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去年、カナダへ転職していった元技能実習生に、今更の就労証明を作り直して送ってあげた…

たまにカナダで元気そうにしている姿が、
facebookのタイムラインで流れてきていた。

その子は、
訪問した時にゲームばかりしてる子や、
誰かの何かの不平不満ばかり口をついて出てくる子と違って、
一般的な技能実習生たちの中にいても、
一人で黙々と色んな事を考え、
送り出し国から、家族を総出で招きたい。
貧困から脱出したい。
無理のない範囲で…
他人に迷惑をなるべくかけずに済むように…
ってことを、アレコレと考え、調べ、
アチコチとコミュニケーションを図っていたんだと思う。

かといって、協調性がないワケでは無く、
一番の特徴は、
自分最優先の子が多い中、
常に相手の気持ち、心情を慮って、声をかけられる人財だったことを覚えている。

当然、受入先の社長もまた、
静かに温かく見守り、
彼にとって一段階上の業務を任せ、
彼が技能実習満了前にして、
カナダへ転職したいと言い出した時にさえ、
十分な理解と、協力的な姿勢を見せていた。

 
そんな彼から、久しぶりにコンタクトが届く。

日本での技能実習時の就労証明書が欲しい…

出立前に用意して渡してあげた就労証明書では不十分で、
週に何十時間働いていただの、
職務内容は具体的にどのようなものであったのかなど、
他にも追加記載事項の証明が求められたとのこと。

加えて、海外に詳しい方ならご存知の、
カンパニーレターヘッドの書面が欲しいと。

 
さて…
笑顔と感謝が自然と溢れ出す社会の創出にコミットしている私。
どうしたと思いますか。

良識と常識を携え、日々悪戦苦闘し走り回っているアナタだったら、
どうしますか?

私、もちろん、用意しました。
受入先へも話をしに行き、サインと捺印までもらってきました。
とりあえずPDFで構わないとのことにて、
原紙はエアメールでカナダまで送る必要があれば、
たぶん何千円かかけて送るのでしょうね。苦笑

たぶん、一般的にはしない人が多いんだろうな。
ちっちゃな会社だったので、レターヘッドなんてあるワケがない。苦笑
ないぞといい、勝手に「あるバージョン」と「ないバージョン」を両方作り、
どっちがカナダのイミグレはいいんだと相手に選ばせることまで、
フツーしないんだろうな。

もちろん、英語で作らなきゃいけない。
手間もそれなりにはかかる。
何ならそのために受入先にまで伺い、
説明し、捺印と社長の署名までもらってこないといけない。

 
たぶんね。
こういう姿勢が全ての局面で現れるんじゃないかなって思った。
どこかで必ず、にじみ出て、それらは、敏感に、潜在的にも、
この先、接する相手に伝わるんじゃないかなって思った。

 
ちょうど時を同じくして、
気分転換に見ていたあるアニメで、こんなセリフがあった。
シーンも前後の文脈もわからないと思うけど、載せたかった。
(一部、意味が伝わるように改変加工済み)


不平等な現実のみが、
平等に与えられている。

誰かを呪うヒマがあったら、
大切な人のことを考えていたいの…。

少しでも多くの善人が、
平等を享受できるように。
俺は不平等に人を助ける。

人は、気に入った人を助ける理由に
論理的な思考を持ち合わせてはいない。

自分に利益があるかどうかは別にして、
アイツのような善人が不幸になるのは見たくなかった。
それなりに迷いはしたが、
結局はワガママな感情論。
でも、それでいいんだ。

自分はヒーローじゃない。
監理団体職員であり、一人の人間なんだ。
(いや、職員じゃないけども。苦笑)

だから、アイツを助けたことを、
一度だって後悔したことはない。

たぶん私は、不平不満をまき散らして帰国していった子からのリクエストであったならば、
決して対応しなかったんだと思う。
(その子も期間満了だけはさせて帰国させましたけどね)

彼の多幸を心から祈っています。

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