母と子が別れなければならない。
またNPO法人日越ともいき支援会の活動が注目されていました。
意識的に、あまり書きたくはないのですが、
不慣れな方もまだまだ多いので、
率直に書いてみます。
まず、この方々の活動は、決して悪いことではないし、
人生経験の浅い若者たちが、思いのほか、想像力がなさすぎて、
また、導いてきた大人たちの不十分な指導もあって、
不可逆的に立ち戻れずに窮している若者救済は素晴らしいと思います。
だけど、どうにも腑に落ちないコトはたくさんあると思うんです。
コレは、決してともいき会を批判、非難しているワケではありません。
その手前の問題が、ナゼ注視されないのかという点にあります。
端的に、内政干渉になるからとか、
カワイソウストーリーでないと、報道番組としてもたくさんの人に見られないとか、
たくさんの人が見たいものを届けるのがメディアの役目と言わんばかりに、
場面場面を意図的に切り取っての番組構成となる裏側を、
多少なりとも承知しているつもりなので、
元来、この業界でマトモに真正面から取り組んでいる方々には、
常に冷めた目で見られたり、
むしろ、憤りさえ感じる方が多い。
いくつか列挙していきます。
まずダイレクトに、ナゼ、母と子が別れなければならないのか。
日本のルールで決まっているから…
その通りですが、
それ以前に、
ナゼ、彼らは、多額の借金をして出国してきたのでしょうか?
受入先がヒドイ会社だった?
確かにそういった現実があることも承知しています。
ですが、はたして本当にそうなのでしょうか。
多額の借金さえしてこなければ、
彼らは問題なく赤ちゃんと共に帰国できたワケですよね。
ナゼ、NHKをはじめとする各報道番組やメディアは、
その先へと足を踏み入れていかないのか。
ナゼ、多額の借金を、人生を容易に狂わせる額の借金を、
彼らはしてまで、やってくるのか。
もっと突っ込んで、
彼らはナゼ、片道切符の状況下で、
妊娠したのか。
妊娠、出産、子育ては、誰もが大変で苦労することはわかっています。
ナゼ、彼らは妊娠したのでしょうか。
ナゼ、親が我が子の支援責任を負わないのでしょうか。
誰が妊娠、出産、子育てを支援するのでしょうか。
誰がその経済的支援をすべきなのでしょうか。
本気でコレらの諸問題を解決していきたいならば、
どうすべきなのでしょうか。
カワイソウ、カワイソウ…そう同情を引いて助けを請い続けていれば、
ともいきの会の方々が支援してくださるのでしょうか。
日越とうたっている以上、
ベトナム専門かと思われますが、
中国、インドネシア、フィリピン、ミャンマー他、
こういう方々は、どの国の子たちも、
カワイソウだからと、支援もしてくださるのでしょうか。
駆け込み寺がちゃんと助けてくれるからと、
受入先も監理団体も登録支援機関も、送り出し機関も、
好き勝手やっていて良いのでしょうか。
私なら、間違いなく、こういった支援団体のお世話にはなりたくない。
自分でナントカ落としどころを見つけて、
交通整理する。
それ以前に、そもそもがこういう事態を招かさせない。
必要十分な指導に注力する。
物事を理解し、人生経験が浅いながらも、
丁寧に指導していけば、ちゃんと理解できるくらいの技能実習生しか、
受入はしない。
万が一、何かの見落としで紛れ込んでしまったとしても、
上手に自発的帰国へと導く。
(帰国できない場合は、その状況下で落としどころを見つけるが、
どこへ行っても使えない、身勝手ワガママ極まりない子はゼロではない)
少なからず、入り口のスクリーニングと、来日後の指導によって、
どうしようもないのは、ほとんどいないので、
たいていはどうにかなる。
受入側、業者側、外国人労働者本人、それぞれ、
想像力があまりにないと、
こういう事態を招く。
また、かじ取り役=リーダーがちゃんとwin4allへと、
関係当事者の顔を向けさせ続けられれば、
まずもって、こんな母と子の別れへと繋がる結果へはたどり着かない。
私は、カワイソウな子たちを支援したいのではない。
一緒に前を向いて、上を向いて、歩いていける仲間たちと共に、
もっと良いステージへと駆け上がっていくためには、
いったいどうしたら良いものか…にこそ、注力していきたい。
関わってくださった相手が幸せになるのは、当然のこと。
今回の母と子の別れをご覧になった方は、
ぜひともソコで立ち止まることなく、
じゃあ、どうすれば良いのか?について、
自分なりに考えてみていただきたい。
カワイソウ…で思考停止して迎合するのは、
誰にでもできるコトであり、
誰かの指向性に安直に乗っかって、無責任が広がることに他ならない。
ぜひ、ご自分として、どう感じ、どう対応していくべきなのか。
自分の頭で考えてみてください。
番組を見て、そういった建設的な方向へと我が身と周りを導いていくことこそが、
この業界のそれぞれのポジションにいる人たちの責務であると考えられれば、
こういったコトは起きないのですから。
————————————————————–
・当方からの様々な企画、案内をお求めくださる方は、コチラへご登録ください。
・“20minutes”YoutubeLIVE 配信リンク案内LINEオプチャはコチラ
————————————————————–