特定技能スタートの情報は、確かに世界各国を飛び回り、
色々な国で色々な動きがあるようです。
当方へも、ベトナムとフィリピンとインドネシアの日本語学校の経営者から、
コンタクトが届きました。
うちの学校の子たちを特定技能で日本へ働きに行かせてあげたい…
お気持ちはよくわかります。
でも、あまりに業界のことを知らなすぎる。
いや、ご存知な方はご存知です。
でも、特定技能は企業と労働者が直接契約できて、
間に業者が入らなくても働けるんでしょって、
単純に考えすぎな方が以外にも多い。
やっぱり、教育の世界にいると、
就労の業界までは、
わからないものなのでしょうか。
冷静に考えればたぶんわかると思います。
この業界、何が大切なのか、
順番的に、何を一つ一つ乗り越えていかないと、
教え子たちの出口の扉を開いてあげられないのか、
一つ一つ地に足をつけて考えればわかることだと思います。
まず、受入側が特定技能の受け入れをしたいために
考えることは、何があると思いますでしょうか。
雇用条件の設定などのアウトラインだけしか
考えていないとお思いでしょうか。
日本語試験と分野別の技能試験にさえ、
合格していれば、誰でも採用したいと考えているとお思いでしょうか、
確かに安易に、
『もう誰でも良いから働きに来て欲しい』
とボヤく経営者もいることでしょう。
でも、そういう経営者に限って、
誰でも良いなんてありえません。
ほとんどの受入希望先が、
必要最低限のコストに抑えて、
出来が良く、マジメに頑張り、
日本語も上手で、協調性があり、
素直に言うことを聞く、従順な手間をかけさせられない子を
求めているのが本音です。
無い物ねだりばかリが現実です。
そして、
労働者が欲しいくせに、
受入してあげるからと、
ビザの申請費用も渡航費なども、
当然、検定費用なども
労働者側が自己負担すべきだと考えていることでしょう。
そこまでしたって、
ビザが下りなければ意味はないし、
そもそも、下りるだけの適切な必要十分の立証申請が、
受入先だけでできるとは到底思えません。
送り出す側から必要な書面もたくさんあるし、
Skypeでの面談や説明などもOKとされているにもかかわらず、
現実的にインフラの都合などでできるかどうかも分からないし、
ハードルがあまりにあり過ぎることに、
一つ一つ歩みを進めてみないコトには、
理解できない先ばかりでしょう。
話がまたそれそうなので、
元に戻しますが、
今度は、労働者側の方から考えてみましょう。
諸条件を見れば、
少しでも給料が高いところへ行きたがります。
企業Aで採用が決まっていたとしても、
途中で企業Aよりも条件の良い企業Bの募集を見つけたら、
平気で企業Bの面接を受け、
合格すれば、企業Aには何の断りもなく、音信不通となり、
企業Bへ行きます。
悪気も何もありません。
また、
もしかしたら、建設からのオファーだったとします。
その場合、建設の技能試験を受けさせるのでしょうか。
外食からのオファーかもしれません。
外食の試験を受けさせますか?
労働者側にとっても、
出稼ぎに行けるならば、何の仕事でも良いのでしょうか。
はたして、その人は、何の分野の試験を受けるべきなのでしょうか。
それが定まっているならば、
必然的に、その人にとっては、その分野の求人を探すしかありません。
そういうこと、考えているのでしょうか。
さらには、
労働者を母国から諸外国へ送り出すにあたっては、
当然ながらどの国であっても、受け入れ国側の許可はもちろん、
その国内でのイミグレの許可も必要です。
そうそう安易に他国へ出稼ぎになんて、
好き勝手自由気ままに行ける国なんてありません。
その場合、
人身売買とも言われかねないこの業界では、
どの国でも人権保護、労働者保護が多少なりともあり、
利権にもつながりやすいので、
かならず、送り出し機関という、ライセンスを許可された、
既得権益団体のお世話にならない限り、
現実的に他国へ出稼ぎに無事に『出国』することもできません。
受け入れる日本側も、
そもそも入管から許可がちゃんと出る人財なのかどうか、
必要書類を十分に集められ、ちゃんと許可が得られそうなのかどうか、
そういう人財候補者を責任もって予定面接日までに集め揃えることができるのかどうか、
様々気にかかると同時に、蛇の道は蛇として、
プロに頼まねばどうしようもないと思っている受入先は少なくありませんし、
実際、そうしないと実現は難しい側面も確かにあります。
入口から出口までに、
どれだけのハードルが横たわっているのか、
越えなければならないハードルは、理屈と違って、
現実ではどれだけのものなのか。
頭の良い方であれば、
他にもいくらでも想像がつくだけの諸問題が山積みです。
結果的に、
現地の送り出し機関ときちんと相談して、
日本への出稼ぎルート=出口を見つけることになろうかと思われます。
それも、腐った利権に群がる輩がほとんどな残念な業界なので、
いったい誰に相談すべきかがわからないことでしょう。
そこまできて、
初めて、当方でもお繋ぎできるにふさわしい、
安心できる『○○』さんをご紹介できるかどうかになります。
そもそも論で言えば、
特定技能ができる前までは、
日本語学校だけで回っていたのでしょうに、
ナゼにここにきて特定技能の受入先を探すようになるのか、
それは、当の本人にも、それで多少なりとも儲かるからという計算が働くのは、
致し方ない面があります。
私にすれば、労働者側も、
出口も未だ決まってもいない中で、
安くはないであろうおカネ(学費)を支払ってまで、
日本語学校へ通う意味が分かりかねるところがありますが、
経営側は、これ幸いと、本当に良心的な意味も含め、
出口までのルートを探す行為が激しくなっているようですね。
私以外でもアチコチで無料情報は溢れています。
何が本当でどの人のコメントを信じてよいのかなどは、
アナタの情報リテラシーにお任せするしかないとして、
それでも、様々情報収集に励まれることをお勧めします。
下手な動きをすれば、
現地で捕まるかもしれませんし、
教え子たちにまで、信用や信頼を無くす結果にもなりかねません。
ぜひ頑張って、色々調べて考えてみてくださいね。
無論、当方でもお答えできることであれば、
お約束は出来かねますが、
こんな感じで、歯に衣着せず、お伝えできることはお伝えしています。
ホントは、当事者同士が直接つながって、
日本側も送り出し側も、変に面倒なこと言わないでくれれば、
イチバン良いんですけどね。
————————————————————–
適正な外国人人財活用についてご関心のある方は、
以下、無料メルマガのご案内からどうぞ。
対象:受入企業側、業者側(国内、国外問わず)、士業など業界関係者
————————————————————–