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技能実習生の転籍救済のうまみとは

たまたまですが、当方に寄せられる相談の中で、
二つほど、転籍の相談が届いたので、
集ってくださっている方々へ情報共有し、
救済願える先があるものかどうか、
色々と投げかけてみた機会がありました。

まぁ、本来は機構がすべきコトであり、
もっと言えば、
自監理団体内にて、対処すべきことではありますが、
機構はあくまでお役所的なので、
個別の事情を勘案しての対応など、
まったくできませんから。
すべきじゃないのでしょうし。

改めて、「転籍救済のうまみ」って、どこにあるのか、
考えてみましょう。

端的に言えるのは、
申込金や、入国後の集合講習のコストなど、
配属前にかかるコストが不要になり、
受入する企業側にすれば、
労働者(ホントは違うよ!汗)に事前コストをかけずに、
やってくるということ。

また、そもそも既に在留許可が許可が下りているため、
半年以上も待つことなく、
すぐにやってくるということ。

そして、
入管や、外国人技能実習機構に、
救済した実習実施機関(受入企業)であり、
救済支援した監理団体(組合)であるとなって、
印象が良くなること。

例えミスがあったとしても、
頭から悪質な先だとは見られにくくなることも考えられます。

そんな確証データがあるワケじゃないんですが、
実地検査などが緩くなったり、
良好な先として、様々な許可申請が通りやすくなったり、
結果、早く許可が下りてきたりと、
担当者の覚えが良い限り、
思わぬ作用が働くとか働かないとか。苦笑

最後にもう一つ。
このために私も協力したのですが、
本人たちに罪のない場合は特に、
技能実習生たちが、不幸のどん底に落ちるのは、
やっぱり気分の良いモノではないから。

コレらを他人事だからと放置しておくと、
結果、失踪して犯罪者が増え、
やっぱり外国人はこれだからと、
くだらない色眼鏡が蔓延する。

途中帰国になったとしても、
日本は最悪だったと風評被害は拡大する。

なにより、つまんない。

日本人というよりは、
分別のある大人としての対応を、
社会的な責任という部分を、
もっと一人一人考えて立ち回っても良いのではないかというコト。

特に偉そうにコメンテーターとか、
ジャーナリストとかいいながら、
TVで発言していたり、
国会や仰々しい華々しい重鎮な各種団体のお偉い様方は、
まったくこういう一人一人のコトを考えた救済には、
動かないですからね。

仕組みだけ作ればどうにかなると思っていたら大間違いです。
仕組みも大事ですが、
関わるひとりひとりが、個別に寄り添う現場の方が、
イチバン大変だし、イチバン手厚く支援されるべきことですから。

それぞれに役割があると言えばそれまでですが、
出来るコトはすべきじゃないのかなと。

少なくとも、自己満足には浸れるじゃないですか。
それって、実はとっても大事なことだと思うんですよね。

ただし、

転籍救済が成立するまでには、
それはそれは、いくつものハードルや超えるべきステップがあります。

ハードルは決して低くも少なくもありません。

救済すべきAさん、Bさん、Cさんが、
どういう人物なのか。

その受入元では、どういう雇用条件だったのか。
(いわゆる手取りはいくらの取り決めだったのか)

就業時間や、直面する業務内容(実習内容)は
具体的にミスマッチは起きないものか。

つまり、Aさん、Bさん、Cさん、共に、
転籍先がして欲しい実習を許容できるものなのかどうか。
同じ職種であっても、実情は全然違う場合も少なくありませんから。

住まいの問題もしかり。
極端な話、元受入先がワンルームであり、
転籍先が、6名での共同生活を求める状況の場合、
同居人との相性など含め、
大丈夫なのかどうか。
家賃設定は変わっても、例えば高くなっても問題ないのかどうか。

残業がたくさんあった先から、
まったくない先への転籍を納得できるのかどうか。

寒いところから、暑いところへの移動は可能なのか。

監理団体のスイッチはまだしも、
送り出し機関については、上手いコト交通整理ができるモノかどうか。
国によっては融通が利かない場合もありますし。

技能検定など受験スケジュールは問題ないのか。
ビザの切替や期間更新の手続きのスケジュール感も
気にかかるところです。

機構や入管は、諸事情がキチンと伝わっていれば、
けっこう柔らかく迅速にイレギュラーケースとして、
対応してくれるほどには、
お役所もケアしてくれますが。

後は、こういうケースを経験しておくと、
色んな意味で深みも出ますし、
学べるコトも実は結構あります。

やったこともない人よりは、
やったことのある人の方が、
よっぽど信頼も厚くなることでしょう。
単純に経験豊富な人として、
頼られることも増えそうです。

逆を返せば、当方には、
こんな相談も届きました。

○○の職種作業で、入国直後に、
失踪されてしまい、
受入先が困っているので、
転籍したい実習生はいないものか?など。

あまり多いケースではないですが、
そういう考え方もするのかと、
不謹慎ながら面白がってもいます。

もしかしたら、
漁業組合など単一組合での受け入れであれば、
変な言い方ですが、互いに助け合えることも
実態としてあるのでしょうか。

いずれにせよ、
転籍救済は、イレギュラーではあるものの、
この先、倒産していく中小企業が増えていくとしたならば、
実は静かに増えていくイレギュラーなのかもしれません。

特に、監理団体の方、
一度や二度くらいは、機会があれば、
転籍救済を引き受けてみてはいかがでしょうか。

こういう動きがソコソコフランクにできるようになるならば、
実は意外と、転籍できない問題も、
ケアできることになるのかもしれませんね。

本来は様々な実習っ先で様々な実習を受けてみたほうが、
技能実習生にとっても良い経験になるのかもしれませんから。

まぁ、あまり宜しくない状況が起きた場合でない限り、
現状ではそう簡単に移籍ってさせてもらえない制度ではあるのですけど。汗

…コスパ最優先&人物をあまり問わないような、
転籍救済専門の受入先とかもありそうなのでしょうかねー苦笑

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