以下は日本人労働者に限られていると思われますが、
こういう数字と理由があるとのこと。
2018年卒就職者の3年以内の離職率は、高卒で36.9%、大卒で31.2%。
新卒入社1~3年目の若手が「3年後は勤務していないと思う」が44.5%。
早期退職意向の理由として挙げられているのは、
「給料が低い」(36.0%)、
ついで「仕事にやりがいを感じない」(22.1%)、
「最初から転職するつもり」(19.5%)…
3年後も勤務を継続する意向を示している理由には、
「福利厚生が充実している」(29.4%)、
「給料が良い」(26.1%)、
「勤務時間や休日が自分に合っている」(24.0%)…
つまり、人材不足に悩む企業は、
若手社員が働きやすい環境、
勤続意欲が高まる労働条件を整えていく必要が強く求められることになる。
以上は、以下の記事より転載したものです。
https://www.manegy.com/news/detail/5313
振り返って、外国人労働者の転職=離職は、
何が原因なのでしょう。
東京にはかなわない…
高賃金にはかなわない…
はたして、本当にそうなんでしょうか。
何が言いたいのか。
ホントのホントにそうだったならば、
地方で働いてくれている技能実習生、特定技能者たちは、
今、一人もいなくなっている。
でも、今、地方にいてくれていますよね。
ベトナムに代表されるように、
『多額の借金』という「強制力」が働き、
全員が日本来日後、懸命に水面下で高賃金先への転職活動を行い、
東京へと行きたがっているのでしょうか。
フィリピンに代表されるように、
借金などほとんどない外国人の若者たちもまた、
もっともっと高賃金先が良いと、
東京へ行きたがっているのでしょうか。
『転職もデキナイ奴隷制度』と批判されている技能実習制度、
転職も可能な特定技能制度。
どちらも、転職、転籍しようと思えば、
このコロナ禍で新規入国のない中、
人権派の懸命な活動のおかげもあって、
今では、好きなだけ別の先へと移っていくことができます。
おそらく、この先の制度改正にも、
多少なりとも反映されてくるんじゃないかな。
でも、地方で働いてくれている若者たちがいる。
日本人のように、何ら制限のない自由な若者たちでも、
現状であっても半分以上は居残ってくれている。
外国人のほうが、転職の自由は異国ということもあって、
ハードルは高いものの、
それを上回る「元気」があるので、
本当に今よりハードルが低くなれば、
うだつの上がらない日本人よりも、よほど増えるのかもしれない。
でも100:0にはならない。
であれば、地方に残ってくれている若者たちは、
どうして残ってくれているのでしょうか。
何百度の金属を融解させる熱く危険な現場であったり、
繁閑さが激しく、天候に大きく左右される不人気職種な農業、漁業、建設と、
いつでも淡々と単純作業そのものの屋根のある工場仕事とでは、
当然、離職率は変わってくることでしょう。
今ではプチ感染爆発してしまう介護施設での巻き込み感染事故を経験した外国人は、
別業界への転職に動く可能性だってある。
でも、先日の岡山の建設会社のような残念な暴力先などは別にして、
明らかに100%いなくなってるんでしょうか?
技能実習で3年持たずに転職もしくは途中帰国する若者たち“しか”いないのでしょうか。
残ってくれている人たちにも、
ちゃんと注目して、丁寧に観察してみれば、
ナゼ、残ってくれているのかの、理由が見えてくると思うんです。
そうやって、残ってくれている理由が見えてくれば、
そのポイントにフォーカスして、
募集、採用、定着化を進めていけばよい。
労働者は「人」なんです。
決して、「条件だけ」で働いてはいない。
「地域」、「職種」、「業種」、「賃金額」、「勤務形態」、
等々だけで、機械的に働いているワケじゃない。
労働力という「モノ」じゃないんだから。
「感情」と同時に、
優しさ、気遣い、支援などの関係性に感謝し、
相手のためにも頑張ろう…そう思ってくれる若者たちもいるってコト。
(国民性にもよるけど、ナニジン問わず、人によるってコト)
同胞の甘い誘いに後ろ髪を引かれることはあっても、
自分はココで良い…いや、ココが良い…。
そう思ってくれている若者たちだっている。
もしくは、最賃スタートだとしても、
キチンと3年、5年のキャリアマップを用意して、
都会以上に昇給していく道筋を用意している先だってあるし、
できるコトはまだまだ山ほどある。
デキナイって決めつけてるから、
デキナイだけ。
デキナイって思っている人には、
永遠にデキルわけがない。
人は一人だって同じ人はいない。
嘆いて文句言ってる以外にも、
やれることって、もっとあると思いませんか?
追伸、
昔を思い出すと、決して能力の高い人材を選んではこなかった。
(受入先が求める業務従事者によりますけど)
下手に賢く能力の高い人材よりも、
愛想があって挨拶もできて、愚直にマジメに約束を守ろうとする人材、
難しいことは苦手かもしれないけれども、目の前のコトに懸命に取り組むことができる人材、
採用してくれたことにも感謝を抱いてくれて、ちゃんと報いようという気持ちを持ってくれる人材、
そういう人材像を共有して、
あの手この手で選んできてた。
ベトナム≒技能実習ってイメージに追従する必要は、ありません。
ナニジンにだって、良い人材はいます。
集められなくなったら、違う送り出し機関へスイッチしたり、
また国を変えたりもできます。
そうやってジタバタして時間を稼いでいる間に、
少しずつ色んな工夫で社内改善していけます。
注:
人によって見方を変えると、
結局は、文句も言わず低賃金で働く奴隷が欲しいのか?
って言いだす人もいるんでしょうけど、
マトモな経営者は、当初の約束以上の対価と待遇で、
ちゃんと労働には感謝で報いていくものです。
何でもかんでもビジネスライクにやるのが全てじゃない。
3年だけ、出稼ぎで来たい…
3年たったら家族のもとへ帰りたい…
そういう相手の都合、考え、想いなどもちゃんと理解していれば、
キレイごとや、高尚な昇給ステップなども、必要不可欠なワケではない。
様々な多様性を尊重する時代に変わっただけで、
選択肢は星の数ほどあるってだけ。
どの道を選ぶかは、自分と相手次第。
ステレオタイプな頭の固い人には、難しいのかもしれませんけど。
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