色々な方とお話していると、
本当に気付かされることがたくさんあって、
それもまた根本的な部分であると、
ありがたくて涙が出てきます。
今回も、一つ一つ例を出してお伝えしてみます。
受入企業のグリップの仕方。
実習生のグリップの仕方。
特定技能者(法的にその責任は明記されてはいませんが)のグリップの仕方。
(どのみち言うことを聞いてもらわねばならない事態になる場合も必ずありますから)
こういう問題を考えた時に、
それぞれどう考えますでしょうか。
受入側が、こんなんじゃやってられないと言い出した時に、
それは最初に説明しておいたでしょといくら言っても理解できない場合、
どう治めたらいいのか。
実習生が言うことを聞かない。
言いたい気持ちはわからんでもないけれども、
この場合は、その気持ちが汲めるゆとりはない場合。
特定技能者が、
こんな上司の下で働いていられないから、
今すぐにも転職先へ移る、今の会社のコトなんか知らない、
そんな時、どうハンドリングしたらよいのか。
おそらく、それぞれにさんざん手痛い失敗を繰り返してきた方々にとっては、
自身に蓄積されたケーススタディの中から、
瞬時に、この場合は、ココとココを押さえて、
機構(入管)へはこう、受入先へはこう、
外国人労働者へはこう立ち回れば、
時系列的に、こんな段取りで整理しながら進めれば、
なんてことが頭の中に描かれることと思われます。
でも、経験豊富でない場合は、
いったい、どうしたらよいのかさっぱりわからず、
時間ばかりイタズラに過ぎてしまい、
結果、取り返しのつかない事態まで被害が拡大してしまう場合があります。
現場で直面する方は、いったいどうしますか?
そんな新人ばかり抱えている、
いや新人で立ち上げてこれから取り組む方々、
どう対処していきますか?
行き当たりばったりで、
その時に相談できる相手を探して、
自分で様々考えて立ち回るのももちろん必要だし、
フツーはそう差し迫られます。
頭の良い経営者の方は、
労働者(ココでは業者側として一担当者を指してみます)一人一人の
出来の良し悪しに振り回されないように、
一労働者の能力に頼りきりで経営が回らないように、
組織そのものに求心力を持たせられるように、
組織としての『仕組み作り』に励みます。
事前にチェックしておくべき内容を、
漏れや行き違い、勘違いのないように、
網羅されたチェックシートを用意して、
この項目をすべて聞き出して埋めてきなさい…
そういうルールを作ったり、
役割分担を整理整頓し、肝心な共有を図るために、
必ず都度このグループトークにホウレンソウさせることで、
証拠づくりをして、責任を全うさせる仕組みを整えたり、
様々な工夫を施し、ミスを組織として防ぎ、
解決できるように業務フローを築きます。
ココをきちんとできない中小組合は数多あります。
どこまでも中小零細のオヤジの域を出ないところですね。
でもその分、全てをワンストップで対応可能となる人財が育つのも、
また現実です。
そして、そうやって育った人財が、離れていってしまうのですけどね。苦笑
そして、それを、俺様が育ててやったとか言う方が典型例です。笑
ココで考えてもらいたいのは、
結果として、問題が解決できるのであれば、
どちらの道を選ぶのかということです。
前者の組織としての解決は、
経営者にしてみれば、実はかなり大変なこと。
起きうるすべてのケースに対応していかねばならないし、
全てをケアできるはずもない中で、一定以上はケアできなければ、
労働者にとってどころか組織にとっても単なる足かせにしかなりません。
日々起きうる諸問題を継続的に抽出し、
仕組みへと反映させ続けなければなりません。
一方、後者は、組織に頼れない以上、
自身でアレコレと責任もって立ち回り続けねばなりません。
その代わりと言っては何ですが、
組織以上にアナタと受入先の関係性は強まるし、
アナタから離れられなくさせていきます。
本当は、
組織は組織としてそういった仕組みづくりに励み、
労働者とも協力して、より総合的にプラスへとつながる仕組みを、
作り続けることこそが、理想です。
労働者も自分で考えたりせず、しなくてはならないことも減ったりして、
ある意味、ルーチン業務だけしていれば楽だし、
紹介先への対応や、送り出し側との綿密な打ち合汗など、
また違う業務にリソースを振り分けることができるようになります。
そうやって、
組織と労働者と一丸となって、
外国人労働者と受入先の為にできることを増やし続けていくことで、
存在価値も高まり、組織にも労働者にも、
求心力が増してくるようになります。
良いことだらけですね。笑
でも、経営者のレベルは良くも悪くも変わらない。
そこまでの情熱をこの業界でささげられて、
高みへと上り詰めている方を、それほど多く見た試しはありません。
いや、私が井の中の蛙として、たくさんあることを知らないだけなら、
どれほど良いことでしょうか。
私は最大公約数的に見て、現場に取り組む一担当者が好きで、
そこによく焦点を当てることが多いのですが、
そこで働く一担当者が、居心地が良ければ、
目の前の業務に、後顧の憂いなく集中して取り組めるのであれば、
それがイチバンだとして、
経営者の方々には、
どうか、組織のブラッシュアップに励んでいただきたいということです。
そして、
実際には、そんな経営者ばかりではないので、
そういう場合には、
むしろ逆手にとって、
自分でアレもコレも切り回せるだけの実力を鍛え上げて、
自分をもっと高く売れる付加価値の高い人財に育て上げて、
転籍するなり、
自身の独立に備えれば良いのではと、投げかけたいところです。
途中(前半)で申し上げた通り、
事件は常に現場で起こるのであって、
そこに介在するのは、いつだって一担当者です。
そして、正にその場での解決や、
指示が即断即決で求められる場合も少なくありません。
つまりは、
一担当者自身が実力を身につけるべきことからは、
逃れようもないということです。
目の前で失踪しようとしている実習生を前にして、
上司に連絡とって、どうしたらいいですかと
聞いてる場合じゃないでしょう。
オマエの取り組む姿勢が問題だと、怒鳴られている受入先で、
スイマセン、私、ツカイッパシリだから、
責任者と共に再度お伺いします。
ついてはいつならお時間宜しいですか?
なんて聞けるものじゃないでしょう。
仕事にはあまり力を入れたがらないヒトだけを集め、
ルーティンワークだけさせ、自ら考えさせない、
おバカなツカイッパシリの担当者量産自体をもくろんでいるならば別ですが、
フツーの労働者は、給料を上げたいのはもちろん、
やりがいも持ちたいし、
自身の成長も実感したいものです。
であれば、経営者の方へは、
その両立こそ、お願いしたいものですね。
ちなみに、本分途中(前半)で書いたように、
結局のところ、
ケーススタディの積み重ねから、解決方法の幅が広がっていきます。
無論、応用が利く方であれば加速度的なスピードで。
ですから、
監理、ハンドリング、グリップの仕方は、
常にそれらを都度都度得られる環境整備が、
とても大切だと思います。
そういう環境に身を置くことで、
目の前で起きたトラブルに対しても、
自身の学習した引き出しの中から、アレンジ応用して、
適切な対処が可能となることでしょう。
ちなみにこれは、受入側にとっても、登録支援機関側にとっても、
誰にとってもどんな業界でも、おそらく同じことですね。
上手く監理業務ができない方、
上手く組合運営ができない方、
参考になれば幸いです。
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