たぶん、指摘されれば、誰でもわかるとは思えど、
立ち止まって冷静に整理がつかない方が多いと思われ、
あくまでも主観ではありますが、
少しコメントしてみます。
法人個人を問わず、誰もが「儲かるぜ!イエーイ!」と
登録支援機関を目指す方が少なくないと思われますが、
おそらく、こういうビジネスモデルになろうかと思われます。
①有料職業紹介事業許可が必要な場合
国内外を問わず、特定技能人財の募集から関わる場合、
特定技能というカテゴリー以前に、
労働者の職業斡旋において利益を得ることは、
労働局からの許可が必要です。
これって、イチイチ言われるまでもないことですね。
知らなかったで済まされることではありません。
大丈夫ですか?
②登録支援機関の業務範囲
よくよく見ると、
企業側が受け入れた特定技能者を、
受け入れた後で、受け入れた外国人労働者の支援を業務とされています。
つまり、受入した企業側の支援が主たる業務と言うことではないという意味にも取れます。
もちろん、おカネが出るのは、受入企業でしょうから、
受入企業に顔を向けて支援しないと、仕事とは言えないでしょうけど、
ココを履き違えていると、大きな問題になります。
(ココではなぜ大きな問題になるかは端折ります。)
ただし、労働関連法的かつ、入管が許可してくれる適正な
雇用条件書など、受け入れ態勢ができていないコトには、
登録支援機関として、適正に支援業務ができないので、
おそらくは入口からケアしていかねば、
ビジネスは成立しません。
この辺り、どこまでが有料職業紹介の事業許可が必要かどうか、
色々労働局へ確認されると宜しいかと思います。
個人的には、受入企業側が独自で日本語学校などへ
特定技能受入対象者のリクルーティングに動き、
雇用条件など含め、労使合意に至ったうえで、
実際に受入が始まるところから、
特定技能者支援の業務を委託されるものであれば、
有料職業紹介事業の許可はいらないのかもしれませんね。
③登録支援機関の業務種別ごとの部分委託
受入企業側も、当然ながら自社で対応可能な支援業務と、
対応が難しい支援業務と、その線引きは様々だと思われます。
つまり、1~10の業務種類があった場合、
A企業では、1~10まで全て委託したいとなったり、
B企業では、3と5と7だけ、委託したいとなる場合があるということです。
この辺りを、どこまでどれだけ支援するかによって、
ビジネス的に成立するかしないかを考えたうえで、
見積もり設定すべきだと思われます。
④コスト請求は月々にしかならない。
別に技能実習制度の監理費に倣っているワケじゃないですが、
支援業務も、継続的に求められるものであるため、
支援費といった、一人頭の月々請求が基本ベースだと思われます。
有料職業紹介コストについても、
同様に、月慣らしになろうかと。
そうしないと、大企業はともかくも、
受入企業側のリスクが高すぎて、
ビジネス的に整わないからです。
転職リスクが大きな理由ですね。
入口で30万とか50万とか、斡旋料を支払って、
3カ月で転職されたなんて日には、
受入企業側にその非があってもなくても、
支払う側のコスパが成立しないから。
受入企業側は、コストを支払う以上、
そのコスパが成立する保証を求めるのは当然の人の気持ちです。
業者側が、配属前にどれだけのコストがかかっているかなんて、
受入企業側にすれば、ある意味、知ったこっちゃないですから。
…とまぁ、この辺りが、「型」として基本形になろうかと思われます。
そのうえで、酸いも甘いもわかっている経験者の方々は、
どうアレンジして、自社独自のビジネスモデルへと、
組み上げるかどうか。
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ワンポイントアドバイス
健全化と定着化を真摯に考え、まともに手厚く支援しようとすればするほど、
支援費コストがかかります。
逆に、手を抜けば抜くほど、支援費コストは千円でも可能です…何もしないから。
現実を知らない受入企業であればあるほど、
結局のところコストでしか業者の良し悪しを判断できない、
残念な経営者は少なくありません。
その場合は、自身が法令違反の対象者となるリスクをちゃんと理解し、
相手にしないことを個人的にはお勧めします。
どうせアホな先は、アホな先同士で、遅かれ早かれ続かないですから。
特に「ヒト」を「モノ」と勘違いしている先とは、
付き合うだけで、自身の株を下げるばかりなので、
実質、人の不幸の上にしか生きられない鬼畜に成り下がらないよう、
気をつけて、頑張ってくださいね!
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以前通り、言いたいコト言えないコト言いたい気もしますが、
現時点で、法も明確に定まり切っていない中で、
さらにグレーゾーンを推奨する気もありませんので、
懇意に交流を図る方々と、意見交換している状況です。
これらのポイントをご参考にしていただいたうえで、
それぞれドリルダウンしてみて、
独自性を打ち出せるよう、頑張ってください。
ちなみに、技能実習制度と違って、
純然たる労働者であり、
営利を求めて構わない、へんに足かせのないビジネスですから、
やり方次第で、堂々と儲けてOKです。
ただし、適正適切かつ健全に事業継続が可能とならない限り、
全ては無責任な悪質ブローカーに成り下がるリスクを抱えていることを、
承知しておきましょう。
おそらく、皮肉でもなんでもなく素直に、
手痛い失敗を当の本人が自分で被る事態にならない限り、
どれだけ伝えても、理解はできないと思われますのが。汗
…とりあえず、今回はこの辺で。
詳しくお知りになりたい方は、
どうぞお気軽にご相談ください。
それでは、また。