昨日の続き、始めていきます。
昨日(前半)は以下をご参照ください。
また、技能実習計画の認定取り消し案件を、細かく見てみる…(前半)
https://gaikokujin.link/blog/?p=5263
自分を戒めるためとはいえ、
ホント、細かく見ていくと、
業界、職種を問わず、情けない受入先と、
その背後にいる残念な監理団体が存在することが、
透けて見えてきます。
技能実習計画の認定の取消しを行いました
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_14245.html
さて、後半、頑張っていきましょー!
(8)末吉工業株式会社(代表取締役 村田哲夫) 4件
平成30年10月24日認定分
労働安全衛生法違反により罰金の刑
輸送用機器部品及び建設機械部品の製造販売。
おぉ~、資本金14億の、すんごいグループ会社の一社なんですね。
親会社は、
全員参加でよりよい明日を目指す企業…なんですって。
働く喜びを共有できる風土を醸成する経営戦略なんですって。
誠意をもって貢献、
仲間を思いやる、
素晴らしい会社のようです。
IR情報まで公開されてます。
末吉工業自体も、
世界を俯瞰する 部品メーカートップらしいですね。
どんなトラブルがあったのでしょうか。
(9)大宝カンパニー株式会社(代表取締役 寺川正雄) 5件
平成30年 4月17日認定分 並びに、
9月28日認定分
入管より、技能実習に係る不正行為に対する通知を受けた。
(どんな不正行為の通知なんでしょうね?)
土木、型枠、解体などの会社。
HPなどはなく、これまた、どんな会社なんでしょうね。
(10)株式会社高橋組(代表取締役 高橋富男、高橋時雄) 10 件
平成30年6月 1日認定分 並びに、
同年7月17日認定分
同年9月10日認定分
労働安全衛生法違反により罰金の刑
とび・土工の会社。
ビジョン、ミッション、行動指針まで、
素晴らしい言葉が列挙されています。
社長さんも満面の笑みで、お顔を出して、
気合の入ったご挨拶をされています。
何か現場で大きな事故でもあったのでしょうか。
『絶対に事故はしない・起こさない』と心に誓っていらっしゃったようですが…
(11)広容株式会社(代表取締役 金本英樹) 5件
平成30年 6月 1日認定分 並びに、
8月 3日認定認定分
労働安全衛生法違反により罰金の刑
産廃の会社みたいですね。
地球のため、あなたのため、未来のために、
頑張って事業に取り組んでいらしたようです。
(12)有限会社三神製作所(代表取締役 松山昭博) 13 件
平成30年 5月23日認定分 並びに、
7月12日認定分
10月12日認定分
平成31年 2月 7日認定分
労働安全衛生法違反により罰金の刑
プレス加工の会社。
「正直・誠意・信用」をモットーにした会社とのこと。
(13)株式会社ミチヨ(代表取締役 堀内美知代) 3件
平成30年11月20日認定分
認定計画に従って賃金を支払っていなかった
役員のうちに技能実習法の規定により実習認定を取り消された実習実施者の役員がある
最後の最後で、何の会社かは、検索したくらいじゃ出てきませんでした。
細かく丁寧に見ていくと、
個別の行政処分書面の中に、処分理由や根拠を記載されている部分があるのですが、
そこに、(同法第 10 条第 12 号)って記載があります。
調べてみると、以下の条文でした。
『十二 暴力団員等がその事業活動を支配する者』
・・・
・・・
以上、13社。
改めて振り返ってみると、
今回は特に、安衛法違反による行政処分(認定取り消し)が多かったですね。
安衛法違反は、
残念な事故発生でも、罰金刑などに問われてしまうケースもあるのか、
また技能実習生だけ気を付けていればよいのではなく、
日本人従業員に起きた不幸な事故でも、
同様の刑を受ける結果となった場合、
外国人労働者もまた、巻き込み事故にあうことになります。
当然、監理団体も、送り出し機関も。
なお、今回、平成30年の認定取り消しが多かったですね。
コレ、平成30年、平成31年=令和元年、そして、今、令和2年。
2年から下手すると3年近くが経とうとしている認定分が多い。
そして、裏で小耳にはさんだお話では、
受入前、何年も前の罰金刑を失念していたのか、
まだ5年以上経っていなかったのか、
日本人従業員で起きたことだから、言わなかったのか、
後で発覚して、今更の取り消し処分になってしまったようなお話も聞きました。
改めて振り返ってみれば、
安衛法違反以外は、相変わらずの、
『賃金不払い』
『虚偽の報告』
『不法就労助長』
この三つは、どうしようもなく悪質そのものと思われます。
不正行為ってのは、具体的にはよく見えてきませんが、
後は大半が安衛法違反。
実は、マトモに取り組んでいる先でも、
どれだけ気を付けていても、
事故は起きてしまう場合が考えられます。
厳しい言い方をすれば、
万が一の事故まで、命にかかわるなど大きな事故の場合は特に、
会社の責任と追い込まれる場合も少なくないので、
マトモな先は、ココに特に注意を支払うべきなのかもしれません。
昨日もご紹介したように、
安衛法での罰金刑になる部分にフォーカスして、
今一度、見直してみるのも手ではないでしょうか。
胸くそ悪くなるのは、
コソコソ隠れて、悪さをしているように見えてくるヤカラ。
潜って潜って、最低限の情報しか、表には出さないヤカラ。
自社の事業内容そのものを、
守秘義務扱いの案件として、
会社のHPすら作っていない先も、未だに少なくないのでしょうし、
ちゃんとやっていれば、別にとやかく言われる筋合いじゃないのは承知しているつもりです。
ですが、
アホなことをするために、情報公開をしない連中のことを考えると、
むしろ公明正大に堂々とHPなどで広報できていない会社は、
なにかこう、後ろめたいことがあるんじゃないかとさえ、
疑い深くなってしまいます。
私など、根本的に悪質ブローカーとみられたくないので、
これでもかと、メンドクサイことを訴え続けています。
業界が業界だけに、表面的には、匿名発信は否めないのですが、
思わず最初から、ノーガードフルチン戦略すらとりたくなります。苦笑
キチンと?している先は、隠れているどころか、
堂々と、立派な会社理念、方針、などを社長自らの言葉で公表公開している会社も、
たくさんあります。
で、堂々と公開しているならば、
今は特に、きちんと自ら吐いた言葉にこそ忠実に、
襟元を正していればよかったのにと。
後悔先に立たず、
後になっては取り返しはつかない。
私なんて、皮肉しか言えないし、
あの会社って、そういう会社なんだってレッテル張られて、
世間様にはそういう目でしか見られなくなる。
社名や代表者名は、ググったら最低5年は違反者としてネット上に残り続ける。
手を変え品を変えて、アレコレやろうとしてみても、
ハローワークから求人を断られる可能性すら考えられます。
同業他社は、変わらず外国人技能実習生の受入に励めますが、
こういう行政処分を食らってしまうと、
自社だけが、その選択肢を活用できなくなってしまう。
技能実習生の受入をしていたくらいですから、
ほんの数名であったとしても、
人手不足に困っていた業界の方々ばかりかと思われます。
結果、正に倒産の危機すら招き迎えかねないって意味です。
ちゃんとしている会社であれば、
余計に輪をかけて、安衛法違反での罰金刑になるようなポイントは、
死に物狂いで、ケアすべきなのかもしれません。
あと、思うのは、
やっぱり在留期間があり、技能実習としての残りの期間を考えると、
転籍受入先探しのめどが立ったところから、
行政処分公表されていくのかもしれません。
要は、処分までには時間がかかるってことですね。
でないと、国際問題になりかねませんから。
相手国へ有利な交渉カードを、自ら生み出す必要はありませんから。
まぁまぁ、今回もまた、色々と学びになりました。
特に、巻き込み事故にあうリスクは、気を付けないとと。
「アップデートできていない経営者が率いる受入先」を抱えるリスクが、
また別角度からも見えてきたように思われます。
安衛法、気を付けていきたいですね。
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