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外国人就労支援業界は、一人一人の人生の物語を紡いでいる。

人は、どうして目の前の人に、
ここまで丁寧に取り組むのでしょうか。

自分でも考えてみると、
それはやはり、同じ日本人ではない外国人であるからであって、
さらには、その一人一人の人生の物語を紡いでいるからだと思うに至った。 

人にとって、相手の顔が見えない=その人の物語を知らない相手への仕事は
機械的な指示・命令でしかなく、
やる気を保つことができず、常に疲労感およびストレスにさなまれます。

一方、このお仕事は、外国人一人一人の生まれや育ち、
また考え方や価値観、キャラクターに触れていると、
その人それぞれに物語があって、
そういう物語に触れると、
若者らしい元気いっぱいなパワーと笑顔と相まって、
人は「自分にとっての仕事の意味」を感じはじめるのではないかと。

そうして、
組織における自分の居場所さえも意識して理解でき、
表情が変わる。

やるべき業務を見つけ出し、自分にとっての意味もわかるので、
自主的にその彼らの物語に関わりはじめる。

受入側にとっても同じ。

受け入れた外国人に物語がある(それらを知る)と記憶にとどまり、
そうあるがゆえに、必要に迫られくとも、自然と相手を思い遣れる気持ちが生まれる。
そこにこそ、この事業の醍醐味も自然と味わえるものとなるのではないかと。

一方、物語もない労働者ではなく『労働力』としてしか見ていない場合、
必要に迫られていても、何ら関りを持とうとは思わず、
むしろ疎ましさしか感じることはない。

その人が持つ世界観を体験することこそが、
その人の人生にダイレクトに関わることになり、
コイツは使えないと決めつけ、
他にもっと良い人財がいるのではないかと、
他所に目移りすることもなくなる。

さらに、社長の、担当者の、同僚の物語の世界観を知れば知るほど、
お互いに無理なく協力し合える良好な関係性を築き上げることができる。

こうやって、それぞれの人生の物語を、
お互いに紡ぎ合う関係を作っていけたなら、
その職場では、それぞれにやるべき業務に対して、
自発的に当事者意識が芽生え、
良いサイクルへと入っていくように思う。

つまりは、
ひとりひとりの人生の物語を紡ぎ合うことこそ、
この業界ですべきことではないかと。

社長の想いを伝える、理解してもらう。
外国人一人一人の想いを伝える、理解してもらう。
日本人スタッフの想いを伝える、理解してもらう。

ある意味、アホみたいに当然のことですが、
そういう積み重ねが増えれば増えるほど、
人は互いを知り、互いを尊重でき、
お互いに協力し合えるようになる。

外国人だから、コミュニケーションが問題だと諦めるのは、
いつでもできる。

諦めずに顔見て目を見て話を続けていれば、
それは自然と相手にも伝わるし、
相手も理解しようと前のめりになり、
イチバンの日本語の勉強にもなる。

良いサイクルに入れるコトこそ、関わる人がすべきこと。

そのチカラを自然と呼び起こすには、
こういう物語のチカラをうまく使うことが大切だと思う。

追伸、
無論、そうキレイ事ばかりではいかない現実もよく知っています。
でもね、だからといって、向かうべき方向性をたがえる意味はありませんから。

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