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技能実習制度事業では、悪質行為の公表から、どんな点でどれだけ注意すべきかを知っとくコトも大事

当然ながら、悪質ブローカーには
「監理団体」の許可を得て事業している先にも、いる。
無論、受入先という実習実施機関も、また。

法が移り変わっていくように、
処罰される内容もまた、
年月を経て、変わっていく。
少しずつ増えていく。

業界人は、これらもまた、キャッチアップし続けてかないと、
いつの間にやら浦島太郎になってしまう。
どんなポイントの喫水線が上がってしまっているのか、
どういう点で巻き込み事故にあう確率が高まっているのかが、わからない。

だから、必ず細かくチェックしておくことをお勧めします。

  
令和4年10月28日(金)
技能実習法に基づく行政処分等を行いました
 

 

1 監理団体の許可の取消しを行った監理団体 
  
協同組合瀬戸内産業(代表理事 浅山 菊男) 

処分理由:
・傘下の実習実施者に対する監査を適切に行っていなかった
・傘下の実習実施者に対し、認定計画に従い、団体監理型技能実習を実習監理していなかった
  

法的根拠:技能実習法第 37 条第1項第1号(同法第 25 条第1項第2号(同法第 39 条第3項))及び第4号(同法第 39 条第1項及び第3項)
第 37 条
一 第二十五条第一項各号のいずれかに適合しなくなったと認めるとき。
四 この法律の規定若しくは出入国若しくは労働に関する法律の規定であって政令で定めるもの又はこれらの規定に基づく命令若しくは処分に違反したとき。

第 25 条第1項
二 監理事業を第三十九条第三項の主務省令で定める基準に従って適正に行うに足りる能力を有するものであること。

第 39 条
監理団体は、認定計画に従い、団体監理型技能実習生が団体監理型技能実習を行うために必要な知識の修得をさせるよう努めるとともに、団体監理型技能実習を実習監理しなければならない。
3 前二項に規定するもののほか、監理団体は、団体監理型技能実習の実施状況の監査その他の業務の実施に関し主務省令で定める基準に従い、その業務を実施しなければならない。

さあ、来ましたね。
『監理不十分』での『一発取り消し』。

新法以前の頃に言われていたことを思い出します。
役所は、重箱の隅をつつけば、杓子定規な嫌がらせ判断をするなら、
いつだって、どんな先だって、法令違反として処罰することができる…って。

ただし、極めて悪質であると言わざるを得ない…そう言える根拠がなくては、
今では一発取り消しなんて、ありえない。

もう少し具体的に表現していただきたいものです。
そもそもが訪問してなかった場合は、虚偽になるので違うと思うし、
訪問して、実習生との面談をしていなかったことが明白なら監理不十分だし、
暴力行為などのハラスメントや、賃金不払いを見逃し続けていたなら監理不十分だし、
受入先や実習生から機構へのクレームがあまりに多く、その中身の調査や対応を全くしないなどでも監理不十分だし、
…キリがない…なんとなくわかるけど、フツーの人にはわからない、届かない。

って言いつつ、実は、
今回処分された実習実施者にも同名の経営者名が。苦笑
認定計画に従って技能実習を行わせていなかったと認められる…
外国人技能実習機構の職員に対し、虚偽の答弁をした…
職種不適合をわかっていて、偽っていた…
ソレが監理団体の経営者だった…

ワハハ、色んなケースが更に山ほど想定されます。

新法施行時同日付で監理団体許可が出ていたところ。
「特定」ではなく「一般」の監理団体。
オモロイのは、ググると○○銀行の公表資料が出てくる。
SDGsに取り組んでいる優秀なお取引先さんなんですって。
役所や銀行の許可など、まったく信用、信頼には値しない。

住所を見ると、さらに二つの会社名の看板が掲げられた場所が出てきた。
一つは縫製、コチラは登記閉鎖済、
もう一つは、不動産、リースの会社。
なお、以前の組合の住所は、近隣の一軒家になってる。

組合自体のHPは掲げていない。

機構さんには、本当に、こういう先は月イチで構わないので、
バンバン、処分していただきたい。
権力を行使するコトこそ、役所側にしかデキナイ大変慎重かつ大事なお仕事なんだから。

   
2 改善命令を行った監理団体 
  …
もみじ協同組合(代表理事 竹内 義弘) 

処分理由:
事実と異なる内容の監査報告書を外国人技能実習機構に提出するなど、
適正な実習監理を行っていなかった
  

法的根拠:技能実習法第 36 条第 1 項
第 36 条第 1 項
主務大臣は、監理団体が、この法律その他出入国若しくは労働に関する法律又はこれらに基づく命令の規定に違反した場合において、監理事業の適正な運営を確保するために必要があると認めるときは、当該監理団体に対し、期限を定めて、その監理事業の運営を改善するために必要な措置をとるべきことを命ずることができる。

いやー、機構さんありがとう。
前回に引き続き、改善命令でも、処分根拠を具体的な列挙を続いてます。

ココも「監査不十分」ですね。
あ、どこで書いたか忘れましたが、機構の令和3年度統計を確認しといてください。
実地検査時の機構の指摘事項で、一番多かったのが、
確か、監理指導が不十分だって指導でしたから。

ココは虚偽ですね。
でも、一発取り消しではない。

この辺りの明確な線引きまでは、
さすがに役所側も出せなそうですね。

一度でもアウトの場合は、こんなケース…
複数回、複数場所で重なり見つかるとアウトの場合は、こんなケース…
なんて出したら、その線の手前を狙うアホが多いから。苦笑

HP、ありました。
その中の「よくある質問」ページに、こんな内容が。

Q. 技能実習制度上規定されている「不正行為」とは何ですか?
A.法務省入国管理局公表の「技能実習生の入国・在留管理に関する指針」では下記表の通り規定されています。
不正行為に認定されると、一定期間技能実習生の受け入れが認められませんので、当組合では法令遵守の徹底に努めております。

法令順守に努めている…書くのも言うのも自由です。
言動が伴うかどうかは、まったくの別物。

たとえどんな理由や背景、諸事情があろうとも、
行政処分は行政処分。

結果として、悪質先としか見られません。

改善命令が一日でも早く消えるよう、
襟元が正されたと立証できるといいですけどねえ。

まあ、レッテルは貼られちゃったし、
行政は今や様々連動してるから、
色んなとこで制限かかってるだろうし、
なにより新規の在留資格は改善立証されるまでは申請しても下りなそうだし、
期間更新などが下りても半年程度しか出ないだろうし、
受入先も、乗り換えもするのだろうし、
運営そのものが成り立つかどうかは、当事者次第なのでしょうね。

改善命令とはいえ、そういうものですから。

なお、同名の建設会社が近隣住所でありました。
更に広げるとグループ会社が並んでる中の一つでしたね。
広島テレビにも取材されてました。
しかし、組合をグループ会社としている時点で、
どれだけ優しくどれだけ適正にと取り組んでいるかは、
全く不十分な印象です。
公共工事、変わりなく受注できるんですかね?

 
明日はいつも通り、実習実施者を深掘りします。

 
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