく区別として、
本来は、母国へ帰国して、その国で生きていくことが筋といえば筋。
だけど、今は、容易に帰国することすらままならない。
技能実習生関連のトラブルは、
すべからく、入り口のミスマッチングに起因している。
ただし、この有事の状況では、
受入先自体も巻き込み事故にあう確率は高まっており、
社会的弱者にいる技能実習生もまた、
どれだけのマッチングを重ねてきていたとしても、
世知辛い世に、唐突にホオリ出される場合はありうる。
だとしても、
良い子悪い子フツーの子、様々いる中で、
良い子はどこかでツブシがきく。
フツーの子は、支援担当者が上手いこと導いてあげれば、
収まるべきに収まり、何とか事なきを得ることも多い。
そう、悪い子は、どうしようもない。
結果、受入先からも放逐され、次に引き受けてくれる先もなく、
駆け込み寺へ転がり込むか、
マフィアなどへ転落するしか、選択肢がない。
コレが今の負のスパイラル。
ココにおいて、技能実習制度業界で言うと、
最終「保護」責任があるのは、国であり、機構となる。
機構…責任取りようがないですよね。
一人一人、個別に丁寧にケアしおおせない、現実的に。
で、不法就労ならまだしも、犯罪に手を染めていく。
それらを手をこまねいてみている。
このままだと、日本国内にベトナム(他国も)の麻薬ルートや
様々な地下組織が広くめぐらされていくのを、
指をくわえてみているだけとなる。
抗争が起き、治安は悪くなる。
ほとんどのケースで、捕まると、それは元技能実習生や元留学生。
表面とその時の断片しか見えていないメディアやジャーナリストに踊らされ、
一般大衆は、また騒ぎ出す。
損なストーリーに嫌気がさして、
食うに困り、行く先もなく、
保護して欲しいと不法滞在として入管へ出頭しても、
なんにもできない、してくれない。
しようがない。
日がたつにつれて、ますます混とんと化していく今、
徐々にこの業界の良識人たちでさえ、
手にあまり、手が届かない、救済しようのない人たちが増えていく。
常識人だけに、ガンジガラメの法もまた、足かせとなって、
自由に動けないのもあって。
コレが今の現実。
誰もが精いっぱいに今の自分たちの生活を精一杯生きている。
誰が悪いワケではない。
国がキングストン弁の役割を担うものの、
国も企業も、自分たちの都合で招き入れた外国人労働者の扱いに、
苦慮している。
誰も現実的な解決策を提示することもできない。
生活と法にガンジガラメで身動きができないのだから。
結果、
この業界の一人一人が、目の前にいる相手に対して、
可能な限り、できることを丁寧に取り組んでいくことしかできない。
であれば、やれることをコツコツと。
そして、自身も成長を遂げて、よりできることを増やしていくしかない。
今は、先のことは考えられない。
誰もがアレコレと想定しても、実際は先が読み切れない。
今、目の前にあることに、愚直に丁寧に取り組んでいこう。
それが明日へとつながる道を、切り開いていくと信じて。
追伸、
自己責任論者であろう私からすれば、
今まで通り、誰かの、何かのせいにすることなく、
稼いで行ければ、自分と家族は最低守っていけるので、
自己保全のためにも、緊急事態宣言下の今、
改めて、自分の明日のために、
今まで手を出してこなかったことにも、
アレコレとトライしていくことをお勧めしたい。
夏に試験的に取り組んでみたプチセミナーに参加くださった方々も、
どこまで新たなトライを「続けて」いられたのかどうか。
この半年が、大きな差になっていると思われる。
そして、また、この先ももっと。
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