技能実習でも特定技能でも良いのですが、
深刻な病気になった際の対応について、
いわゆるJITCO保険は、外国人側負担なのか、受入企業側負担なのか…問題。
これまた久しぶりに、改めて考えてみた。
昔から取り組み続けている先では、
以下の理由で受入企業側負担にしている先がほとんどです。
・どのみち外国人には入国当初は支払えない。
分割でも控除されるのは嫌だし、それで転籍や失踪されても…。
・企業側の都合で招聘したので、企業側が有事についても最終的に責任を負うのは筋が通っている。
・有事の際、自己責任と個別判断と突き放しても、結果的に企業側も業者側も多大なリソースを無理やり持ってかれて困ったことになる。要は突き放せないし、法もその保護をうたっているから。
一方、日本人で考えてみると、
有事の際の保険加入の是非は、車の任意保険と同じく、自己責任による自己判断。
自由と引き換えに責任を負っている。
日本人同等以上の権利、
外国人同等以上の保護、
難しい問題ですが、根本の判断基準を明確にしないと、
結果的に権利も保護も、自由も責任も、何も定まりません。
ルールが移り変わるのは、時代的に、これらのバランス、比重も変わるから。
そこまでを義務的保護として、どこまでを保証すべき権利とするのか。
現状では、技能実習と言えども、JITCO保険は任意との線引きです。
コレを、外国人技能実習生が病気になって、治療費がかかることになったとしても、
それは個別に抱える事情にて、社会的にセーフティネットとして3割負担がありますが、
コレを当事者が負担するのは、公平平等とも言えます。
個別な貧富の差は、ルールに忖度されてはいません。
なぜならば、保険に入るか否かという選択ができるのだから。
一方、保護という観点からは、外国人が負担すべきコストの連帯弁済責任までは強制させられていずとも、
色んな意味で、半強制はさせられている現実があります。
なによりも、前述のとおり、
自社の都合に応じた外国人側の責任はあるとしても、
そもそも招聘した責任はなくならないし薄まりもしない。
結果、その会社、その経営者のチカラと姿勢に依存する。
付随して、ソコに関わる業者側の責任も。
なお、監理団体は一時受入機関と言われるほどに、完全に当事者ですが、
登録支援機関は、まったくもって当事者ではないのですが、
二次的であっても外国人を支援する責任を負っています…支援10項目のうち、その点を請け負っているのならば。
ナメきった姿勢で軽々に事業に取り組む先では、
こんなコトは知ったことではないとして、切り捨て、考えることもしない。
でも、労働力としてのみならず、人として接して関わっている先では、
当然の配慮として、プライドを持って対応している。
当然、良識のある民度の高い日本人としては、後者であることは言葉にするまでもない。
ただ、受入先の日本人従業員から、「自分達にも外国人同等以上の保護を…!」といった、
日本人差別という人種差別の声が大きくならないと良いのだけれど。苦笑
人権派の方々は、自分よりも恵まれていない弱者の保護を叫ぶことで、
よりラッキーなガチャに恵まれている自分の自己満足を暗に確認して満たしている。
(弱者を守る自分って誇らしい、社会的に意義のあることに参加してる…って感じ)
叫ぶだけじゃなくて、実際に継続して取り組んでいる方々の声ならば、
少しは届いたり響いたりするのでしょうけれども。
(それで金儲けしている現実が見えた瞬間に、ブルータスよお前もか…となるんですけどね)
さて、この点、現在議論されている有識者会議は、どんな線引きを出すのでしょうね。
転職だの自由だのばかり尊重していくと、保護は薄まっていくのが道理です。
お客様扱いすればするほど、つけあがるのもナニジン問わず、人間のサガです…特に若者(バカモノ)にとっては。
責任ある議論が、発展的な答えとなることを願ってやみません。
追伸、
現状では、受入先や業者側で、「ウチは企業側が負担する…してくれる先でないと対応しない」なとの、
ハウスルールをそれぞれに定めて取り組むことが、混乱を招かずに済みます。
そういう采配や裁量の加減を、どう定めるかでも、その組織の姿勢が見えてきます。
どんな考え方(マインドセット)を採用しているのかってことですね。
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自分で言うのもなんですが、業界人は登録しとくと良いと思います。
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