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外国人労働者業界は、これからどうなっていくのか、改めて考えてみた…

10月1日、日本は世界各国に門戸開放を宣言した。

オリンピックを控えている分、
来春へ向けての地ならしの意味も十分にあろうかと思いますが、
少なくとも、日本は閉じてはいない、
受け入れる体制があると、世界にアピールした。

無論、観光客の受入まではいかず、
この外国人労働者の受入に対して。
また、ビジネスでの短期滞在に関して。

この背景にあるのは、決してオリンピックだけじゃない。
世界から、日本の水際入国拒否の状況を批判されていたからじゃない。

現実的に、経済界からの悲鳴ともいえる抗議があったことも考えられる。

ぶっちゃけ、日本人失業者が公表で6万人以上。
おそらくカウントされていない数で言えば、10万人はゆうに超えているものと。

なおかつ、休業補償にて待機している方々までカウントすれば、
どれだけの人手が余っていることか。

単純に、ナゼ、日本人労働者が、人手が不足している先へ移動しない?
暮らしている地域の問題なのか。
今まで取り組んできた仕事と、あまりに違うからか。
賃金があまりに違うからか。
それとも、年の問題もあって、体が動かないからか。

食うに困り、住まいも追い出され、
預貯金もなく、路頭に迷うことになったとしても、
生活保護を受けて暮らせて行けると開き直っているからか。

いずれにせよ、日本人労働者は、
人手不足先へは、そう簡単に移動できない。

逆に、労働者を受け入れたい側の企業、会社であっても、
日本人労働者は受入したくない。

人手不足先というのは、良い悪いを抜きにして、
皆がしたがらないからこそ、人手が不足している。

それは比較的に低賃金しか支払えない中小零細企業先。

命の危険がある、漁業や建設、
カラダのキツイ、農業仕事は、
ほとんどの人が、好き好んでやりたがる人がいない。

工場で毎日、同じ作業を黙々と取り組むことが好きな方がいたとしても、
そこには、人手は要らないかもしれない。
そして、モノと向き合う仕事に戻れない人は少なくない。

結果、日本人労働者を受け入れても、
すぐに辞めていく分、育てる気にもなれないから。
お客様気分で、やっと仕事のイロハがわかってきたと思いきや、
辞めてしまうから。

辞めていくことを引き留められない、
辞めるなんて微塵も考えないような心情へと導けない、
求心力を築ける力がないから。

人が働く業界を大きなくくりで言うならば、
一次産業、二次産業、三次産業、などと言われている。

一次産業の暑かったり、寒かったり、けっこうキツイ肉体労働を避け、
二次産業へと移っていった。

二次産業のモノづくりとして、機械やモノともくもくと向き合い、
日々同じような業務を繰り返すことが苦手な人は、
もっとソフト的なやりがいを求めて、三次産業へと移っていった。

人が喜ぶ笑顔が直接見れる、三次産業と言われるサービス業に、
従事している人は多い。

注:誤解しないでいただきたいのが、一次産業、二次産業に、
  やりがいがない、なんてありえない。
  どんな仕事にも、そこにはその場所なりの魅力があるというもの。
  少なくとも、誰かの役に立たない仕事なんてないのだから。

いくらコロナで働き口がなくなったからって、
三次産業にいた人が、二次産業、まして一次産業へは、
なかなか戻れない。

それを容易に許容できないほどには、
日本人は贅沢になりすぎてしまっている。

かといって、
戻らずに済むように、このコロナ禍であっても、
社会に求められる付加価値が提供できるほどに、
自身の経験値や能力を高めてきた人ばかりではない。

でも、社会が不安定になっている今、
それでも生きていくために必要不可欠なものは、
今まで当たり前に流通されてきた衣食住に関わるもの。
需要は底堅い。

不人気職種と言われようとも、
社会の根幹的なインフラを支えている大変大切なお仕事。

ココを支える人手がいない。

当然のごとく、ソコへ労働者という水が流れていかねば、
根幹を担っている分、社会そのものが崩壊してしまう。

需要と供給、アダムスミスの神の見えざる手でいうならば、
たとえ海外から働きにやってきてくれるならば、
その水を止めてしまえば、困るのは日本全体。

このまま水を止め続けたなら、
技能実習職種で言えば、

野菜は少なくなり、
肉も魚も出回らなくなり、
価格高騰が当然となる。

食うに困る人が増え始め、社会は崩壊し始める。

建物を新たに作ったり、壊したり、
直したりする人がいなくなり、
廃墟化が進み、景観は壊れていく。

クルマの各種部品を作る工場が回らない部分が出てきて、
クルマが高騰化する。

全ては、
海外からの輸入に依存するしかなくなる。

介護施設は金持ちしか入所できず、
ほとんどの下々の我々は、親を独居老人として孤独死させる世界になる。

今すぐの事じゃない。
今日明日の事じゃない。
来月、再来月の事でもない。

でも、近い将来、必ずそうなる。

人は、バンソーコー(失礼)で賄えるならばと、
安いバンソーコーを貼って、
根本的な解決をしようとはしない。

少なからず、出稼ぎに来てくれる外国人労働者がいる間は、
例えコロナのリスクがあろうと、
バンソーコーを手に入れたがるのが人の性質。

誰もがオギャーと生まれた瞬間に、
大事業家になっているワケじゃない。
でも、その赤ちゃんは、大事業家になる可能性もまたありえないワケじゃない。

苦労は買ってでもしろ。
人はあまたの失敗を繰り返し、困難を乗り越え、
成長していく。

いつの日か、バンソーコーをそもそも必要とすることなく、
独り立ちできる日が来るまでは、
(前述の日本人労働者が集まってやまない状態を作れる日が来るまでは)
外国人労働者を求めてやまない。

まだまだ、日本の経営者は、
小中学生か高校生。

大学や社会人レベルまで、早く成長して、
不人気職種といわれなくなるほどに良い会社を築ける経営者が、
相当増えてくることを願ってやまない。

外国人労働者を支えるお仕事は、
まるで警察のよう。

犯罪など起こらないほどに、良心的な民ばかりであれば、
警察は要らない。
無用の長物。

同様に、AIの発達などから、
外国人労働者を第三者が客観的に公平に、
必要十分レベルで支えられる企業ばかりならば、
あえて支えてもらう必要などない。

そして、それができるなら、こんな悩みや苦労はいらない。

コロナが来ようが、
感染リスクがあろうが、
外国人労働者を受け入れたい需要は減るどころか、
底堅いモノがある。

そしてそれらは、社会の根幹を支えてくれている。

ゆえに、外国人労働者の受入は、
国の問題として、止め続けておくわけにはいかない。

問題は、いつの門戸開放だったかに過ぎず、
それが10月1日となっただけ。

それでも、まだまだハードルはたくさんある。

前々から言い続けているのは、
この業界も、そこまで耐えられるだけのゆとりがあるかどうかが問題。

ゆとりがなく切羽詰まっているからと、
アセッて受け入れを進めると、
手痛い落とし穴に、ドハマりして、いよいよ立ち直れなくなるだけ。

ガイドラインはできたので、
とっつきにくい概念をできるだけ早く咀嚼消化し、
キチンと現実のリスクヘッジをケアしたうえで、
答え合わせを進めていくだけ。

焦る気持ちを抑えて、
少しずつ、少しずつ、慎重に答え合わせを進めていくだけ。

需要は間違いなくある。
どう料理するかは、アナタ次第。

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