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外国人労働者を活用できない介護業界の行く末を改めて考えてみた

ほとんどの介護施設の声なき声を、
ハッキリ明言してみると、
(あ、EPAとか身分系在留資格の方じゃなく技能実習生です。)

『そんなコストかけて受け入れなんかできない』

この一言に尽きるのでしょうね。

じゃあ、今、受け入れを進めている先はナゼ?

『コストかけて受け入れる意味があるかどうかを試している』

この一言に尽きます。

もしくは、考えの浅い監理団体に、もっと考えの浅い介護施設が、
ええわええわで行き当たりばったりで受け入れを進めているか。
怖いもの知らずに。

結局のところ、解決策は、
行けるところまで行って、座して死を待つか。
あぁ、施設の状況にもよりますが、
数年持つのか10年持つのかは施設次第でしょう。

つまり、
予防策に労力もコストもかけるだけの意味を、
見いだせない。
特にトップが自身のオツトメ期間だけ無事に過ぎれば良いと、
考えている先はほとんどでしょうね。
もしくは、そう危惧していたとしても、
何からどう手を付けて良いのかわからない。

自身の介護や、その地域に住むお年寄りは、
年々増えていき、自分の子供たちの世代の負担がじわじわと増えていくのも、
言われればわかってはいても、
そう簡単に取り組めるはずもない。

自分が陣頭指揮を執っても、
笛吹けど現場を躍らせられない経営者も少なくないでしょうし、
なんで自分が責任者を務めている時に、
わざわざ利益を減らす行為を、
職員にさらに負担をかける行為を、
自分が非難の的になって、取り組まねばならないのか。

現状はなんとか回っているんだから、
それでいいじゃないか。

ただただ、それだけなのが、本音ではないかと。

あぁ、後は、介護の加算?というか、
困れば困るほど、国が回してくれるお金を増やしてくれるはずだから、
それを待っていよう。

そういう考え方に、知らずとすがって今を生きているのではないかと。

別に非難しているワケじゃありません。

人間、そういうものです。

自身の命にかかわることや、
今目の前にある危機にしか、すぐに行動には移さないし、
移せないし、
そういう状況に追いやられて、
初めて真剣にどうすべきかに頭を悩ませ始めるものです。

国は、選択肢を用意してくれました。

人手がいないなら、労働者を増やすことはできないので、
(ニートなど働いていない日本人労働者を介護業界へ回すこともできないので)
じゃあと、外国人労働者でよければ、
受け入れを認めますよと、舵を切っています。

後は、自分たちで頑張ってくださいと。

しかし、他の業界と比較すれば、
よくわかりますが、こと介護業界への外国人労働者誘導は、
かなり力を入れています。

技能実習制度に3年(5年)移行対象職種に定め、
なおかつ、特定技能にまで介護を入れています。

実は、前述のように、
数年先まで持たない介護施設も静かに増え続けている。

だからこそ、
外国人労働者の受け入れを、国も後押ししているんですね。
だって、既存の介護施設が面倒見れなくなる先が増えて、
十分な人権保護を受けられずに、悲惨な孤独死事件がメディアを賑わせば、
間違いなく最大層である有権者が現政権(議員)へシュプレヒコールを上げて、
大騒ぎになり、予算を膨大に割かねばならなくなるし、
余計に介護保険や年金問題が危機的なことが明白になっていくから。

ただし、問題は、介護の場合は特に、
バンソーコーのような都合の良い受入方ができないという点にあります。
特に相対的に他業種と比べてみれば、
ストレスフルでしかないので、結局、外国人労働者も他業種へ流れていく。

つまり、
よほど入念な仕組みを作れなければ、
よほど自施設が外国人労働者を戦力として育てられるチカラがなければ、
どうあがいても、外国人労働者は使えない。

座して死を待つままか、
果敢にトライしていくか。

リソース(時間、コスト、労力)は限られています。

特に人権関連コストは、増大する一方。
利益原資も国からのお金に依存するだけでは、
やっていけない場合も多い。

介護施設として、稼げるチカラも必要になっていきます。

更には、外国人労働者でさえも、
無理なく自然と育っていく環境づくり、仕組みづくりが必要です。

先ほどリソースは限られていると言いましたが、
実は知恵や工夫、また人を動かすチカラ、
特に、施設外の人間を動かすチカラは、
実は時間もコストも労力もかかりません。

アナタ自身が、そういう魅力的な人財であるならば、
相手の方が力を貸したくなる、応援したくなる人であれば、
実は自身のリソースすら使うことなく、
物事が良い方向へと流れ始めることにもなります。

コレ、お金も時間も労力も、本当にかからないコトです。

他力を働かせるってヤツですね。

そもそも、自力だけで、自組織だけで、
どうにかなる問題ではないので、
そうせざるを得ないんですね。

他力を働かせるためには、その方法を学ぶ努力は必要ですが。
そして、その力を身につけるには、
フツーはまたさらに時間がかかることなんですけどね。
(いつも通り私自身に言い聞かせています)

まぁ、現実問題として、
けっきょくのところ、ほとんどの人は、
どうにもならないと諦めるんです。

そうして、少しずつ姥捨て山が増えていく。

介護事業はそのほとんどが人的サービスと、施設充実。
他の収入源を考えなければ、
全ては国からお金が入ってくる。

給料も頑張れば頑張った分だけ、大きく変わることはないので、
良くも悪くもその職員の出来高でしかないまま、
時が過ぎていく。

人を変えるためには、
自分がまず変わらなければならない。

だけど、何から手をつけて良いのかわからない。

手をつけようとするものがあっても、
ちょっと頑張るとすぐ諦めてしまう。
まるでダイエットみたいに。苦笑

ゆとりのある介護施設は、どんどん先へ行きます。
対して、足踏みを続けて零れ落ちていく介護施設は出来高の片道切符。

長々と話しましたが、
この辺りまでは、行き着いている人は多そうです。

じゃあ、何をどうすべきか。

懲りずに、情報を探し求め続け、
自身と向き合う努力をすべきなのでしょうね。

情報と一言で言っても、
それらの探し方は人それぞれに違うし、
たどり着く答えも一人一人違う。

大勢は同じような方向性であっても、
厳密には、細かくは違う。
だって、人は一人として全く同じ人はいないんだから。

いつまでも喉の奥に魚の骨がつっかかっている状態で、
気持ち悪くはないですか?

これから間違いなくやってくるであろう危機に対して、
やってきたときに対応すれば間に合うわけじゃない危機だとわかっていて、
いつまで目をそらし続けますか?

僭越ながら、私から一つだけ言わせていただくとすれば、
まず何よりも見直すべきは、足元の現状です。

ナンジンが採用されようとも、
可能な限り早く無理なく、戦力に育てるチカラ。
これが一丁目一番地じゃないのかなぁと。

久しぶりに言いますが、
教育力=『自施設の求心力』
日本人の職員でさえ、この施設で働けて嬉しいと思ってもらえなければ、
外国人労働者にそう思ってもらえるはずがないですよね。

外国人にさえ魅力的に見える介護施設でなければ、
アナタの介護施設へ指名で働かせてください!とは言ってきませんよね。
(そう、求心力は、教育力とは、内外への情報発信力までがセットになります)

こういう「純化」をどこまで引き上げられるか。

この辺りから、マトモに向き合って、深く考えてみてはいかがでしょうか。

個人的に、キーワードは、「笑顔でありがとう」だと思っています。

追伸、
今日はある地域でお招きいただいたので、
アレコレと出来る限りのことを、お伝えしてくる予定です。
考え方の違う方には大変申し訳ないのですが、
少しでも気づきや学びに繋がってもらえたら、嬉しいなぁ。

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