いつものごとく、かなり久しぶりに、
業界の一局面を切り取って、コメントしてみます。
こういうケースがありました。
ある受入先で、3号移行の条件である3年目、2回目の技能検定を受験することになりました。
もちろん、合格を目指して、受入先側も技能実習生側も頑張っています。
でも、一定数、自分は3号=4年目、5年目へ行けなくて構わない。
だから、自分は2回目の技能検定には合格しなくても良いとして、
技能検定対策をしない子たちがいました。
つまり、日本のルールだから、受験はするけど、
自分は合格する気はないという子たちです。
個人個人の意見を尊重する外国人によくある考え方であり、
モチベの問題です。
ただし、
受入側と4年目、5年目を希望する後輩たちにとっては、
決して他人ごとではありません。
なぜならば、法が、ルールが、そう導いているからです。
つまり、3号移行を可能とする受入先側にも、クリアすべき条件が別にあり、
特に在籍中の技能実習生の3年目(2回目)、5年目(3回目)の合格率を一定以上維持しないことには、
3号受け入れ条件をクリアできない場合があるからです。
注:今年、2020年10月31日までと、11月1日以降では、そのクリア条件も多少変わります。
確かに、受入側にも、技能実習生側にも、
特定技能という選択肢がある場合もあります。
そう、ここでは特定技能という選択肢がない場合を言っています。
いやいや、3号は転籍先探しも可能なんだから…
ご承知おきの通り、
他の同業の受け入れ希望先を探すといっても、
現実はそんなに都合よくは行きません。
結果、自分が3号の選択をしないとう、
技能検定合格に取り組めない在籍中の技能実習生がいる場合、
同期でも3号移行を希望する技能実習生並びに、
後に3号を希望する後輩たちと、受入企業にとっては、
相当な迷惑を残すことになります。
それでも、我関せずと、
自分は自分、他人は他人という技能実習生もいます。
そして、いったん、こうなってしまった技能実習生は、
帰国後のことで頭がいっぱいなため、
再度、理解を求めて3年目、2回目の技能検定合格を目指すよう仕向けるには、
相当なハードルとなっていきます。
解決策と言えば、
会社全体でその子たちをあれこれと鼓舞し、
3号移行の是非を問わず、
3年目、2回目の技能検定合格へのモチベを、高めさせないといけません
3号移行を希望している子がいなくても、
3年目、2回目の技能検定は、間違いなく全員が合格せねばならないし、
3号へ移行した技能実習生は、5年目、3回目の技能検定にも合格せねばならないという空気と、
それが当たり前感を作り上げる必要があります。
そんなストレスは絶対ごめんだ…
手間暇かかりすぎる…
という方々は、3号移行受入(優良適合)という選択肢自体をあきらめる以外、方法はありません。
結果、受入企業側の、
教育力、指導力が試されていることになります。
労働力確保を目的としているならば、
基本的には、特定技能など技能実習以外の受入手法を選択すべき。
技能実習を選択したならば、
技能を習得させることに、もっと注力せよ…
言外に、機構や入管の、国の意向が伝わってきます。
さて、アナタの受入先では、いかがでしょうか。
こういった問題など、起きていませんか?
こういった仕組みが良いかどうかは別にして、
確かに、一定の優良適合の諸条件が設定されています。
官僚も頭悪くないですからね。苦笑
ご承知の方は、すでに多くいらっしゃるように思われます。
でも、今なお、3号への移行手続きの経験がない方は、
こういうリスクも潜んでいることを承知のうえで、
3号受け入れ希望先へは、注意喚起が必要なのかもしれません。
細かい計算は各自でお願いします。
不明な点は、個別に機構へ都度確認してください。
お金はかかりませんので。笑
まったく、注意を払うべきポイントは、山ほどあります。
一つ一つ、整理しながら、取り組んでいきましょう。
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