たぶんアナタのいる立ち位置によって、
だいぶ変わってくると思います。
【受入企業側】
受入企業側の方にとっては、
自社の業務がコスパ的に成立する前提において、
どこまで手をかけて外国人労働者を教育指導するのか。
ココが、アナタが目指す世界によって大きく変わります。
そんなの考えたこともない…
そんなのオレが考えなきゃならないコトなのか…
黙って黙々と与えた仕事をしてくれていればそれでいい…
おそらく、受入側の本音はこんなところでしょう。
そして、その程度(失礼)の考え方や姿勢で、
コスパを成立させることなど、難しいことでしょう。
俺の仕事は、どれだけ業者をうまく働かせること。
どれだけ交渉してコストを安くさせること。
そういう方も、たぶん向いてる方向性が自分のコトしか考えていないので、
上手く事が進まないコトでしょう。
それよりも、
ウチを選んで働きに来てくれてありがとう。
せっかく来てくれたんだから、頑張って働いて稼いでもらいたい。
家族から遠く離れて心細いだろうし、メンタルが安定しないと、
業務にも支障をきたすだろうから、色々目をかけ声をかけてあげないと。
業者側にもちゃんと裏でフォローしてもらわないと。
そういう考え方をしている受入先の方が、
たぶん、目論むコスパは成立しやすいのでしょう。
なんなら、コスパの先の世界へ、
歩みを進めるコトすら考えられることだと思います。
【業者側】
自社事業の安定のため、なるべくトラブルを回避し、
予定通りの収益確保を目指しています。
だから、トラブルの芽は事前に積むべく、
アレもコレもと口うるさく、利益をいただく受入企業側へも指導に入ります。
(法的に監理責任や支援責任を負っているのも、もちろん含まれます。)
加えて、受け入れる外国人労働者についても、
より良い人財が集められ、手続きやフォローなどがスムーズにいくよう、
送り出し機関や募集、人選、教育、フォローなどにも、
顔を突っ込んで口を出します。
言うなれば、受入先へのレールを敷き、整え、走らせるための、
全体的な現場監督のポジションです。
もちろん、法的な知見も様々必要です。
コレらを必要十分に整備し、提供できているからこそ、
想定内の予定収益を確保でき、事業の安定経営が可能となります。
また、送り出し国も送り出し機関も生き物のように変わっていきますし、
法さえも移り変わりが激しいので、
業界アンテナはビンビン日おっ立てておかねばなりません。
120%の保証も補償もなくとも、
おカネが介在している以上、責任はついて回るので、
永遠のブラッシュアップが必要です。
その中で、関わる個人個人が、本当にレベルアップし続けていかねば、
おそらく適正かつ適切な立ち回りができなくなり、
安定収益から外れていきます。
逆を言えば、出来るコトが増えれば、
漏れもトラブルも減り、違うことにリソースを割けるようになります。
それが他の在留資格での受け入れであったり、
送り出し機関そのものの立ち上げや運営であったり、
新たな国の開拓であったり…
移り変わりゆく世界の中でも、人の動きのど真ん中にいますので、
様々な業態変化にも対応でき、違う世界すら見えてきます。
【送り出し側】
基本的には提携する日本側業者であったり、
業者を飛ばして、受入企業側自体であったり、
客先を捕まえねばなりません。
そこで求人票を依頼されたうえで、
面接合格に足る良い子を集め、
出国までの教育を様々受け持ちます。
提携する客先次第で、一在留資格のみならず、
様々な送り出し対応も可能になるかもしれません。
同時に、日本はたくさんある国の中の一つでしかないので、
違う国との提携も十分考えられます。
また、送り出し側でしか、多国の実際の現実など分からない部分もあるため、
それらのノウハウを送り出し先が違う国同士で、
ブラッシュアップすることも可能です。
いや、横展開よりも、
日本一国に特化するならば、
ウチでしか集められない良い子たち、
ウチでしか教育できないカリキュラムや教師、
ウチを巣立っていく子たちがとてつもなく高いレベルであるがゆえに、
客先側から指名で依頼が届き、並んで待たせるほどになる先もあります。
そうなると、余計に、また違う世界が見えてくることでしょう。
【外国人労働者側】
最初は、出稼ぎに行けば、家族が助かる…
このまま自分の周りの知りうる世界だけでは、
先行きが無く、いつまでたっても家族が潤うことが無い…
そこからスタートしたとはいえ、
様々なステップを踏み、おカネの怖さを知り、
稼ぐことを覚え、周りの支援を知り、
田舎に留まっていただけでは身につけることはできなかった、
相当刺激的な体験を様々経験します。
この出稼ぎを通して、得られた学びや気づきは、
間違いなく本人自身の成長であり、
母国へ戻ろうとも、そのまま違う在留資格にて滞在しようとも、
今までには築けなかった選択肢を明らかに自分の人生に出現させていることでしょう、
そこまでの世界を、気づかせてあげられるかどうか。
そこまでちゃんと自分の人生を考えられるだけの人財に育てられるのかどうか。
この辺り次第で、開ける世界が変わっていくものと思われます。
*残念ながら、田舎でロクに教育=躾=常識も知らずに育ってきた子供が多く、
ここまでの気づきや学びを得て、次へ迎える子ばかりではないのが残念ですが。
四者四様に、見える世界、目指す世界は違っているかもしれません。
でも、四者四様に相通じる部分は確かにあります。
その辺りを、ちゃんと意識して、取り組めるのかどうか。
共通項を具現化できるのかどうか。
それぞれに目指す世界が、具体的には、どういう状態であるのかを、
ちゃんと明確に認識できていればいるほど、
団体としての結束力、集合知が活かされ、
四者にとっての良い世界が実現できるのでしょう。
ココで、自分のコトしか考えられない。
目の前の相手と一緒にいる時しか、気遣えない。
自分さえ良ければ、相手はどうでもよい。
騙されたもの負け(交渉)…
そういう考え方の人は、
いつまでたっても、自分が目指す世界にたどり着けず、
安定しない日々を送ります。
最近改めて思いますが、
自分の家族と同じように相手と接することができない人は、
この業界では苦しむばかりじゃないかなぁと。
家族は常に助け合って暮らしていますが、
特にお互いに干渉することはありません。
ただし、みんなが同じ方向を向いて寄り添い支え合っていて、
それはフツーであり、わざわざ意識すらしていないだけです。
家族からお金を取りますか?
親が子に、世話をしてやってるんだから、おカネよこせと言いますか?
家族の中で、駆け引きや交渉をしますか?
今の世の中では、そういう人もいそうですが、
それでは上手く回らないのは当然です。
別に家族にならなきゃいけないって言ってるんじゃないんです。
わかりますでしょうか。
頭でわかっていただいたとしても、
実際に行動できなきゃ、しょうがないですけど。
そして、だから、外国人労働者へ丁寧に支援している方の周りは、
常に安定しているし、ましてそれは
『してやってる…』
『仕事だから…』
などの、やっつけ感じゃないんですよね。
自然とやってる。
そして、相手もバカじゃないから、言外にちゃんと伝わる。
この業界、一にもニにも、外国人労働者一人一人のことが最優先事項です。
人権とか労働者保護とかじゃなくて、
彼らが無事に大きく成長していってくれればくれるほど、
トラブルもないし、余計な時間も労力もコストもかからなくて済み、
受入側も助かることなんです。
この順番を、ヤレお金をもらっているから受入先のご意向が最優先だと
はき違えていたりすると、
上手いサイクルに入りません。
もちろん、外国人労働者のワガママを
何でも許すという意味ではないですよ。苦笑
この先にこそ、アナタが目指す世界が広がっていく業界だということです。
アナタが目指す世界って、何ですか?
相手にそう聞かれて、ちゃんと自分の言葉で答えられますか?
マラソンと同じで、42.195㎞を走り切るには、50㎞にゴールを置く方が、
よほどストレスかからず、走り切れて良いタイムが出せるのと、
おんなじだと思うんですけどね。
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